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UFOの神かくし

UFOと宇宙

 

  目次

  第一章 アメリカとUFO・・・・000

      アメリカの苦悩・・・・・・・・・001
       地下基地・エリア51・・・・・・002
        フロリダ地下基地・・・・・・・・・003
         セレモニー・未知との遭遇・・・・・004
          パスポートはない・・・・・・・・・005
           デモと負傷・・・・・・・・・・・・00606           銃撃戦・・・・・・・・・・・・・・007007            科学者達の反乱・・・・・・・・・・008

              ツインタワー 9・11 ・・・・・・・・009
               ロシア・・・・・・・・・・・・・010
              体制が変る・・・・・・・・・・・011
             帰還兵と再会・・・・・・・・・・012
            戦場の話・・・・・・・・・・・・013
          ケネディ大統領暗殺の日・・・・・014
         取締役の質問・・・・・・・・・・015
        同じ宿命・・・・・・・・・・・・016
       車ごとUFOへ・・・・・・・・・017
      UFOからの見学・・・・・・・・018
     廃墟の惑星・・・・・・・・・・・019
    UFOグレイを家に招いた・・・・020



  第二章 日本人の住む惑星・・・021

     UFOの惑星M54・・・・・・・・022
       ページ割愛・・・・・・・・・・023
       星空の中に・・・・・・・・・・・024
         天体芸術・・・・・・・・・・・・025
           太陽の星・・・・・・・・・・・・026
             エメラルドグリーンの夕焼け・・・027
               檻の中の人間・・・・・・・・・・028
             宇宙連盟非加盟・・・・・・・・・029
           ダビデの星と真理の図・・・・・・030
         社会体制と通貨・・・・・・・・・031
       KINSEI人・・・・・・・・・032
     惑星間協定・・・・・・・・・・・033
   第三次世界大戦の回避・・・・・・034


  第三章 UFOの因縁・・・・035

    古代から・・・・・・・・・・・・036
      UFOの目的・・・・・・・・・・037
        グレイの特徴・・・・・・・・・・038
          呼吸教育・・・・・・・・・・・・039
            文字と数学・・・・・・・・・・・040
          UFOグレイの休日・・・・・・・041
        神の存在・・・・・・・・・・・・042
      天皇家とUFO・・・・・・・・・043
     神かくしと一族・・・・・・・・・044
    終りのない神かくし・・・・・・045


 000 第一章 アメリカとUFO

 001  アメリカの苦悩

  地球で暗躍するUFO、その乗組員をアメリカでは〝グレイ〟と言っている。
UFOの惑星は地球より一万年進んだ超高度文明を持ち、地球を利権の場とし惑星人民グレイの生存と惑星存続の為UFOへ乗り地球に来ている。人間を連れ去り一日で帰す場合と一週間で帰す場合と帰さない場合がある。
 
日本では昔から突如と人が居なくなることを『神かくし』と言い、UFOが遣っているとは知らないでいる。
 搾取する側(UFO惑星)と搾取される側(地球)では浪漫のような友好など出来る訳はないのだ。 

 アメリカがUFO側と協定しCIAのUFOシークレット部門〝MIB〟が全て受け持ち、地球の窓口となりUFO側の要求はCIA(MIB)へ通告する。
惑星の大気でもあるオゾンも地球極の上空で用立てるが〝自然物〟は通告協定にはない。


 UFOの要求をCIAが拒否しUFOはアポロ13号に故障を起こさせると警告した後、アメリカ東部標準時、1970年4月13日、酸素タンクに爆発を起こさせた。
UFOは何回か警告していたがCIAが妥協しないため報復で爆発させたのだ。
「妥協しなければ必ず報復する 地球が13を嫌うから丁度よい」とUFOグレイは云う。「全地球が13を嫌う訳じゃない キリスト教だけだ」と答えたが知っているようだ。
 更にCIAに警告した後、インドにある日本援助のダムを破壊すると云い、グレイから新聞を必ず見ろと指示された日〝ダム決壊〟と小さく新聞に載っていた。
 次にUFOグレイは「フランスとイギリスの原子炉を破壊する」と云う。CIAが妥協しないから次々に破壊警告してくる。
僕は「原子炉破壊は甚大被害になる 止めてくれ」とグレイに中止懇願したが聞き入れない。
 UFOは惑星の命令を遂行しなければならず、要求にCIAが「NO」と言えば惑星の最前線UFOグレイは報復破壊を実行する。
 新聞を見ろと云われた日、原子炉事故や破壊などの新聞報道はなくテレビでもニュースの時間に何もない。次の日も次の日も何回となく新聞を見たが記事は無くテレビの報道もない。
CIAは報復被害を憂い、過大要求を認める以外ないのだ。 

 その後、アメリカのスリーマイル島の原子炉事故、更に何年か後、ソヴィエット連邦ウクライナで起きたチェルノブイリ原子炉事故、原子炉は世界各国にあるのに超大国だけが事故を起こし疑問が出た。また何かUFOの要求が通らない報復だったのではないか。
 UFOグレイに原子炉事故の原因を訊ねた処、UFOグレイは「原子炉の破壊は以前、教えた」と云う。
「破壊すると云ったのはイギリスの原子炉とフランス原子炉だった」と訊き返したが虫の居所が悪かったのかグレイは不機嫌そうに無視する。
 原子炉の破壊理由は訊けなかったがアメリカだけではなくソヴィエット連邦(ウクライナ)を巻き込んだ。
 僕は直感的にUFOが遣る幼児誘拐の増員要求だろうと感じとっていた。アメリカは幼児の行方不明数が多いとのテレビ特番もUFOの誘拐とは触れていない。
幼児の行方不明が年を追う毎に増え六千人が八千人、一万人は1983年頃だ。
 UFOグレイは「何れ幼児を年間二万人要求する」と云っていた。行方不明幼児はUFOが惑星の資源にする為アメリカ各地から連れ去り帰すことはない。文明が一万年進んだUFOが遣る事であり日本人への〝神かくし〟は目的が異なり帰される。

 NASAの打ち上げる『チャレンジャー』を爆発させるとUFOはCIAに警告した。テレビでも乗組員の家族が喜び羨ましい程の楽しそうな良い家庭だ。
「爆発させるのは止めてほしい 乗組員や家族が可哀そうだ」
そんな僕の頼みは聞き入れる訳もない。
 UFOは惑星が必要として命令した要求を一方的にしてくる。UFOは惑星組織の最前線、惑星の命令を遂行する組織の中の歯車であり、UFOグレイは惑星からの命令業務を遂行しに地球へきている。

 UFOが要求を出し相応の期間経過後もCIAは返事をしない。〝黙殺した〟のではなく要求に回答できないのだ。
 チャレンジャーは1986年1月28日に打ち上げられ73秒後に爆発、7名の乗組員が犠牲になり〝事故〟と言われている。爆発させるとの警告は現実に起こり、UFOへ反撃したくてもUFOと戦えるテクノロジー
兵器はアメリカにも地球にも無い。
 テレビでは人為ミスの爆発で原因を特定し『燃料タンクのキャップにあるパッキンが凍結破損したため』と放映したが背景理由は知る由もない。

 UFOグレイに「僕がUFOとの交渉大使を遣る」と言った処、無視している。そんな希望は叶わぬ夢、僕が地球を救うなんて無理、とてもできない空気のような存在だ。
 物事を事前に知り得ても記憶を消され報道を見て驚くだけ、文明の隔たりは歴然とある。UFOの要求にCIAの〝Yes〟がなければ破壊攻撃は更に続くのである。

 「アメリカは戦争からは抜け出せない UFO機密を隠すための戦争を続け国民の注意を逸らす」とグレイは云う。
 世界の情報を操作するCIAはUFOと云えばアニメやSFであるとし、更に頭が変だと言わせ巧みに情報操作をしている。
 レーガンは大統領になり直ぐ〝UFO〟を前提とした演説をした。
「外敵が地球を攻撃したなら米ソは手を組み戦う」そんな内容の演説だった。
同時期ソ連のブレジネフ書記長も同趣旨の演説をしている。

 2012年、ロシア・メドベージェフ首相が宇宙人実在と発言し、2013年オバマ大統領もUFOを発表する意思表示があったと報道された。
 これでオバマ大統領はケネディ大統領のように「暗殺される」と思ったがCIAが何等かの警告的助言をしたのだろうか? 以後の報道はない。
 2017年『トランプ大統領がUFOとの密約を発表するだろう』とネット配信があった。その後は何の報道もされずトランプ大統領もCIAに警告されたと推測した。
 

 002 地下基地・エリア51 

 UFO関連からネバダ砂漠の地下基地は専門誌が扱い、テレビの特別番組で放映され、その番組内容に間違いはなく人間の火星移住計画の基地になっている。
 原水爆実験場のネバダ砂漠は人の敬遠場所となり、機密を守る為に適し地球製UFO建造の地下基地を造った。
 地下基地施設をUFOグレイは僕等を連れ見学させている。地上にはグルーム・レイク空軍基地があり更に広大な一帯がエリア51との説明だ。
 僕達を何回も地下基地に連れて行き見学以外は何する訳でもなかった。目的は記憶に残せという意味なのか? 観光的に見学をさせるだけで質問には全く答えない。
 グレイが「墜落してアメリカに回収されたUFOの機数が増えた」と云い見たいと頼んだ。格納庫には数機あり五番目に大破したUFOがあった。
回収されたUFOは子供の頃にも見ているが、その時は3機であった。
 元々重機車両のガレージをそのまま使用し、墜落UFOの格納庫にしてUFOが何機も収まらずはみ出しシャッターがUFOの所で止まっている。
 壊れたUFOを見たい・・・「開けたい」と言えば「駄目だ」と開けさせてくれなかったが墜落UFOは八機が格納されていた。
 その後、機数が増えたとUFOグレイが云い僕は見る気も無く遠くから見ただけだった。
 これ等を見た仲間の誰かがUFOを題材にする発信者などに情報を与える、というより記憶を消されたUFO搭乗者の仲間に逆行催眠をかけ喋らしているようである。
 UFOで仲間がそれを止めさせる事はできないかと話していたこともあったが、UFO関連では多くの情報を何等かの形で発信する事も必要であろう。 

 次のUFO搭乗日のこと、仲間全員がエリア51の地下基地へ行くようになっていたが僕はUFOの仲間とは別に行動していた。
 広大な地下基地入口の傾斜は緩く砂漠と同じ色で砂漠の上空から見ても分からないだろう。
 アメリカ軍の将校とUFOから降ろされ並んで地下基地の入口に向かって歩く。
ドアの所で認証だ。ドアの奥にまたドアがあり警備員は何処にも居ないだけでなく軍人の姿も見えない。
その頃、電子警備は最先端、UFOを建造する基地だから当然と言えば当然。
 地下基地には日本の仲間が先に居る筈、どうして別行動にされたのか説明はなく地下基地の真っ白い廊下を米軍将校と歩く違和感、僕は一般且つ普通の市民だから。
 地下基地で脱出を試みるグレイがいる。他のUFOグレイと同じに見えても、そのグレイは奴隷である。
 奴隷を見てその将校は知らん顔をし「地下基地からの脱出はできない」と言っていた。

以前、この地下基地でUFOグレイからも脱出はできないと同じ事を聞いた。
 奴隷とは、UFO惑星の超能力教育を受けさせず成長した育成人間のグレイなのだ。

文明が超というほど発達していても教育を受けさせず奴隷にする非情な惑星である。
 地下基地の科学者達も一般人もUFOグレイも奴隷グレイも其々の立場は異なり、人間と奴隷グレイはUFO文明に制御され労働させられている。

 地下基地の中でドーム型の場所は可也広くUFO建造に従事する人数は多い。
見学のドームの中はそれ自体がUFO建造なのか? 訊いてもグレイは答えない。

見学は何の説明もなく疑問や質問にはいつもの通り全く答えないのだ。
 UFOを造る技術の提供は文明レベルが開き過ぎUFOテクノロジーは活用できず、人間に基本から造らせている。
 グレイは「この基地に残りたければそれで良い 家族の事は心配要らない 家族に手紙を送り送金する」と云い地下基地へ入れられた数学者や科学者達と同じ手法を使うのだ。
『残る事はできない!』 僕は断った。
 地下基地に軟禁されながら米国製UFOの建造に従事し生涯地下基地で働かされ、人格なんて無視され命令で作業するロボットと同じだ。
 しかし、UFOグレイはラスベガスに付いて「エリア51の地下基地の人達の娯楽の為に創設した街だ 賭け事は最高な遊びである」と云う。
コントロールを解きラスベガスへ行かせる訳はない。コントロールされたままの人間にその時だけ支給したお金を使わせ潜在満足を与えるのだ。

 地上では地球製のUFOの飛行実験をしていた。高い塀の500メートル位の長四角の中でフラフラしながら飛行している。相当に不安定なUFOであったが数年後に見たUFO飛行実験は枠の外で安定性があり、技術は可也早い進捗であった。地球製のUFOを造るアメリカは莫大な経費を更に増加させる。

 巨大地下基地の上に突き出る建築物はUFOを最初に飛ばせる設備であるという。
グラマンとロッキードとの対立で経費が二倍に膨らみ一つ有れば良いのに巨費をかけると資本主義の不合理さ指摘し、UFO惑星の制度が優れていると云わんばかりだ。


 003 フロリダ地下基地

 フロリダ沖の船舶や飛行機が消えている。
『フロリダ沖 魔のバミューダ海域』と言われ、特に宇宙やミステリー専門誌などで回数も多く採り上げ一定海域が魔のトライアングルと言い興味を誘っていた。
その事をUFOグレイは船舶や飛行機の消息不明は偶然からの始まりと説明した。


魔のトライアングルは専門誌などがミステリーと扱い知られるようになり、UFOには地球製の機器や資材原料など調達し易い絶好の海域となった。
 フロリダ沖では多くの船舶や飛行機が突如として消え、その時だけマスコミも報道している。
 貨物船がボーキサイトを満載し忽然消えたと報道され不思議と思われたがUFOがアルミニュウム精錬用に貨物船ごと月へ運んだのだ。
 地球で精錬された質の良い筈のボーキサイトでもUFOの惑星が使うには質が悪く、月の工場で再精錬してから宇宙船用のアルミニュウム精錬に使う。
 その船舶が消えた事件は1980年頃であったろうか、それが最後と思っていた。
真実が分かれば〝バミューダトライアングル魔の海域〟は何の不思議もない。
 2008年(平成20年)12月頃フロリダ沖の魔の海域で小型機不明と新聞に載り、残骸は発見されなかったがUFOには必要ない小型機、この事の方が不思議であった。
 UFOで仲間にフロリダ沖のバミューダ海域や魔のトライアングルを話した。UFOへ乗っていれば興味を持ち、皆が知っている事と思っていたのに知らない人も多く残念であった。
 UFOの中で大藤を探したが今日もまたフロリダへ行っているのだろう・・・居ない。フロリダには最新のUFO建造の地下基地がある。
 僕は当然のように「年数が経過すれば技術革新がありネバダに戻る筈」と仲間に話した。
しかし、UFOグレイは「ネバダに戻る事はない」と云い僕の憶測を否定した。

「それなら フロリダ地下基地へ行きたい」と言えばグレイは「駄目だ お前は私的にもフロリダ州へ入るな」と云う。フロリダ地下基地へその都度行かせる仲間もいるのに行かせない者との違いは何なのだ。
 僕だけは無条件でフロリダへ行けると思っていたから「入るな」と云うことに不満だ。〝僕が優先的に行ける理由はある〟
 フロリダ基地を造ると若い頃に聞き、計画は消滅したり復活したりして10年以上経過してから何箇所もUFOでフロリダ基地の候補地へ降り、その都度、地下基地建設の話をしている。

入るなと云われたフロリダ州は基地建設地の選定でUFOグレイと何回も降りているのだ。基地建設会議があり、その都度喧々囂々とし決まらず日本人の僕の意見は〝聞く耳持たず〟で利権が絡むならアメリカ人が決めれば良いと思っていた。
 UFOグレイから「会議をしても決まらない もう時間がない 此処へ地下基地を造るのはどうか」と聞かれ責任を回避したくて「他の者に聞いたらどうか」と返事をした。
「会議をすれば混乱する 会議の代りだから会議は遣らずに進める」
「どうしても答えろ 上からの命令だ」と云い、仕方なく「大きな平野的盆地が基地の秘密を守るのに適している 巨大盆地を囲む山に道路があれば遮断すれば良い 近くの川からは水を引ける 地上に空軍基地を造れば尚結構である」と答えた。
 その遣り取りをフロリダ地下基地建設のプロセス上必要とし、UFOグレイの意向で僕は地下基地建設決定の役割をしているからだ。

〝僕が行けない理由もある〟
世代交代で多くの若者達がUFOへ乗り、引退間近の者は行かせないのか?
UFOボート(小型UFO)のグレイを我が家へ招き入れた事か?
UFOボートを操縦した事か?
建設中の地下基地を見に行くと云われ「建設中の工事現場は見たくない」と断った事か?
建設地は岩が多く完成に6年は必要と皆に説明したが、建設中は山一つ越えた所でもダイナマイトの音が一日中連続して聞こえ激しい工事をして地下基地は3年で完成した。その見込み違いの事か? フロリダ基地の所在地名は近年にSNSで出したが、それ以前の事で関連付けは無い筈。何れにしても今は基地には行けないのだ。

 数年後、担当グレイが代わり二回フロリダ基地へ行き地下へは入れたがUFO建造は見せて貰えず地上に出て環境を記憶に残した。
 フロリダ基地の完成で地球製のUFOは30年から50年で完成すると説明していた。その後には「フロリダ基地のUFO造船の進捗状況は教えないことになった」と云う。
地球製UFOは完成したのか? その時から40年経過した今は2021年である。


 004 セレモニー・未知との遭遇

 UFOは低空で速度を落とし移動していた。更にゆっくり移動し「この地形を覚えておけ」とUFOグレイが皆に云う。西部劇のシンボル的な岩山、デビルズタワーという名称である。 仲間の娘が「何の為に覚えるの」と訊くとグレイは「セレモニーがある」と答えた。後に記録を元に映画化された〝未知との遭遇〟なるセレモニーが行われるのである。
 そのころ僕は諏訪市中洲の一戸建て貸家に住んで居た。当日、記憶の底で楽しい事があるとだけ思いながらUFOへ乗る為、夕食前に家を出た。
 近くの諏訪南中学校は建設計画中であり、その新しい通学路へ来いとUFOから指示された。
 人が来るから乗る場所を移動しろと指示を変更したUFO、次の場所も人が来て3回目の移動場所からUFOへ上げられた。各地から通常時にUFOへ乗る何倍もの日本人がUFOへ乗っている。
 UFOはアメリカに移動し各地でデビルズタワーまで距離のある地域に住む多くの人達を乗せセレモニーへ参加させるのだ。
 家が近い人はUFOからコントロールされ警戒を潜り抜け陸路をデビルズタワーへ向う。そんな米国人達に僕はUFOで来て申し訳ないと思っていた。
 アメリカは列車事故で猛毒が漏れ一帯は避難していると偽の事故を報道している。
UFOは低空でゆっくり移動しながらデビルズタワーへ続く道路周囲の驚きの光景を見せた。道路沿いに牛が何頭もこれ見よがしに倒れている。
「デビルズタワーへ向かう人が危険と思い帰るように仕向ける為 牛は軍が殺した」と云う。
セレモニーの本番を迎えアメリカは用意周到し国軍と州兵を動員して検問し誰も近付けさせない大がかりなものである。
 アメリカは大陸横断新幹線を建設すると思っていたが、この偽りの列車事故を装う価値のないセレモニーで新幹線の輸出計画が潰れてしまう。

 日本テレビ系(NNN) 2015年9月18日『中国の企業がアメリカ国内で初めて高速鉄道の建設でアメリカ側と合意』とあり、50年近くが経過し日本は中国に出し抜かれた。2015年10月、インドネシア・ジャワ島の高速鉄道計画は中国が受注し、後に中国のデタラメで撤退させられた。そんな中国が大陸横断鉄道を受注している。
 UFOはデビルズタワーの周辺に来たがまだ昼間、セレモニーは夜なのに早く来た目的は何なのか既にデビルズタワーの直近にいる。
 セレモニーの施設や広場は簡易的に急造したと見え頂上ではなく思っていたより下にある。
 UFOに気付いて慌てている人達、大騒ぎになり施設の前の広場へ沢山の人が飛び出し蜂の巣をつついたような光景になった。
「昼間だから あれは違う」とセレモニー施設の人達の考えが伝わってきた。

 UFOグレイは、まだ時間があると云い他へ行く事になった。行きたい場所があるならとグレイが聞き、仲間がグランドキャニオンを観たいとお願いした。は何回も観て行きたくないが仲間が行きたいのだからと他は希望しなかった。グレイは「礼の意味だ」と渓谷をゆっくり移動した。
UFOグレイはいつも僕達には高飛車対応するが礼の意味とは初めてだった。
 薄暗くなりUFOはデビルズタワーに一旦近づくも離れ、暗くなってからUFOはデビルズタワーを遠巻きに回りながら近づいて行く。
照明で昼間よりも充実した施設に見えUFOを迎える為の点灯が滑走路のように見えている。 
「滑走路は必要なの?」と女子が聞いている。
「馬鹿な質問 要る訳ない セレモニーだから お祭りだから 華やかに飾るのだ」

  UFOとアメリカのセレモニー、僕達やCIAにとってUFOは当たり前の事なのに・・・。
 UFOからは沢山のパイプ状のアンテナだろうか出したり納めたりしていた。本当にアンテナの役目もするが本来の用途は別だとグレイが云う。
 UFOはセレモニー広場近くまで来て停止し、更に近付きゆっくり下降して停止した。デビルズタワーの施設から音調を送ってきた。冗談ではないだろうがUFOも音調を返す。UFOに居てアメリカの対応が恥ずかしい。
UFOグレイの惑星にはメロディーが無く音階は和音に足りない音階があると聞いた。
音楽は不要、意思の疎通は超能力で遣る。 セレモニーの施設側から着陸を要請されたUFO、更に低い位置まで降りる。 
 惑星の決まりでセレモニー用宇宙船は着陸不可となっている。通常は地上10メートルの停止であり八メートル以下での停止は禁止されている。アメリカは何回も着陸を要請しUFOは更に低く地上二mで静止した。
 惑星の禁止基準を大幅に超えセレモニーのUFOグレイ達が後に処分対象になるのか心配になった。

 僕達に上階の部屋で待機の指示が出され勝手に出る事は許されず何の為に此処へ来たのか分らない。 セレモニーに来た理由説明はなく軟禁のようにされ無駄に時間が経過し下のホールを見たいが全員の行動を制限している。
「UFOの乗組員は全員出ろ」との指示に不満を云うグレイの感覚は人間と変わらない。
 一時間経過したころ部屋から出て良いとの許可が出た。
 UFOに保護されていたヒトラーはこの時健在なので何処かに居るだろうと探したが時間は余りなく大勢の中では見つけられなかった。後に日本の仲間がヒトラーはアメリカ人の中で隠れるようにしていたと言っていた。

「乗組員と人間はホール周囲の各階へ出て姿を見せるように」と指示が出された。
UFOのセレモニーで人間の役割はお祭り騒ぎにする為の動員だったのだ。


 しかし〝僕なら許される〟と思い一階ロビーと昇降口に固守し各階へは行かずロビーへ降り、このUFOで米兵が帰還したとグレイから聞いた。
このセレモニー用UFOのホール床は大理石のように綺麗で靴底が滑りそうで滑らない。状態良い表面処理をしてある。
 早足で歩くも遅かったか昇降口を閉め始めた。まだ少し開いている! 早く外に出たい、このまま閉まったらセレモニー会場へは出られない。
「昇降口をもっと開けて」と依頼した処15分待てとの事だ。
 10分位でゆっくり開き始め昇降口へ向かって歩く、早く外へ出たい。
「人間がまだ中に居る」と施設の人達がざわめいた。
 更に昇降口へ近付いた時「それ以上は行くな」とUFOグレイの指示がありホールから外に向かい左側に立った。

 ホールから見て昇降口の右側から撮影クルーが入るようだ。
撮影をしながら入り口で僕の方へカメラが向き撮ったようだが禁止されている筈。
 僕達に写真一枚でさえ撮らせないのにアメリカの撮影クルーが堂々とUFOの中を映画撮影機で撮っている。 許可が無くては撮れない筈だから許可が出ているのだろう。UFOの中はモヤを出し照明も撮影に多少の逆光となっている。昇降口の向こう側からロビーへ入った撮影クルーは奥へ進みながら撮影している。
『人間を撮影しては成らない』とUFO側からの指示は大分遅れて出された。僕はロビーに居て無視されてしまったのか? 尚更腹が立ってきた。
撮影クルーとUFOグレイに不満だ。

 更に奥へ行こうとしているのにUFOからの注意はなく撮影自体にも腹が立つ。ロビー奥の階段を登りかけた時、UFO側から「それ以上行くな」の指示が出て満足か残念か複雑そうに撮影クルーが帰る。撮影はUFOの許可だろうが、この事も僕は不満だ。

 セレモニーはUFOとアメリカのもう一つの国家と陰で言われているCIAが事前協定し当面非公開と秘密扱いにされた。
 施設でCIA側とUFO側は改めて会談したがニクソン大統領は居なかったと云っていた。セレモニーはCIAが記録する目的で行い大統領には知らせないのだ。

 セレモニーが終り、ゆっくり上昇するUFO、名残り惜しさを演出している。
UFOの惑星はセレモニーには専用機を使い綺麗に演出して記録させる。惑星にはセレモニー用機が三機あり一機は古く使われなくなり最新のセレモニー用機は同日他の惑星で急遽使う事になった。
 地球は低く見られ新機種は急遽セレモニーを遣る他の文明惑星を優先させた。
「何も同日に遣らなくても良いではないか」グレイは「その惑星の文明は地球よりも進んでいるから」と云う。
 UFOグレイは「最近建造を始めたセレモニー専用機がある それは凄い 10年の歳月をかける建造が始まっている 巨大都市のようになる」と誇らしげであった。
 セレモニー参加者に顔の片側を日焼け状にすると光を15分照射していたが、僕は遅れて部屋に入り別に焼くと云われ「車を運転し右に陽が当たるから右にしたい」と依頼しグレイは全員の時より強い光を数分間、顔の右側に照射し日焼け状にした。
 帰りにUFOグレイは「UFOと地球のセレモニーは最初で最後二度は遣らない 数年後に映画『未知との遭遇』が作られる」と云っていた。
 
 我々とCIAは未知との遭遇ではないがUFOと関連したこと全てがアメリカのトップシークレットだから題名はそれで良いだろう。
更に「帰ったら全員がデビルズタワーを作れ」と意味不明の指示があった。
『セレモニー〝未知との遭遇〟が行われたのは1971年(昭和46年)7月7日である』
未知との遭遇の日は娘の3歳の誕生日でありUFOグレイは「お前の記憶に残るように 日にちを設定した」と云う。
 UFOから帰った翌日、家の中に土砂を入れデビルズタワーを作りたいが我が家は借家で家族に反対され昨夜の残り物ケーキをじっと見てケーキでデビルズタワーを作っていた。
家族は僕の顔の半分が日に焼けているのを何故か? 不思議だと言っていた。
 テレビでは「デビルズタワーを作る事が日本中で流行っている」と言っている。テレビ局が報道したのはUFOがコントロールしたからだろう。
 次に乗ったUFOの中ではデビルズタワーを作った話で持ちきり、皆が諸々の身近な材料を集めて作り其々の制作方法が笑い話になってしまった。
 アメリカでの映画タイトルは『CLOSE ENCOUNTERS OF THE THIRD KIND』で
第三種接近遭遇だ。
日本でのタイトルはグレイの云った通り『未知との遭遇』になったが映画製作は始まらない。
 数年後、映画『未知との遭遇』の事が僕の脳の奥にあり気になっていたがUFOとセレモニーの記憶は消されていた。
 アメリカでは映画製作についてCIAが撮影内容をカットしろと指示を出し、スピルバーグ監督は「カットすれば意味がない映画制作はしない」と言っていた。二転三転して何年か経過後にカットを受け入れ『未知との遭遇』は映画化された。
 映画を観た仲間の娘は「グレイのタイプが違う」と言う。僕は映画をまだ観ていないから知らなかったが三タイプあるとグレイが云う。
 何回もUFOへ乗りUFOの惑星へも行っているのに知らないことがあった。
脱皮や変態をするのか? 階級でグレイのタイプが変るのか?(このことは後に知る) 

 日本のテレビで『未知との遭遇』の放映があり記憶の戻っていない時、娯楽と鑑賞した処、UFOのロビーに僕が立って居る。
撮影カメラから見れば右側だ! 
 それを見て記憶が戻った。
撮られていた! 映っている! それをカットせずに放映しても良い訳はない。
 知人の何人かに「テレビで遣っていた『未知との遭遇』にお前が映っていた」と言われたが、アメリカのトップシークレットと分っているから自分が喋る訳にはいかず黙っていた。 
日本でのテレビ放映はカットせずアメリカで契約違反と問題報道された。
UFOグレイからは「CIAがスピルバーグ監督に適正措置を執ると警告した」と聞いた。
 UFOの記憶が戻り大分経った頃『未知との遭遇』をビデオで観たくなりビデオを買って家で観ながら、こんな事もあったと更に記憶が戻って来る。
 本物のUFOや多くの乗組員グレイが映り自分も最後には映っている筈だと観ていた。実際のセレモニー撮影を使っているのだがビデオでは僕の場面はカットされ、撮影クルー達がUFOへ入る前から撮っていたその部分もカットされている。
 アップにした惑星のグレイは容姿の違う者がいて目鼻口や首までが違う。瞬きする必要はない複眼のグレイとは違う! 何回も瞬きして目玉もあった。
 更に、細長い手足で昆虫のような惑星人が映っている。手の指も映し出され、その容姿も映画用ではなく本物の惑星グレイのアップなのだ。
 再度ビデオを見直し、このストーリーはUFO文明を知らない人には理解し難いと思った。
 後日、UFOで惑星大統領の御本家の殿下から「昆虫の様な細長い手足の人は二回の変態が済み招来惑星の大統領に就任する人です」と教えて戴きUFOグレイ三タイプを知った。
 UFOとのセレモニーに僕達人間が参加したのは地球ばかりではない。他の惑星でのセレモニーにも動員され、他の惑星のセレモニーでは僕はUFOのロビーの周囲の各階層で皆と同じに見ていた。
 ヒトラーも皆に紛れながら黙って寂しそうだから話しかけようとしたが場所を変えられた。他の人間と同じ扱いが気に入らなのだ。
 この惑星のセレモニーでも惑星の人達がUFOの昇降口から撮影しながら入り、その惑星の人達の体型に各階層で見ていた皆がどよめいた。顔も胴も楕円形の丸みを帯びた薩摩芋が立って歩くが如く人である。服装は簡素であり灰色の薄い着衣で中東風である。
 UFOグレイは「この惑星の人達も地球の人間と同じように考え 物を作り文明を発展させている 地球の人間と変わらない」と説明する。

 同日、他の惑星へ行き同じようにセレモニーが行われ画像と同じように動員されて来た日本人・アメリカ人・グレイがホールの各階に出て賑やかくした。
 惑星の人達が撮影で入ってきた。この惑星には地球人と同じ容姿の人達が住んで居る。日本人より小柄でグレイより少し身長があり欧米人風、スーツに似ている上着を着用していたのでその惑星の人達に違和感はない。
 セレモニーの帰りUFOグレイに「今日 惑星が撮影したものは地球で使う事が出来るか」と訊いた処「芋人間の惑星で使っているシステムが技術的に類似し 地球のカセット型ビデオデッキを少し修正すれば使える」「欧米風の惑星人の撮影機は光学式用である」と説明しているが地球でも光学式ディスクが研究され完成に近かった。


 005 パスポートはない

 アメリカのネバダ砂漠の地下基地から離れUFOを降り片田舎のビルで手待ち時間の休憩中「外出するな」の指示が出されていた。
『一時間もあるのだから外を歩きたい』・・・・ 一緒に行こうと大藤を探したが居ない、またフロリダへ行ったのだろう。
 休憩中の三人の考えが一致し外出禁止の指示など知った事かと僕の他、佐久の人と岐阜の人、日本に帰れば会わない三人が外に出て歩き出した。
 対岸はこちらより賑わいがありそうだ。この河は河口近くでもないのに幅広く水量もある。そんな大河にかる大きな橋を歩いて渡る事が嬉しかった。

 ゆっくりと3人連れで対岸の街へ入り少し歩いた街角でポリスが僕達を止めた。まるで隠れていたように出て来たポリスはパスポートを見せろと言うが持っている訳はなく、
UFOで来たなんて言っても信じる筈もない。
「ついて来い」とポリスは言い事情を聞きたい様子だ。ここで大切な時間を使ってしまえば街を歩く事ができない。
「逃げようか」一人が冗談なのか本気か分からない事をいう。「UFOの保護があっても逃げるなよ 此処はアメリカ撃たれてしまう」と注意を促した。
 このような時は30分から60分位で必ずCIAが来て解放すると聞いていた安心感の中、事情聴取には出来るだけ答えないと三人で申し合わせ時間経過に期待した。
 大声の「Dangerous」に身を伏せてしまいポリスが使う商売の技に引っ掛けられてしまった。
そのポリス「お前たちは身を伏せた なぜ答えない」と怒っている。電話が鳴りポリス達は忙しそうだ。
 60分過ぎて何の変化もなく拘束が続き少し心配になった。滞在時間の余裕は少ししかなく必ずCIAが拘束を解きに来る筈、拘束は一時間30分を超えタイムリミットは大きくオーバーし不安は増した。
 UFOは僕達の所在を常に感知して分っている。CIAへ連絡して環境を整え僕達を必ず帰すUFO、しかし休憩時間は過ぎている。
 一人が入って来てCIAの身分証明だろうポリスに見せている。
スーツ姿のCIAは当たり前のように簡単に拘束を解かせ「チケットを用意するからジャンボ機で帰りなさい」の甘言も信用出来るものか、大韓航空機をソ連空軍が領空侵犯で撃墜した事がよぎり断った処、次は「軍用輸送機の定期便で立川基地に送る」(現、自衛隊立川基地)と言われ尚更『Dangerous』
 飛行機を撃ち落とす事はしないだろうが多様な方法を仕掛けるのだろう。
無人機に乗せ燃料切れにして太平洋の藻屑とするのか? UFOの中では米軍の輸送機から海に突き落とされ殺害された仲間の話も聞いた。CIAは秘密を守る為〝適正措置〟と称し殺害するのだ。
 僕達がUFOで来た事を知りながら親切そうに『CIAのその手に乗るものか』ここを出て橋を渡り来た時のUFOへ乗れば我が身を守る事が出来る。
『親切に手を差し出して闇に討つ 諜報機関の笑顔は怖い』


 006 デモと負傷

 UFOで日本人がいつもの人数より多くネバダ砂漠の別施設に来ていた。『UFOの神かくし』に遇い操り人形の如くの不満を皆が持つも普段は諦めている。
一人だけ学生運動遣っていた奴が叫んだ。
「デモをやろう」反発は大きな声に動かされ、アメリカで力の前に屈する事は分かっていながら50人位が集まった。
一人では制止できない! 皆が広場の方へ移動して行く。
 デモをしようとする人達は広場に集まっただけでワイワイ騒ぎ如何すれば良いのか分からない様子でウロウロしている。
「広場の向こうに本部がある その方向だ」と叫び無駄なデモなどに参加しなかった。

 デモには入らず広場の外側で見物をしていた処、突然威嚇射撃が始まり広場から蜘蛛の子を散らすように皆が逃げ威嚇射撃は治まった。
「逃げるならデモなど最初からやるな」と僕が広場へ向かい「当たらない 威嚇射撃は怖くない」と思い広場を走った。

 また威嚇射撃が始まり弾道は低く危険な威嚇射撃と分かる。僕は広場の中ほどで転び何度か立とうとしたが足が棒みたいで起きる事ができない。
右足を撃たれて直ぐ分からなかった。既に白系のズボンの裾が血に染まり酷い出血だ。
誰も来てくれないのか? 半身を起こして周りの様子を見る。広場の人は少なく他にも倒れた人がいて、その人達は動きもしない。
 UFOが護っていると思った行動なのに視野が周りから暗くなり始めた。
UFOが監視していたのではないのか? 助けて貰えないのか? こんな荒野の中の隠された施設の広場で運を天に任せてしまうなんて絶望的だ! もう直ぐ死ぬかも知れない。
 一人が寄って来て出血が酷いと言っている。
「僕のベルトで足の根元を締めて止血をしてくれ」と頼んだ。
治療はいつになるか分らない、止血で右足は壊死しても構わない! 死ぬよりましだ。
「救急車!」と叫んでいるが、こんな場所へ救急車は来ない・・・気を失ってしまった。

 僕は担架の上で気が付き右足付け根を触った処、ベルトが硬く巻きつけてあり止血した事が分った。
先程の一人が「止血は俺のベルトを使った 返さなくていい」と言っていた。
 担架は何処の担架か、UFOの担架であれば助かるがアメリカの担架では助からない。
最悪状況であったがUFOへ運び込まれた事が分り安心した。

 UFOグレイに「どうして反重力で上げてくれなかったのか」と不満を言った処「倒れた状態ではUFOボート(小型UFO)には上げられない」と返された。
とにかく、これで助かるUFOの医療ならその場で治ると思った事は間違いだった。
「歩くには三日かかるが良いか」とUFOグレイと云う。
三日間は不都合あるが今が大事、今直ぐ帰ってしまえば一生の後悔になる。

三日間我慢すれば歩けるのだから如何しても治療してから帰りたい。
 UFOの医学で、全治三日は地球では死亡であろうか? UFOグレイは治療をしながら「骨の破片がない」と云う。
治療して貰っているのに「骨をどうして探さなかった」とまた不満を言った。
「広場の者に探せと指示したが無かった 弾と一緒に飛んだようだ」
「くるぶしの少し上を撃ち抜かれている くるぶしならUFOでも完治しない」とグレイも安心したように云っている。
とにかく歩けるようになる日数が必要なのは仕方ない。
「大量に輸血したから血液型が変るかも知れない」とUFOグレイが云い心配になった。
「僕のA型にO型の血液を入れたら変るのか?」 
「他の型の血液を加工して使ったのか?」
「人工血液を使ったのか?」と続けて訊けばグレイは全てに「違う」と云った。
「帰っても怪我をするな 白い血が出る」と変な注意をされた。
人工血液は白色、精製血液も白色と聞いたことがあり、それも違うのであれば他に輸血に使える血液はUFOグレイのストック血液がある。
『惑星人民グレイの血液は白色』なのだ。

 三日間安静にした後、記憶を消され自宅に戻り脳の片隅に一生足を引きずるかも知れないとの思いがあり何故そんな事を思うのかも分からなかった。
自家用車を運転時する時には急発進し減速時には急ブレーキになる。
どうしても運転操作がぎこちない足の動きが大まかだ。後日「歩く時に右足をかばっていたようだった」と近所の方に言われた。
 その後、UFOへ乗りグレイから「血液型は変らなかった 同じだ」と云われ安心した。
UFOが神かくしをして人間を思い通りに動かし良いも悪いも僕達はUFOの操り人形である。


 007 銃撃戦

 ネバダ砂漠に続く荒野のような場所、五階建のビルへUFOから降り休憩していた所へアメリカ人スタッフが「射撃訓練をする」と命令調で言って来た。
射撃には興味があり良いチャンスだ。
 しかし、僕はもちろん日本人の仲間も銃の経験者は一人もいなかった。渡された銃を持つのは初めて、ショットガンと言われる銃であった。
 射撃する時には自衛隊は右目で照準合わせると聞いたことがあるが僕は右目だけ開けることは難しく以前から右目は瞑る方である。
「両眼を開けて照準を合わせろ」と教官に指導されるが気が散って上手くできない。
「左目で照準合わせても良い 型は問わない」と言い直した。
 四十肩になってから1年しか経っていない、肩が射撃に耐えるか心配だったが教官は「大丈夫だ 早く撃て」と急かせる。
射撃の衝撃は思ったほどに強くなく四十肩でも衝撃には耐えられた。
 初めての射撃でも的に当てる事は直ぐ出来ると思っていたが当たらない。
上手な人を凄いなと思いながらも、やっと僕も中心近くに当たりだした。
 ライフルを撃ってみたいと駄目元で頼んでみたが、矢張り駄目だと言われてしまう。
日本でもライフル所持には経験が何年か無ければできないので納得だ。

 射撃練習が終りビルに戻るとラジオの綽名を持つ娘が慌てて伝えにきた。
「原野の方で20人位の日本人が銃撃されて こちらの方へ逃げて来る」と言うのだ。
このビルから出た筈だからこのビルに逃げ込むだろう、逃げ込まれたら袋のネズミになってしまう。
「女性達はビルから出て反対方向へ避難をしろ」と言っても聞いていない。
地下室や屋上へ逃げると言い聞く耳持たない! パニックになっている。
本当に袋のネズミに成ってしまう。
 銃声が聞こえ早く状況把握し我々の行動を決めるとし、そこに居た男子3人で部屋から出て走った。
一階に銃庫がありショットガンを二人が取り自動小銃もあって僕は迷った。
「銃一つ扱う事が出来たなら どんな銃でも直ぐ扱える」と自衛隊の友人から銃の扱いを聞いたことがあり瞬間の迷いで自動小銃をとった。
 3人で銃声の方へ向かい走り出したが突如銃撃され3人で側溝へ逃げ込んだ。
側溝に水は無く可也広い、位置を変えながら危険と思いながら撃ち返す。
 僕達は素人、勝つ気はしない、この先には必ず結末がある。
僕達が撃たれて終る結末か、銃で撃ち合い勝てる訳もなく僕達の命は15分ないだろう。人影があったその方向へ銃声の合間にこちらも撃ち返していた。
僕達は残りの弾が心配になる。
弾が尽きれば死ぬだけ撃っても無駄、撃つのは止めた。
 この側溝で死ぬかも知れないと思いながら仰向けになり銃は上に向けた。
側溝を覗き込んだら撃つだけの弾はまだ残っている。
心配をよそにしばらくの間銃撃はなくなり静かだ! 顔を出しても人影はない。
『もう大丈夫だろう 無事だったのか 死ななくて良かった』
側溝から出て銃撃の人影の近くまで行こうとしたが急に怖くなりビルの方へ向かった。
 先程のビルへ戻って来るとビルの前で射撃時の教官が黙って銃の回収をし、銃撃されていた日本人は全員が無事だったと知らされた。
急流を下る水の流れのような出来事で互いに戦友と呼び合う仲になる。
 成り行きの行動で命を落とす事もあるだろう・・・これがアメリカなのだ。
大藤は「俺の居ない時に何かやる」と笑っている。
僕達は危険な状況だった! 死ぬかも知れないと思っていたんだよ!
大藤は今回もフロリダ地下基地へ行っていたのだ。
 UFOから降ろされた家の庭、心地よい陽差しの中の違和感、平和な日本は一体どうした。
何事も無いが良いに決まっているが変な感覚になる。
昨日は銃撃戦で命を懸け無事が不思議一体何事だったのか、この違いは何なのか寝て起きれば記憶は消えてしまうから眠りたくない・・・しかし眠い。
 昼寝から起き火薬の臭いが不思議だが何故かは考えなかった。
「この部屋は火薬の臭いがもの凄い どうしてなの」とわが娘に聞かれたが答えられない、もう記憶は消えている。
 アメリカは全てを隠蔽しUFOは記憶を消してしまうのだ。
僕達は神かくしに遇い操り人形にされるのに、UFOに否応なしに協力させられる被害者なのにアメリカからもUFOからも何の補償もされてない。


 008 科学者達の反乱

 アメリカに好条件を提示されイギリスを中心にヨーロッパから数学者や科学者が渡米し、ネバダ砂漠のエリア51の地下基地に目的も知らされず集められる。
 アメリカが進める第三の選択、火星移住計画の地球製UFOを造る為、鉄壁の機密保持システムが完成されている地下基地。
 一生出られないネバダ砂漠の地下基地でUFOからコントロールされ操り人形の如く酷使され奴隷と変らない扱いを受ける人達は優秀な筈の科学者達である。

 基地内でUFOグレイから「銃を移せ」の命令に数人の科学者が従った。
何丁も箱に入れるショットガンに頭をよぎる自由への願望、基地から抜け出す時には戦おう。
科学者達の考えをグレイが透視し銃は基地内の距離ある場所へ運ばされた。
数丁の銃を隠たしつもりの科学者達、グレイは気付かない振りをしている。
 反乱蜂起する計画は何度も挫折し1回目の反乱は直ぐ鎮圧された。
グレイ達は予期していた対応であり科学者達も全てに優秀ではなかった。
この件で完全に銃を撤去させられてしまった。
 普通ならUFOグレイとは能力が違うと諦めるだろうが脱出を諦めない3人の科学者、反乱準備に5年は必要と予想していた。
 基地の隠された場所の銃を1丁ずつ少し移動させ期間を置き更に少し手前へ隠す。隠す場所が近すぎれば超能力のグレイ達に透視されてしまう。
 根気よく日数をかけ銃の調達は思ったより順調で早く準備は進みグレイの透視限度に余裕距離を保ち確保した銃は人数に不足するも無理はしない。
 何回もチャンスらしき事があり心はその都度揺れ抑えていた。反乱に失敗すれば脱出どころか死が待っている。
 鉄壁のグレイの支配を打ち破る為、焦る気持を抑え蜂起の機会を待ちながら3年目にチャンスがありった。グレイの監視は3人と手薄になっている。この機会を逃したら蜂起は数年先になってしまう。
 この機会を逃さないように科学者達に蜂起を伝え何人もの同調者に銃の隠し場所を知らせ皆が銃を取りに走り統制が取れなくなってしまった。
 直前で止める科学者もいるが多くの者は銃を取り後戻りできない。グレイ達の隙を突いた行動が進んでいる。
 地下基地内の反乱に3人のグレイは慌てて仲間を呼び銃撃戦が始まり、科学者の優勢だった銃撃戦も次第にグレイの数が増え成るべくして鎮圧された。
 この反乱で科学者達にグレイ3人が射殺されているが、反乱を起こした科学者達の犠牲は8人であり家族にも告げられずアメリカのトップシークレットに葬られる。 
 3年間の準備、科学者達の願望、脱出への戦いは幕を閉じ人間ロボットに戻り地下基地で外部の記憶を消され労働させられるのだ。

 僕はUFOグレイの銃は光線銃の類で圧倒的に有利だと思っていたがグレイは「地球の銃弾は強化壁に当たり跳ねて飛び狭い場所では銃を撃つ効果はあがる 我々の光線銃は強力な光線が壁を溶かし減じた反射光線は副次効果が少ない」と云う。
 予知や透視できるUFOグレイに武器を持ち戦う事などできないと思っていた。
その反乱を如何なる経過で起こしたのか最初の分からない部分を聞けた。
 反乱の準備を他の科学者には伝えない。
科学者も全てに優秀ではないが超の付く能力持った人達の裏を返せる特技を3人の科学者は知り得ていた。 
超能力グレイに自分達の意思を透視されないように器用に振る舞う科学者3人。
 ショットガンをある距離を保ち隠すなら透視されない事を知り得、その距離は350メートルであり安全距離を500メートルとした。
 長期計画を予想し3人だけで銃を蓄え、あまりないチャンスに銃を移動させながら5年以上は必要だと思っていた。
 科学者の中には反乱を希望する者もいたが銃や蜂起の話はタブーとし準備は3人だけで秘密を守り、グレイを欺く方法で自分の考えや思ったことを透視されない対応をした。 

 超能力のUFOグレイは人間の考えを透視し未来に起きる事を予知し人間を予めコントロールし記憶を消してしまう能力の優越がある。
 超能力を掻い潜りグレイの管理を打ち破る方法を何人かが気付き、今の考えや思った事を透視されそうになると『思考切換』をし、全く別のことを考えていた。思考を切り換えればグレイには切り換えた思考だけが伝わり、前の思考は隠される。
 ある程度UFOグレイと一緒に過ごせば人間も超能力者グレイの長所や短所を知り得て対処出来るようになる。
 
多くの人間は思考換えが出来る筈、科学者といえ対応能力を持てない者もいる。

 僕もヒトラーも年代は異なるが〝思考換え〟に気付きグレイとの対応に危険と思えば思考換えをしてグレイの顰蹙をかっていた。
 思考換えを知ったのは「地球の超能力者を集めれば グレイと戦える」と思った瞬間、戦うとの考えがグレイに伝わり、打ち消して文明が違うと思考しグレイの怒りを抑えた時だった。
 思考換えが出来ようと諸々に「悔しい」だけで時が流れ、科学者の想いは理解できる。今日もUFOの神かくしに遇いUFOの操り人形の人間達が記憶を消されては帰される。それも地下基地の科学者達よりマシだ。


 009 ツインタワー 9・11 

 世界各地でテロが起こり超高層ビルへ飛行機が突っ込むようなテロが何れ起きるかも知れないと思っていた。
 UFOグレイは「アメリカの高層ビルに飛行機が突っ込むテロがある」と云う。 矢張りセスナ機が高層ビルに突っ込むテロが起きるのだろうと解釈していたので詳しい内容の質問はしなかった。
 しかし、2001年9月11日現実に起きたテロは予想し得ない大規模であった。
旅客機が同時に何機も犯人達に乗っ取られ世界貿易センタービル(ツインタワー)や国防総省に突っ込んだのだ。
 UFOグレイは「我々がテロを利用し 旅客機をコントロールしてビルに突っ込ませた そうしなければテロリズムは正確に起こらなかった」と説明した。
 僕はテロ支援の理由は幼児誘拐数を増やす要求以外ないと思っていた。


大分前、幼児誘拐数二万人を要求されたアメリカは一国だけで賄えずUFOと協定し一万人を旧ソ連に賄わせてアメリカは人的損害を抑えていた。
 テロ発生前、UFOの惑星は更に「幼児は二万人以上必要になった」とグレイが増員を云い、アメリカに年間の幼児増員を要求している。
 その要求をCIAが拒否した為、UFOがテロを正確に完遂させるようにコントロールしたのだ。
 大報復をしたUFO側の要求を確認しようとグレイに訊いた処、「アメリカの各州は何れ小国家になる 連邦制は持続されるが弱体化し都合が良い」と幼児誘拐増員を示唆した。今度は新連邦制が気になりハワイを訊けば「ハワイは州のままで国家にはならない」と云う。UFO絡みなら日本は変わるのか訊けば「東西に分かれるが元の日本に戻る」との返事だ。
 僕は、大阪都構想は思わぬ方向で日本を分断すると思っている。


 010 ロシア

 シベリアのツングースカ隕石が爆発した雑誌記事や写真を小学生の頃には見ていのでシベリアへ行きたいと思っていた。
「これからシベリアへ行く」とグレイが云い、僕はツングースカ隕石が爆発したシベリアに興味があり以前から行きたかったので丁度良かったと思った。
 晴天の日のシベリアでUFOは倒木の上空をセスナ機位の速さで「よく見ろ」と見せる。
同じ方向に倒木は延々と続き、そのシベリアの広大さ! とにかく広い。

 遠くに倒木が大きな弧を描くように見えてきた。
倒木円が綺麗に見えてきたので「中心の真上に行きたい」と頼めば「真上は駄目だ」と云い中心部の見える位置でUFOは停止した。中心や周辺には枝のない立ち木が沢山あり山火事の跡を思わせる。
 帰りも同じ速度でUFOは移動しシベリアを見せ記憶に残せとの意味だろう。
広大なシベリアに倒木が続き地球の文明は何も無い。見渡す限り延々とある倒れた巨木は何れ朽ち果ててしまう。
グレイは「爆発から50年経てばシベリアも元の森林地帯に戻る」と説明した。

 その20年位後、UFOで行くシベリアは可也回復し森林の上空から爆発痕跡を探した。痕跡といえば巨大な倒木を新木が隠せず所々そのまま残っている。まだ使える膨大数の巨木資源を日本で活用したいものだ。
 中心部に何本も枝のない立木が残り周辺も爆発の影響が強く回復してない。
「何故立ち木があるか分るか」と聞くので「隕石爆発の真下の大木なら爆発力を真上から受け大木の周囲も圧力は均等で耐えられる」と答えた。
UFOグレイは「隕石の爆発ではない 反重力炉を使用し爆発を起こした 反重力炉の使用はUFOからのメッセージだ」と云い「何のメッセージか」と訊いても答えなかった。

 更に何年か後「シベリアを見たい」と仲間が依頼し僕は今の森林地帯は完全に回復しているだろうから見ても仕方ないと思いながらも何処か3回目のシベリアを期待した。
 久し振りに見た森林は回復し倒木は樹木に隠され痕跡は見えず厳寒の地シベリア森林地帯は逞しく延々と緑が続き完全復活していた。
 帝政ロシア時代は国内外で混乱が続き、調査できずにツングースカ地名を付けた大事件名〝ツングースカ隕石の爆発〟とされシベリアという厳寒の地が事実を隠してしまった。

 僕は子供の頃に見たシベリア鉄道を思い出し「シベリア抑留日本兵が建設した〝シベリア死の鉄道〟を皆で見たい」と希望したがUFOグレイは見せてくれない。
厳寒で抑留された日本兵は食糧の供給も無くバタバタと死んだ。その
ソ連への怒りがUFOの中で他へ波及する事を恐れたのだ。

 その後知り合った諏訪市に住むシベリア抑留経験者で水道設備業をしている森利一氏は、高齢になったから誰か本に書いて欲しいと鬱憤を一気に吐き出すように話し出した。「終戦後ソ連軍が鉄砲を回収しに来て皆が素直に差し出した 鉄砲弾が無いからだった」「シベリアへ連れて行かれ鉄道を建設するのに資材は少なく工具も不足していた 森から材木を運び資材や工具の代わりにした」
「最初は少ないながらパンが配られた そのうち少しのパンの配給は無くなりネズミが木をかじるからと皆が生きる為に木をかじった」
「とにかくシベリアは寒かった 布切れ一枚無く夜はゴロ寝で翌朝の死ぬ人間が分った」
「毎朝 凍った同胞の遺体をソ連軍の回収トラックに何体も放り込んだ 遺体を乗せたトラックは更に遺体を回収しに次の抑留地へ向かって行った」
「ある朝トラックが逆方向から来た 既にトラックには遺体が山になり そこへ積上げた」「毎朝山のように死んでいたのが分った」
「その時は涙が出る状況ではなかった 当たり前の早朝日課であった」と涙ながら話した。
 3年後、シベリア抑留話を書かなければと訊ねた処ご高齢でお亡くなりになっていた。


 011 体制が変る

 旧ソ連にもUFOの情報が伝えられ国のトップが異常な発言をする。
ブレジネフ書記長は「外敵が地球に強権を行使すればソ連は米国とイデオロギーを超え共に戦う」との趣旨を演説した。
米ソ共、国家のトップが同じ事を言いそれ以後、情報管制したのか鎮静化した。

 その後、UFOで信じられない事を聞いた。
「10年後にソヴィエット連邦の体制が崩壊する」と云うのだ。
今までUFOグレイの云う事は全て当たったがとても信じられず今回は外れだろう。
 政治犯や思想犯は投獄や血の粛清をして体制を維持する共産主義国家だ。
強権の秘密警察連邦が崩壊するなど有り得ず〝収容所列島〟と日本の週刊誌などで報道された事もある国家だ。「ソヴィエット連邦が崩壊すれば内戦が起る」と言えば「内戦にはならない」とグレイが云う。

 10年後、UFOグレイの説明した事が本当に起り世界中に激震が走った。
 UFOグレイから聞いた〝ソ連の崩壊〟は間違いではない。10年先を正確に透視したUFOグレイの持つ超能力!
 ソ連崩壊はもしかしてCIAがUFOへ要請し、UFOから一方的にソ連へ通知した
一万人の資源供給をソ連は拒否する事ができず国を混乱させて隠したのか? その黙認が分れば国民が蜂起すると予測したからか混乱させたのか?

 何れにしても地球の犠牲を大国が負うのであり、ソ連崩壊の指導者の考え方の詳しい説明を訊いてもグレイは答えなかった。

 ソ連が崩壊しロシアになり3年後、UFOで仲間とモスクワ上空に来ていた。
混乱跡を見たくて「ソ連崩壊時に何度もテレビ放映された内務省を見たい」とUFOグレイに依頼しOKが出た。
 内務省の前は異常に静かでUFOが一帯をコントロールしたと説明があった。
内務省の立て籠りへ戦車砲を撃ち込んだ激動の痕跡は何も無い、ロシアの首都モスクワだから痕跡などは修復して当り前。
 ロシアに成って3年経過しているのに混乱の跡を見たい方が不謹慎だろう。

「レニングラードへ行く」とUFOグレイ、久し振りに見たい湿地帯跡や建築物の都市らしさを見たい、依頼しなくてもUFO側から云ったのだ。
 州都はレニングラードから都市名が戻されたサンクトペテルブルク、UFOへ乗った人の中には馴染みないロシア第二の都市は知らない人もいる。
 ロシア第二の都市はモスクワのように中東やヨーロッパ的の混在を思わせる建築物で、その大都市を遠巻きにゆっくり移動しながら見ている。
 近くで見たかったが理由説明もなく「近くへは行かない」と云い、UFOはゆっくりサンクトペテルブルクを離れる。
 ソ連時代からロシアになってもUFOで行っているが何の意味かは知らされない、ただ僕達の興味に対応したのだろう。


 012 帰還兵と再会

 僕がまだ3歳の時の出来事、庭で母と祖母が話しをしていた。僕のことを言いながら何処かの場所の話をして誰が迎えに行くか決めていた。
母は「自分の子供だから迎えには自分で行きたい」と主張していた。
祖母は大変な事が起ったとばかりに「お前を迎えに遠くまで行かなければ」と愚痴り、母は「この子のせいではない」と言い、僕には何の事か分らない。
「どうしよう何処へ行けば良いのかな・・・・・・」
母は「迎えには必ず行くから大丈夫 今ではないよ」と言ったので安心した。

 その日の夜、祖母は「あの町をこの子に教えておかないと」と聞いた事のある名前の町、下諏訪町を地図で教わった。
 その時は必ず来る。1人でUFOへ乗ったがいつもと様子が違いUFOには大勢の日本兵が乗っていた。兵隊さん達は汚れたぼろぼろの軍服で、時々家に物乞いに来る乞食さんよりまだ酷い。
 兵隊さんの1人が僕をジロジロ見ながら「この子供は戦場に居なかったよな どうしてUFOへ乗っているのか」と聞き「少し前に乗ってきた」と1人がその兵隊さんに説明していた。
 他に、おとなしく不安そうな兵隊さんに「大丈夫だ」と言う兵隊さんもいた。
戦地での自慢話をする兵隊さんもいれば黙って聞いている兵隊さんもいる。
 帰還兵は戦場での事、鉄砲や銃剣で敵兵を何人殺し手榴弾では何人殺したと前線の自慢話をし、聞こえた3歳の僕は誇張を感じとっていた。
 大きくて一人離れて立っている兵隊さんは一言も話す事なく自身ありげで皆と違う兵隊さんは記憶に残った。その下諏訪町から出征したという兵隊さんを先に降ろすとUFOグレイが云い下諏訪駅の近くへ降ろした。
 下諏訪町出征の帰還兵と僕の未来に因果があるとUFOグレイは云っていたが遠い先の事を幼年の僕が気にする訳もない。
 夕方近くUFOは僕と兵隊さん達を原村の農地と雑木林の間の草むらへ降ろした。
UFOからの指示を受けた兵隊さんの母親達が迎えに来て我が子の名前を呼び我が子を間違う母親もいて、それは家の子だと言われていた。
僕は直ぐ母が分かったよ、昨日まで一緒に家に居たから。
 何人もの帰還兵と母親達は泣きながら抱き合う時間が長く、いつ迄も母親と抱き合い離れない兵隊さん。幼年の僕は大人なのにと不思議に思った。
 母は「兵隊さんは少年の時に戦地へ行ったから」と不思議な状況を説明した。
蓼科から迎えの母親も徒歩で来て、家の場所を聞いた母親達はその遠さに驚いていた。
多くは交通の不便な人達の迎えであったが僕の家は一番近くにある。
夕方六時になり帰ろうと母親達が話している。

 皆が歩いて帰り、蓼科の人が家に着くのは夜10時だという。
「遅くなっても戦地でのわが子の苦労を思えば平気」とその母親が言っていた。
 戦地よりUFOで帰還したわが子を連れ楽しそうに帰る先は僕の家とは反対方向だ。
普段では来た事のない知らない場所、帰りながら初めての道を歩くのが嬉しかった。
僕と母は薄暗くなる頃には家に着いた。
 UFOで戦地から帰還した兵隊さんは記憶を消され不思議に思わないのだ。


 013 戦場の話

 僕が大和工電へ勤めていた時の事、社員旅行で僕は1日行方不明になった。
原真木廣社長は社員旅行で僕の1日行方不明はUFOへ乗ったからと知りUFOの話をするようになった。
社長もUFOへは子供の頃から乗り、今はCIAのエージェントであると言い普段はしないUFOを話した。
 戦場で危険があるとUFOが自分だけに教えたという。
この場所は危険だと言っても他の兵隊は信じない、軍は組織で動き上官には敵わないが上官の悪口を言い孤立させ、安全な場所へ全員を移動させた直後、砲撃があり今まで居た場所に着弾し破壊された。
 またUFOから砲撃あると聞こえ「ここは危ない」と言っても兵隊は動かない。上官の命令ではないからと上官に気兼ねしている兵隊達も命の危険を悟っている筈だ。
軍隊は一人だけでは動けない、一人の動きは内からの発砲もある。
「この前も俺の言った通りになった 移動したから助かったのだ」と言っても動かない。また聞こえた! 調子も強くUFOが危険を伝える。激怒したように大声で移動を促した。
 時間がない「反対する奴は此処に居ろ 命が惜しくないか」と怒鳴り、着弾のぎりぎりになり全員が我先にと逃げた。UFOが兵隊に『直ぐ着弾するから逃げろ』と動かしたのだ。
位置を変えてから今居た場所に着弾し、また十数人全員が助かったのである。

 それからは上官よりも兵隊達に信頼され上官も私に一目置くようになったが、兵隊の前では上官に恥をかかせないように注意していた。
 軍隊で自分を守る術を遣り、上官の顔を立てない時や組織を否定する言葉や行動には同胞兵の中から銃撃を受ける危険がある。
身の危険は必ずUFOから教えられ、その事だけは安心出来た異国の戦場であったという。
『僕はヒトラーが話した事を思い出していた。第一次世界大戦中の話で全くそれと同じ状況をヒトラーから聞いた事がありヒトラーもUFOから護られていたのだ』

 戦場に敗戦が伝えられ当初は信じない兵隊も多かったが敵の砲撃は無くなり本当に終戦だと思うようになった。敵との戦いは無くなったが食糧事情の最悪さは続いた。

 数ヶ月後、UFOから「3年後に必ず迎えに行く それまで生き抜け 木の根を食え」と聞こえ
UFOで日本に帰還すると知らされた。
 3年間UFOが来るまで帰らないと決心し、その間は生きるのは大変だった。
食べられそうな物は何でも口にして草や木の皮も試しに食べてみたが、とても食べられる代物ではなくUFOから云われた木の根の意味が分からなかった。
 あれこれと試しUFOから云われた木の根とは根の先端の細く軟らかい部分と分かった。  
食料の心配はなくなるも他の兵隊は生きる為、死にそうな同胞兵を撃ち殺し喰っていた。
帰還してから一生後悔しないように、そんな事は絶対しないと誓っていた。元気であれば同胞に銃で撃ち殺され喰われる事はない。
 UFOで帰還出来ると分かっているから我武者羅に生きる事に必死であった。空腹で土まで食べる者も見てきた。
自分は何が何でも生きて帰るという強い意志を持っていた。生きるという強い意志を持つか持たないかで生死が分かれるのだ。
 木の細い根を川で洗っていた時、二人が銃を突き付けよこせと言う。
その時に相手に全部与えても命を守る事を第一に考え、食糧を取られた位で銃は絶対使わないと決めていた。鉄砲弾は三発残し自分が絶体絶命になった時以外は使わないと決めた命の鉄砲弾だ。
 部隊指揮官は兵隊達の食糧と安全を確保する為、地元の代表と交渉を行い少ない弾薬を悟られないように話し合ったが日本兵の入れる山は決められ他の山へは入れない。
 木の根を食べる兵隊が徐々に多くなり山が幾つも枯れてしまった。
枯れた山には現地の人は近寄らない、枯れた山には飢えた日本兵がいるからだ。

 終戦から2年が経過した頃には決められた食糧の山が少なくなり後1年、生き延びる事が出来るか心配だったが船で帰還する順番が来ても他の兵隊に帰還順番を譲っていた。
 食糧が有るか分らない帰還船へ乗り途中で死ねば水葬で海へ放り込まれる。それより確実に生きて帰れるUFOを待ち予定より半年早くUFOが迎えに来て助かった。
帰還兵が乗るUFOへ途中から僕も乗ったのが3歳の時である。
 UFOには何人も乗っていた帰還兵、兵隊さんが一人だけ下諏訪町で降りた後、UFOグレイから後に因果があると知らされていた事が現実となった。
下諏訪町で降りた兵隊さんは後に知る原真木廣社長である。
UFOで帰還したとは家族にも言えず、家は列車の時刻に合わせ帰った。
 3歳のお前に会っていると言った原真木廣社長「UFOには沢山の帰還兵が乗って居たが大勢の兵隊が降りてからお前が乗った」と言っていた。
 僕は何年も経過してからUFOの記憶が戻り、やっと理解する事が出来た。


 014 ケネディ大統領暗殺の日

 UFOグレイは「宇宙中継当日にケネディ大統領が暗殺される」と云う。アメリカはリンカーン大統領の時代から暗殺の歴史があると思いながらUFOから降りれば記憶は消された。
 ケネディ大統領が1ヶ月後、重大発表するとメディアが報道し、消されている記憶の底から絶対に〝UFO〟の事だと感じた。アメリカはそこまで来たと期待し1ヶ月後の演説を聴きたいと思っていた。
 一国民、一市民ではない大統領がUFOを演説すれば世界が変る。アメリカの大統領ならばSFやアニメと釈明できず大統領演説では取り消せる訳もない。
 ケネディ大統領が〝UFOとアメリカ〟の関連内容を全て知り得るなら発表はできない筈、CIAが管理する国家安全保障上の重大機密、UFOを暴露すれば大混乱が起きる。
 ケネディ大統領はUFOの知識は無くUFOが地球に来ていると知らされただけだろう。アメリカ人の犠牲や日本の役割を知らずトップシークレットを発表しようとした。

 僕が勤務する大和工電は東証の一部上場企業の下請けで祝日も休まない会社であったが祝日の日に行われる世界初の日米宇宙中継当日を何故か休業にした。
「これで見たかった世界初の宇宙中継が見られる」祝日休業(1963年11月23日)を僕は喜んでいた。
 会社の寮で生活していた僕は寮に残り、他の寮生は帰省し僕一人が寮の食堂で朝から予定のテレビを見ていた。
 原真木廣社長が来て念を押し「テレビを必ず見ろ」と言っている。
「テレビでは宇宙中継が始まっている砂漠が写し出されている」と説明した。
社長はCIAのエージェントに多忙ながらも就き現役で、その日はアリバイ作りが必要になったから身を護る為の休業だという。

 テレビは宇宙中継らしくない故障なのか? いつ迄も砂漠が映し出されテレビ局スタッフも間を持たせるのに大変なのかアナウンサーの困った様子が伝わってきた。
 直後、アナウンサーが急に滑舌になり「宇宙中継は故障ではない予定が変る」と言う。テレビ局が騒がしいアナウンサーが慌てながら「大変なニュースになった ケネディ大統領が暗殺された」と続けている。
 宇宙中継はテキサス州ダラスでケネディ大統領が狙撃により暗殺された大事件に変更された。【暗殺は米国時間22日12時30分】
 巡り遇った現代史、歴史的最悪大事件の衝撃は生涯心に刻み込むと思った。

 UFOへ乗り暗殺は誰が遣ったのか訊いた処、大変な返事が返ってきた。
「ケネディ大統領の暗殺はCIAが実行した」とUFOグレイが云う。
何年か後にはCIA犯行説と内容的に真に迫る本が何冊か出版されている。
 ケネディ大統領はCIA主導のキューバ上陸作戦を見殺しにした事もあり、UFOは現実でUFOとの協定が存在するとの発表を決め対立のCIAの解体を考えていた。
 CIAの反感は最高潮に達しCIAの組織防衛と国家安全保障を最優先とした。
その結果ケネディ大統領暗殺が実行された。
 CIAに映画館へ入れられアリバイをなくされ暗殺犯にされた無実のオズワルドが逮捕され、オズワルドを射殺したジャック・ルビーは不審な獄死をして暗殺はオズワルド単独犯行とされた。
 CIAエージェントの二人は利用されCIAは事実を闇から闇へ葬り去った。
 ケネディ大統領が暗殺されるとUFOで知らされ、CIAのエージェントでCIAの内情を知っていた社長は事前に大統領の暗殺と犯人捏造を知り得ていた。CIAエージェントの誰かが犯人と捏造されアリバイを必要とする理由を後になり納得した。

 その後、CIAのエージェントが僕に「花松館で映画を観ろ 入館券は不要だ」と無理矢理入れられた。30分位でトイレへ入った処、館内で「居ない 逃げられた」と騒いでいる。
「しまった!オズワルドと同じになる」トイレから外へ逃げようとしたが外へは出られない。
「絶体絶命だ! いつも助けてくれるUFOは来てくれないのか!」少しでも安全な女子トイレへ隠れ「ここまで来ないでくれ」とデッキブラシを持ち構えていた。
 CIAは切符売り場の女性に「逃がしたな」と怒鳴っている。暫くして静かになり様子を見て出た処、切符売り場の女性は「また来るから早く逃げて! 早く!」と言う。
 CIAのエージェントである社長はその事を知り「仲間のエージェントだ 仲間の知り合いには何もしないとの約束が破られた」と怒っていた。

 この頃、僕はUFOへ頻繁に乗せられグレイからはCIAが僕のことを『大統領暗殺を口外するかも知れない危険人物』と言っていると聞き困惑していた。
 後日、UFOへ乗った処「危険だから我々がCIAの行動をコントロールした」と云う。

 

 015 取締役の質問

 「今夜UFOへ乗るから見ろ」と社長に指示された社長の娘婿の取締役が見に来ていた。
下諏訪駅前にその頃は荒れた空き地があり、その場所の上空にUFOが来て社長が先に上げられてから僕が上げられた。
その一部始終を見ていた取締役は驚いたことだろう。
 後日、その取締役は「社長と君がUFOへ上げられ乗る処を見た」と話しに来た。
「僕だって社長がUFOへ乗る処を見たかった」と言えば社長は笑って話す。
「見たくてもお前は絶対見る事ができない お前は乗る方だから」と言う。
 UFOの話は記憶を消された僕に当たり前に話しても理解できないのだ。
更に根ほり葉ほり聞いてくる取締役は「UFOの科学は社で使えるか」と質問する。
少しずつ記憶が戻り、そんな質問は僕もUFOグレイにした。
「文明が離れ過ぎて使えない 逆に公害の出ない自転車は惑星で使える」と答えた。
 更に「ヒトラーはどんな服装をしていた」と聞いたので「軍服は既にぼろぼろだった 半長靴だけはまだまだ使えそう 皮は丈夫に出来ている」と答えた。
社長は「そうではない 半長靴だって何回も換えていた」と笑って言っていた。
「帽子は総統の帽子だったろう」と取締役はしつこく聞いてきたので「いいえ違う将校の帽子だった」と言えば社長は「総統の帽子だ」と自信ありげに強く言う。
 総統の帽子を被っている時に見たのだろうが「ヒトラーが帽子は将校の帽子だ 総統の帽子は何処かへ無くしたから仕方ないと言っていたから違う」と反論した。年齢の差が時を超えて見た事で別の答えになってしまったのだ。
 そんなUFOやヒトラーの話はいつでも何処でも出来る訳もなく、その時だけ周りを見ながらの話で人が来れば終らせるのである。

 社長は親会社の重役たちにUFOへ乗る処を見せると言いUFOが来る夜に重役会を設定し休憩で屋上へ全員を誘いUFOへ乗る処を見せたのである。
重役達はUFOへ上げられた処を見たのに信じなかった。社長は重役たちに「映画のセットではないか」と言われたと不機嫌であった。


 016 同じ宿命

 会社の事務所にある置物は確かに何処かで見た記憶がある。
「何処で見たか思い出せ」と社長に言われ「とっても良い所で見た」と答え記憶が空回りし焦っていた。社長もそれ以上、事務員の前なので言わなかった。
 昭和37年頃、高価な物だと言っていた。
何十年も経過してその置物を思い出した。なんとUFOの中で見たのと同じ物であった。
原真木廣社長は僕に思い出して貰いたかったようだが僕は記憶を消されている。

 UFOへ乗り「僕だって安い物なら買えるから置いてほしい」と頼んだ処、UFOグレイは「受け取らない」と云い「良い物は持ってきた相手に悪いから その時にだけは置くがUFOでは飾り物は不要であるから後に処分してしまう」と云っていた。

 その頃の事、UFOグレイの指示で社長のお気に入りと生産業務をした事で社長を大分怒らせたが数日後「UFOの中で起った事など お前を責めない」と社長は言っていた。
「お前とは同じ宿命を持っている 反目理由は何もない お前の3歳位の時に会っている 話せば人は良く取らないから普段は言わないだけだ」
 記憶を消されている僕に社長は歯がゆい様子でUFOの現実を話しても社長の言うことは僕も社員も信じず無念の表情が未だに頭の中にある。
 社長はUFOから記憶は消されずに帰される数少ない人で、僕に「日記を書け 必ず書け お前は必ず必要とする時が来る」と真剣に言っている。
「学業が終ってから日記は書く」と言い訳をしていた。
 実は日記は書いてもその都度、日にちが合わなくなり更には1週間も日にちが合わず何が何だか全く理解できない事が多く、日にちを思い出そうとすれば朦朧とし日記の中で自分の居場所が分からなくなり書く事を止めていた。
 今、UFOを書きながら記憶を消され書く日記はUFOを書かず使えないと言い訳するが一週間の合わない場合はUFO惑星へ行ってきたと判断できただろう。
 社長は「私の日記は誰かが読むだろう読んだ者はきっと驚く」と言い「社名の大和は邪馬壹國(ヤマトコク)から採ったから覚えておくように 誰もが信用する事ではない お前はその意味が何れ分る」と言っていた。 
・注⇒【邪馬台国(ヤマト國)=邪馬壹國(ヤマト國)】
              大和工電 エンブレム  
      
 
 017 車ごとUFOへ

 大和工電に勤務している仲間とドライブに行った熱海からの帰り道、5人乗っていた車ごとUFOへ上げられた。 
 一人はどうしても用事があり家に帰ると言い自宅付近へ降ろされた。
UFOが用事のあるのは僕だけ、他の3人は車の中で座ったまま動かず24時間を過ごし
UFOの神かくしに遇わされ僕と同じく記憶は消されている。
 僕はUFOの用事が終り車に戻ると車は橋の上に降ろされた。
記憶を消された四人は「今まで晴れていたのに急にどしゃぶりの雨になった変だ」と話し合った。

 翌日、四人が出勤し日報の日付を間違え日付が違うと指摘を受けたのである。
結局、深く考える事もなく変だと思っただけ、しかし、原真木廣社長は僕達がUFOへ乗った事を知り得ていた。 上司に指示を出し四人には日付の事は言うなと口止めしていたのだ。
 UFOの事はいつでも何処でも理解している原社長、CIAのエージェントを退任した後も僕をかばっていたが記憶のない僕はその事に気付く由もない。

 UFOの記憶がない時、何回も社長の言うことを聞かず反発し結局会社を辞めてしまった。
UFOの中で社長に会ってしまい聞かれた退職理由は意地でも言うつもりはない。
社長は年齢がきて、もう直ぐUFOへ乗れなくなると僕の反発が寂しそうだ。
 社長はUFOへ乗れる年齢を過ぎてから退職理由を聞きたいとUFOへ乗り「CIAに依頼して
UFOへ連絡して貰った」と言い、これが最後だから全て話せと真剣だった。
 僕は責任を被せられた退職の悔しさを全てぶちまけた処、社長が「私の会社だ お前の代りに報復する」と言って上部管理職を左遷し大幅な賃金ダウンをしたと聞いた。

 僕が電鉄系の会社に転職していた時の事、いつもの通りマイカー出勤で会社に向かっていた筈が気付けば自分の家に戻って来ている。
 その日は曇り空で朝か夕方か分らず車の向かう方向へ進み24時間の空白に気付く事もなく記憶は消されていた。
 その時はボーッとしていた単純な間違いだったと思っていたが後に、UFOは僕を車ごと道路で上げ道路に逆向きで降ろす一瞬があった事を思い出した。

 他の日のこと、自家用車3台でドライブの帰り真ん中の僕の車がUFOへ上げられた。
3台とも無線機を搭載しており後続の車から無線が入り「急に車が消えた何処にいる? 事故なのか」と驚いている様子だ。
 UFOは無線を止めろと云っているが、まだ大丈夫と判断して交信を続け「上を見ろ 上にあがっている 廃車置き場の上だ」と言った処、友人は「UFOだ!」と言って驚いていた。
「これ以上無線をするなら車を落とす」とUFOは本気で怒っている。
 危険を感じ友人に無線を切ると伝えた処、危険とは知らない友人は「切るな! 切るな!」と叫んでいたが無線を切った。

 翌日UFOは僕の記憶を消し同じ道路に車を降ろした。
走りながら道路状況が違い変だと思っただけ、たった今、混雑していた国道が急に空き1日が経過したのに気付かないのである。
友人は「あんなに近くでUFOを見たのは初めてだ」と話していたが心配はしていない。
 何年か経ってから一時的に記憶が戻り友人にその時の話をしても全く記憶は無くUFOを言う僕が変だと思われてしまった。

 その後、原社長が入院し社長の意思「小松に知らせろ」を伝えられた。
その時はUFOの記憶は戻っていなかったので社長のお見舞いを迷っていた。
面会は身内だけと伝えられたからだ。 会社で僕に反目する人が知り合い伝に会わせないように変えて伝えていることが後に分かった。
 面会を社長の方から言い、いつ迄も僕を心配している。取り戻す記憶が早ければ元気な社長とUFOの話が出来たのに残念である。
「葬儀には小松が来るかも知れない」と社長の遺言であると聞いたが何事も社長の思いを聞いただけで記憶が戻らない僕には無理だった。
 葬儀の日を人伝に聞いたが大和工電を退職して何年も経過しUFOの記憶も消され葬儀参列の理由も探さないまま行かなかった。

 記憶が戻った今、社長の言うことも行動も全て理解し社長に申し訳ないと思っている。いつ迄も社長に反発し口も利かず記憶を消されたとは言え自分自身に釈然としない。
『宿命を生まれる前に背負わされ記憶を消されて生きた時間が長い』


 018 UFOからの見学

 UFOは僕たちの希望する文化財や世界20ヶ国以上の世界遺産を見学させ記録は禁止している。UFOでの見学はUFO仲間の内心の満足と自慢でUFOグレイには感謝している。
☆.以前、UFOグレイに宇宙からオーロラを見たいと頼んでいた。「これからオーロラを見せる」と云い見せて貰ったが宇宙から見るオーロラは地上から見るオーロラより綺麗ではない。「もっと低い位置で見たい」と依頼し綺麗なオーロラを見た。

☆.UFOグレイが希望場所を聞いたので僕は「ニューヨークのビル街に行きたい」と依頼した。
ニューヨークのビル街でビルの谷間までUFOは降下し僕達の乗ったUFOをオフィスビルの人達は気付き最初は驚いていたが直ぐ普通の事だと思い直しているのが分った。
オフィスの人達はUFOからコントロールされUFOを見ても何も言わなかったのだ。翌日、何処のマスコミにもUFOの報道は無かった。

☆.
UFOの仲間が望む観光地は何回も行ったグランドキャニオンである。

渓谷をUFOが飛ぶ、絶対に壁面へは衝突しないと思いながらも「速過ぎるから速度を落としてくれ」と頼み速度は落してもらった。

☆.仲間がナイヤガラの滝を見たいとUFOグレイに頼んでいた。以前、僕たちがナイヤガラの滝を見学した後、グレイは惑星からは禁止だと注意を受けた。
そのことがあるから見せないだろうと思っていた。
 矢張りグレイは「ナイヤガラの滝は見せない」と皆に伝えていた。 それでも仲間はしつこく「カナダ側からなら問題はないだろう」と頼みOKがでた。
 その方法なら良いのか? 見学後にUFOグレイは惑星から注意を受け「ヴィクトリアの滝の見学は禁止が無い」と云い、後日にはゆっくり滝見学ができた。

☆.UFOはペルーのナスカ地上絵へ僕達を降ろしグレイは「ナスカ地上絵の周囲一帯の山が全部ピラミッドだ この遺跡は昔UFOが離れた場所から土を運び覆った」と説明した。
「簡単に土を運べるのなら一ヵ所土を取り除いてほしい」と頼んでみたが直ぐには遣ってくれず何回も頼みやっと反重力で土を除去して貰った。
僕の想像したピラミッドとは異なり生活の場であり外敵からの防衛の場であったという。
 壁は石積みで多少高く通路は狭く大軍が攻めて来ても1対1の戦いになると説明するが壁を乗り越えて来たら防げるのだろうか? 
僕達が見学した後、直ぐに遺跡は埋め戻された。
「このピラミッドはもう直ぐ発掘する予定がある」とグレイが云い「発掘は国家がするのか」と聞いた処「民間がやる」と云う返事であった。
国家でないなら時間がかかり、その発掘はいつになるか分らないと思っていた。
しかし、現在は発掘が進んでいる。
 地上絵では皆が絵の中を歩き監視員は「歩く事は本来禁止されている 石一つ動かさないように」と困った顔での注意はUFOからコントロールされている様子だった。
 世界遺産だから本当はいけない事だと分かっていながらUFOでの出来事だからと自分自身に言い訳をしていた。
『日本人の団体観光客が禁止されているナスカ地上絵の中を歩いていた』と報道され、朝早くUFOから降ろされた僕達の事だった。
 後日、ペルー側より『該当の日本人観光団体はない』と発表があり報道された。

☆.マチュピチュも何回か観ているが普段は簡単には行けない世界遺産である。
石垣はカミソリの刃も通さないと言われている。それ主要箇所だけで遺跡全体では普通の石組みの方が多い。
中心部と周辺には座る事も禁止されている石積みもあり座って注意を受けた仲間もいた。
 遺跡側面の段々畑は急で畑の脇の水路は細く浅く、畑の淵に立ち下を見れば余りにも急で高さの怖さを感じ座れば全く怖さは感じなかった。


☆.
ユカタン半島の古代都市マヤ文明のピラミッド、チチェン・イッツァへUFOで最初に行った子供の頃、石の階段は整然さがなく大分傷み石段自体に危険を感じ途中から下を見れば急で更に怖くなり下は見ないようにして登った。

 翌日が夕日の影が大蛇として浮き上がるククルカンの日であったが当日は混雑すると前日に見たのである。
 そして、十数年振りに仲間と一緒にUFOから降りたククルカン神殿の庭は整備され以前なかったトイレは作られたと既に報道で知っていた。トイレは少し離れた場所にあり僕と仲間は我慢できず広場の隅で用足しをしてしまった。
 春分と秋分の日にククルカンを観に来る観光客は多く、ゆっくり観られないだろうと思っていたが我々だけだ。傷んでいた石段は修復されて登り降りに危険を感じなくなっていた。
 太陽が傾きピラミッドを横から照らすと大蛇の影が浮き上がる。その当日に観られたのはUFOが観光客に次の日に来て観るようコントールしたのである。
観光客の全員が1日遅れのマヤを観た珍しい間違いと報道された。
 UFOグレイはマヤ文明の滅びた理由について「マヤ文明は栄えていたが疫病が流行し多くの人が死んでいった マヤ文明は死の疾病と言われた病を鎮める事ができず人々が移住をしたというよりマヤの都市から逃げ出した 期間を置いて様子を見にマヤの都市へ行った者達は二度と戻らなかった」と云う。
 UFOが疫病の対処をしなかったのはマヤを遺跡として残す為と説明していた。

 次に、UFOからテオティワカンの死者の大通りへ降りた。マヤ文明で一番広範囲に発掘された遺跡だ。歩きながら昔の都市の繁栄に想いを巡らせ月のピラミッドへ登り以前登った太陽のピラミッドや全景を懐かしく見た。


「マヤ文明には各所の祭壇に生贄にする為の石造りの台があり、生贄になりたくて進んで名乗り出る者もいて決して嫌がる儀式でもなかった 勇気ある若者は本人の腹を裂かれ内臓を取り出す処を見ながらも苦痛は無かった」とグレイは説明する。


 2012年12月21日、マヤのカレンダー最後の日が人類滅亡と世界中が騒ぐ10年も前に専門誌ではマヤ暦が取り沙汰されていた。
 マヤ暦が終れば地球が終る終末論って、そんな馬鹿な事があろう訳はないと思いUFOグレイに「マヤ暦が終れば地球の終りか」と質問をした処「暦は言われている5126年周期で閏年も組み込まれている 暦が終れば最初に戻り繰り返す暦である UFOがマヤの人々を指導してその時代に暦を作らせた」と云い、その通り当日には何も起きなかった。
そして、2015年9月23日にも地球滅亡と言われたが何も起きなかった。
 マヤ暦とは違うが五島勉氏の翻訳著書『ノストラダムスの大予言』は1999年、恐怖の大王が降るとか人類滅亡とか書かれていたが矢張り何も起こらなかった。
 今、マヤ暦に地球滅亡は関係ないと云ったUFOグレイが「320年後 地球壊滅がある」と云った。

☆.中国の万里の長城は行きたい世界遺産の上位と考え数回行っている。朝早くUFOから万里の長城の比較的平らな場所へ降ろされ歩いて見学した。
 その頃、週刊誌に万里の長城のトイレは前近代的で不衛生、土堀で日本人の観光客も普段ではとても使えないと写真入りで報道されていた。
そんなトイレも使いたかったがUFOは僕達に見せてもくれなかった。結局我慢しきれず万里の長城でも小用をする者がいた。
 UFOへ戻るとグレイは「中国は何れ四分割された国家になり 更に五分割の国家になる」と説明した。「いつ頃?」と訊いても時期の説明はしなかった。
☆.1972年頃、『男装の麗人』に興味を持つ僕にUFOグレイは「川島芳子は5年後に亡くなる」と云い「それなら今、川島芳子に会いたい」と伝えた処、UFOは中国吉林省長春の川島芳子の家の前へ僕を降ろし、川島芳子に会うことが出来た。
 川島芳子は間借りをしていたが、家の主人が亡くなり其の家の小さな雑貨屋を譲り受けて営み、近所からは野菜などが届けられ生活援助されていた。

 住民は愛新覺羅顯㺭(川島芳子)と知っていたが愛新覺羅顯㺭がこの地区に住むことを誇りとし、愛新覺羅顯㺭を守る為、そのことはタブーとしていた。
 川島芳子は僕が日本人である事を喜び「日本の習慣でもある」と言い、回覧版を隣の家に持って行った。しかし不安の側面をみせ写真を撮る事を極端に嫌った。
 5年~6年後、川島芳子と言われていた女性が亡くなったと日本の新聞(信濃毎日新聞)報道された。

 ☆.UFOグレイは「アンコールワットに行く」と云う。


「アンコールワットは内戦前に何回かUFOから降りて観た事があるからアンコールトムへ行きたい」と頼んだが「アンコ-ルトムは駄目だ」とグレイの返事である。
どうして観光客の多いアンコールワットへは行けるのにアンコールトムは駄目なのか? 理由も聞けないままアンコールワットの近くへ降ろされた。
 内戦では安全な拠点とし利用され相当荒れているだろうと思っていたが、橋の通路は綺麗に整備され内戦の傷跡など思わせない。
 寺院自体も見た目には古さが目立ち壁の仏像が壊されている所もあったが、内戦では攻撃対象から外され砲撃跡は無く弾痕を数個見つけた。僕達は遺跡に観光客が多くなる前にUFOへ乗せられた。
 次に降りたのは駄目と云ったアンコールトムであり僕の不満の鬱積を回避させたのだ。他の観光客も朝早いのに日本人グループや他の数グループが来て観ている。
遺跡を巨大な木の根が抱き込み遺跡を歪め何れは修復しなければならないだろう。

☆.UFOグレイは〝海割れの奇跡〟を見せると云い紅海の浜辺に僕達を降ろした。海を見ていると海水が割れ廻廊ができた。
子供の頃は廻廊へ入ったが理屈で考える今、万一の場合は泳げないと思い止めた。
 UFOへ戻りグレイが「何故海割れの廻廊に入らなかった? モーセの海割れの奇跡や映画十戒での海割れの奇跡は我々がやり多くの人間が入り歩いたではないか」と云う。
廻廊に入れと浜辺にいた時云ってくれたら安心し廻廊へ入ったが残念だ。

☆.
「シナイ山を知っているか」と聞きかれ「以前行ったことはある シナイ山に行くなら頂上へ降ろしてほしい」と頼んだ処、登山者が多いと云い少し下の方へ降ろされ歩いて登った。
 初夏とはいえ日の出前のシナイ山は少し寒い。頂上の岩山には既に多くの登山者が登っていたので僕達は頂上の巨岩石直下で日の出を迎えた。キリスト教信者にまぎれ歴史の浪漫の中に自分がいると感じた。
 
帰り道、頂上から少し下った幅広の所に以前あったお土産屋を思い出したが撤去されて何もなかった。
 砂利道よりまだ悪い登山道を駆け下って行く人、一気に駆け降りる習わしがあり岩に抱きつきながらスピードを抑え下っている。
 UFOから「登山者の少なくなるのを待て」と伝えてきた。僕達は登山者の多くが下山するのを待ちUFOへ乗った。
☆.二千年前のヴェスヴィオ火山の火砕流により埋もれたポンペイ遺跡、此処も子供の頃にはUFOから降ろされて見学し青年になってからも観て気に入っている。
 レンガや加工石での建築、道路は石畳、後世の残る文明を生きた人々の偉大さ、日本は弥生時代だったのに、発展していた都市の生業を思えば感無量である。


 子供のころ降りて観た時には発掘仕掛けの公衆浴場へUFOから温泉を運んで貰い入浴した。円形の大きな湯船の中に砂利が大分残っていたが現代風の公衆浴場で、UFOは湿気などの変化で公衆浴場の天井が落ちないように保護していた。

 以前見た商店の陳列棚の脇、貸し売りの覚書があり僕の田舎の小売店も同じ事をしていると思い今日も見たいと思っていた。しかし「今回は降りて観る事はしない」と云う。
 遺跡を見てない仲間が降りて観たいと何回も希望するのに返事はしてくれない。
早朝で他の観光客の居ないメイン通りをUFOは両側すれすれにゆっくり移動する。
雑誌やテレビの受け売りで車輪跡や横断歩道の説明を優越感で仲間に説明した。

☆.仲間がバチカンを観たいと頼んでいた。以前バチカンを見た後、UFOではローマ全体も観光禁止であると注意を受けていた。
 矢張りUFOグレイは「協定でバチカンやローマ全体も駄目だ」と云っている。
僕は皆の残念な気持を考え興味ありそうなファティマの予言を聞いた処「UFOが現象を起こした」と云い「バチカンの代りにトルコのノアの方舟が着いた場所を見せる」と繋がった。ノアの方舟の跡は雑誌に載っていた写真と同じで現物が本当にあった。

☆.インドで予定外の手待ち時間がありインドに詳しい仲間が「1時間あれば釈迦の巨大涅槃像の所へ行ける 少しの時間なら見る事が出来る」と言ったので一緒に観てきた。
 これ以外にも色々な国の世界遺産を観させて貰ったが僕達UFO搭乗者はUFOで何を見ようと知ろうと何処で何が起ころうと記録は許されず、記録不可の決まりは写真1枚、メモ1行さえ残す事は厳しく規制されている。
 アメリカでは何回か事件に巻き込まれたが証拠は残らないのだ。UFOの神かくしに遇った者は記憶に繋がる如何なる形式も禁止されている。

 勤務先でUFOの話をすれば面と向かっては言わず陰でおかしな奴だと言う。反論はしないがUFOは現実で陰口を言われても証明できない以上は仕方ないのである。
 UFOで何回も疾病を治して貰い感謝はしているが諸々の負担が大き過ぎUFOと協定したアメリカが代補償すべきことだと思っている。


 019 廃墟の惑星

 UFOは我々を乗せ廃墟の惑星へ着いた。この惑星の住人は他惑星へ移住したと云う。UFOグレイから渡された酸素ボンベは直径が15ミリで長さは80ミリと小さく、その酸素ボンベを口にくわえて降り廃墟の惑星を歩く。
 この惑星の重力は地球の二倍あり酸素は薄目だから念の為に使用するとの事で、与えられた酸素ボンベの酸素消費は50分あるが見学は25分で終了と説明された。
 この廃墟惑星へ降りた時は晩秋のような気温で寒がりの僕は上着1枚欲しく、夜間は地球の夜より気温は低くなり昼夜の寒暖の差は大きい。
 目の前の巨大建築物の廃墟は静寂の中で圧倒し底知れぬ怖さを感じる。
惑星の重力は地球の二倍でも体感的に直ぐ慣れたが仲間の中には建物の階段を登っただけで壁に持たれている人もいる。 廃墟の建築物は一万年も前の文明が建設したと説明している。
 建物や骨組みは地球のビルを思わせる階層造りで地球にはない材質の合金を使用し、耐蝕期間は二万年との事だ。環境の変化もあったろう壁などは朽ちながらも骨組みは全く問題なく建っている。
 この惑星で文明を築き惑星間移住をした宇宙の民に気の遠くなるような浪漫が巡る。 欧米人の体格の良い一人が廃墟の中を見学しているが酸素ボンベは見えない。
僕の酸素ボンベを取られたらどうしよう・・・心配させまいとその人は見学しながら奥の方へ行った。
此処に来る人は皆UFOの指示で来ているから心配ないと思い直し見学を続けた。
 知らない惑星で廃墟を歩くのは怖さがある。足元に乱雑に壁の残骸が散らばり、もし転んで酸素ボンベを無くしたなら帰れないだろうか? 必要な酸素を吸入出来るだろうか? UFOは助けてくれるだろうか? そんな事を考えながら廃墟の中を見学していた。

 建物の外に近くなった時「外には出るな 戻れ」とUFOから伝えられ降りた場所へ早々に戻りUFOへ上げられた。
 先程の欧米人のことを訊けば「酸素ボンベは必要ないと言い使わなかった」との事である。 
 UFOグレイに廃墟惑星の位置を訊いても位置は教えてくれない。重力の該当がない太陽系、地球の二倍の重力の惑星、地球から1日で往復出来る距離〝100光年以内にある廃墟惑星〟どうしても惑星の位置を知りたくて何回も訊いた。
 何回も訊けば答えてくれる可能性は分かっている。間を置いて何回も訊き、やっと教えた廃墟惑星の位置は地球から50光年という。
 廃墟惑星の見学が終り「使用した酸素ボンベを持ち帰りたい」と頼んだ処、グレイは駄目だと云っている。しつこく頼み持ち帰る事が出来た。
 小さな酸素ボンベはマグネシウムとアルミニュウムの合金で作られ、以前の会社で合金を扱ったから興味もあり記念になる。地球のアルミニュウムとマグネシュウムの合金と同じく光沢も色も模様も特徴は変らないが地球のマグネ・アルミ合金とは強度が格段に違うと云う。
 その後、UFOは「小さな備品も管理し惑星へ送り返さなければならない酸素ボンベを返せ」と伝えてきた。
「部品一つ無くても処分の対象になる」と云うから仕方ない、惑星の技術が流出すれば他の惑星の技術開発に使われるからだ。
 記憶がハッキリ戻ってきた、返す前に酸素ボンベを切断し中を見たい。
「今夜 UFOへ乗せるから持って来い」と伝えてきた。
それなら切る時は今しかないと思い鉄ノコで切ろうとするが滑って切れない、何回切ろうとしても滑って切れない、軽い金属なのに相当の硬質で傷も付かない。
「切る事はできない 止めろ」と聞こえた。
 その夜、UFOへ乗せられ酸素ボンベは返しグレイは備品を全部返せると安心した様子だった。

 それから何年か経ち、また惑星の廃墟を見学させると云い「火星へ行きたい」とお願いした処「何回か行ったではないか 火星には見せたくない〝もの〟があるから駄目だ」と云う。
 火星にはコロニーが有る。火星へ行く度、コロニーは巨大化し現在は東京ドーム位の透明コロニーで地球の記憶を消された人間50人位が自給自足に近い生活をし、不足する物資はUFOが地球から届けコロニーの人達総出で受け取るところも見ている。グレイは「今後 百人単位にする」と云っていた。
 そのコロニー以外の見られたくない何かが存在するのだ! 
「それなら地球程度の文明惑星の民家を見たい」と希望しUFOは希望した惑星を見せる。
 山側の丘陵に四角い形の家が沢山ある。その中に三階建てで横長の白い会社寮のような建築物があり違和感なく日本の昭和中期から後期を思わせていた。
 家や建物の陰で道路は少ししか見えないが広めの歩行者用の道路だと云う。
暗くなっても点灯している家の部屋は少なく電気の供給量が少ないとの事で地球の方が文明は進んでいると思ったが見たのは田舎町である。
「都会もあるが見せられない 地球との文明差は僅かだ」とグレイは云う。

 直ぐ後に見学する廃墟惑星も宇宙歴史の中で超高度な文明を築いた惑星の中の一つ、以前とは別の惑星で酸素量は前回と同じ位だ。

 UFOの酸素ボンベは改良され歯くらいの小さな酸素ボンベもあったが僕達は小さいボンベは紛失してしまうと旧タイプを希望した。
「この惑星の人々も酸素消費は少なくてよい人だ」とグレイが説明する。
 寒いから上着を持って行くと言うラジオの娘、UFOへ乗る前から見学する事を知っていた。記憶を消された僕には急な事で用意はない。
 UFOから何人も降ろされ廃墟惑星の見学をする。気温は丁度よく上着は必要なく試しに酸素ボンベを口から外しても呼吸に問題はない。
 大きな工場跡に入ると太く長い管が何本も縦横に走り大量消費した食料コンビナートの廃墟で、この工場は惑星の一流メーカーであったという。
 食料はトウモロコシの加工品で流通機構も地球と似て大型トレーラーが頻繁に原料や加工品を配送していた。
 この惑星の人達が、トウモロコシの種を古代地球の南米インディオに届け地球でも増えたと説明している。
 この惑星の廃墟工場も古く一万二千年前の建物で大規模工場に隣接する棟の二階へ上がり各部屋の比較的綺麗なドアのある部屋へ入った。
「ここは事務所で地球の企業管理と変らなかった」とグレイは説明している。
 建物の外へ出たいと皆が歩く、外へ出るのは禁止の筈だから僕は迷った。
外を見たいから警告されるまで皆と行動しようと建物の中を通り、外に出ると大きな広告看板と社名らしき文字があるが読めない。一万二千年を経たのに惑星の文字が薄く残っている。
 工場は高台にあり他にも遠くに建設物が見えて庭からの眺めは気分よく山や谷の地形は地球に似て廃墟惑星とは思えない感覚だ。
 UFOから「戻れ 看板を見てはならない」の指示が突如だされ皆が廃墟工場に入り工場を通りぬけ最初に入った場所に戻ってきた。看板が話題になり文字は読める訳ないが地球の国にもありそうな文字だ。

 UFOは一万二千年も前の事を見せると云い映画のように見せるのである。
女性が一人事務所に入って来る。地球と殆ど変らない容姿、小柄であるが体型も顔も地球の中南米風で違和感はない。
一万二千年前の惑星の人、コンビナートの事務員に親しみを感じる。
 地球の人間と同じ容姿で、この惑星の文明を築いた人々の痕跡、一万二千年前に栄え賑わう宇宙の高度文明であった廃墟惑星! ここでも宇宙歴史の浪漫が駆け巡る。
「この惑星の人々は迫害されて滅んだのか?」
この疑問にUFOグレイは「滅んだのとは異なり千年単位の時をかけ惑星間移住をした この惑星を一度去り二千年後にまた戻り再び惑星移住をして完結した」との事だ。
 以前には机も椅子も置いてありタイムレコーダーも有ったという。
様々な惑星の宇宙船が立ち寄り、備品や建築パーツを便宜的に持って行き使用している。
 惑星の廃墟の都市街へ移動し「お前は子供の時に来たことがある」と云い、UFOから降りれば懐かしく思い、確かに子供の頃も降りて歩いた。

 川の両側に道路があり地球似た街も嘗ては活気に満ちていたのだろう。
以前来た時には開いた木製ドアを開けようとしても開かない。ノックしてみるが誰もいる訳ない・・・「建物へ入ることは禁止になっている」と云う。
移住先の惑星の人々が定期的に都市の保存整備に来ているのだ。
 この廃墟惑星はコロニーなどいらない、人間が今直ぐにでも移住し住める環境である。
「人間移住に廃墟惑星を使う事はできないか」と訊けば、UFOグレイは「地球に惑星の位置は教えない 火星への移住以外認めない」と惑星の方針を云う。
 地球的郷愁を感じる廃墟の街は長閑で気持が休まり、このまま惑星の街に残って住みたい。惑星の静かな街で余暇を楽しめば一切の煩悩も捨てることができるだろう。
 帰る時間になり皆がこの街を名残り惜しそうに見ている・・・しかし、UFOが待っている。
『惑星のだれも住まない保存街 一つのドアをノックしてみる』


 020 UFOグレイを家に招いた

 UFOでの廃墟惑星見学が終り家に帰る前、感動したお礼の意味もあり違反かも知れないがUFOグレイに「僕の家に寄ってくれないか」と頼んだ。
 グレイは断ったが600光年先の惑星へは直ぐ知られないと思い、どうしても寄ってくれと何回も頼み10分間だけの約束でUFOグレイ二人が承知した。
 個人の家にグレイを招いた事は聞いたことはなく地球では初めての事だろう。頼みを聞き入れてくれたのに本当に良いのだろうか? 一抹の心配もあった。

 僕は先にUFOから降りて家で待つとグレイ二人が玄関から入って来た。足を拭くようにと言った処、足は10㎝位浮き汚れない。
 応接間へ入りグレイが立ったまま「お前先に座れ」の譲り合いは人間の感覚と変わらない。
「時間がない 早く座れ」と威圧的に睨み言ってしまった。
 僕の態度や言動はUFOの中で報復を受けるかも知れないと心配した。 


 グレイ二人は応接間右側の長ソファーに座り「地球人の応接間ソファーに興味があった 一度座りたかった」と云う。
「諏訪市の並木通りの夜間占いで〝応接間へ偉い人が何人も来る〟と言われ二人が来てくれて嬉しい」と話し処。グレイは「自分達は偉い訳ではない普通だ」との返事・・・。
 応接間の飾り物や国旗を説明してもグレイは「飾り物や置物に興味はない」とスルーした。価値観が全く異なるのだ。
帰る時間になり庭先まで送ろうとしたが「来なくてよい」と云われ、玄関内で見送り余韻を楽しんでいた処、UFOから「お前も直ぐ来い」と云われ理由が分らないままUFOへ乗った。
 家に招いた事が早くもUFOの惑星が知り母船から上位者が直接監視に来て感情が高ぶっている。
 UFOボート(小型UFO)に残った他のグレイ達が惑星へ〝チクリ〟をしたのである。超能力の人達にヒガミやネタミはないだろうと安心し家に寄って欲しいと招いたが人間と同じく〝ヒガミ・ネタミ・チクリ〟がある。
 惑星が知った早さに驚いたが〝重力波通信〟があると云う。重力波は宇宙の果てまで同時に届くがゼロ秒ではないと聞いていた。その通信なら惑星まで600光年も瞬間通信が出来る。
 我が家に来てからUFOへ戻っていたグレイ二人は「惑星からの処分が出ている 1週間後の処分に従う」と消沈していた。
二人に処分内容を訊いても「地球人のお前には関係ないから」と教えない。人間と同じ思いやりや心配かけまいとした気持が伝わってきた。
 他のグレイ達は僕から離れ無理難題をしつこく言われないように用心して近寄ってはこない。先の事象を透視する能力があるのに違反招待を承諾したグレイに疑問もあったが、超能力グレイに何回も同じ言葉を繰り返せば間違いなく脳が混乱し機能は低下する。
 UFOから帰ろうとした時『少し待て』と惑星から重力波通信があり『今後 重大違反は地球人のお前も処分する』と警告を受けた。
地球人の処分に軽微の処分はなく殺害処分のみである。

 その後、グレイ二人は母船の閑職にいると聞き「謝罪したいから会わせてくれ」と頼んだ処、監視に来た上位グレイには惑星から『母船からの管理が悪かった』と組織上の処分が及び憤慨し「駄目だ」と一括された以後、会う事はできなかった。
 UFOグレイが地球人の民家、我が家に寄った事はUFOでは〝前代未聞の不祥事〟であり惑星が危惧し上位管理者を常駐監視させ、UFOとCIAの協定を破ったグレイ二人を処分し重大違反の地球人を抹殺し兼ねない僕とUFOボートの大事件であった。


 021  第二章  日本人の住む惑星

 022 UFOの惑星M54  

 宇宙規模の時間を遡る話で惑星(グレイの旧惑星)では究極の選択をした。
近い将来、地殻変動で惑星が壊滅する事が分り種族を遺す為、惑星間移住以外ないとし強すぎる重力をさけて小さめの惑星にした。
 移住先の惑星改造は未完結であったがタイムリミットで移住となり、その惑星から新惑星へと移住する人は選ばれた人達だけである。
移住する計画が事前に漏れ予定より八千人を増員し男女一万八千人が選ばれ、その結果は移住惑星に適応できなかった死亡者の数を補う事にもなった。
 移住した惑星で最初に作ったのは死亡者の墓だった。【現在、遺骨は粉にして撒く】
 
 移住者の数が減少し文明を維持し発展させられるのか危惧された。移住した小さな惑星では太陽(太陽系ではない恒星)の光は弱く気候温暖な赤道付近を中心に住み文明進化は宇宙単位の時間経過を要し性別をも無くした現在の超高度文明に至っている。
 惑星の空はいつも薄灰色、地球での薄い高曇りに似ているが晴れなのだ。 
その小さな惑星の自転の1日は25時間で地球に近い時間である。
 希硫酸の雨降る惑星の硫酸分を取り除き普通の雨に変えた年月は長く、環境が整ったのは1965年頃の事である。
 惑星間の移住を成し遂げた人達、超文明への時間の経過は宇宙単位なのだ。

 グレイの旧惑星へUFOで行き旧惑星の人々に我々は以前この惑星に住んでいた同じ民族であると説明しても信じないと云う。
 UFOの惑星へ地球で最初に行ったのは第二次世界大戦後の米軍の将校二人である。
僕が惑星へ行ったのは昭和24年の3歳、地球人で3番目とグレイに云われたが現在は多くの人間が行き1週間の記憶は消されて帰ってくる。
 地球から惑星までの600光年を3日間で移動するUFOの惑星の反重力炉を使用する科学、UFOの秒速換算は200億キロを超える。
 600光年を僅か3日間で移動しUFOの惑星へ到着する。光より速い物質のない地球科学の宇宙的未発達の理論は文明進化遅延させている。

 グレイが「惑星には自分の影が無くなる場所がある」と云い僕を乗せて行く。惑星が違えばそんな不思議な事もあるのかと期待していた。
 UFOは僕を降ろし周りを見て確かに影は無かったが直ぐ太陽が真上にある赤道直下だからと分りグレイがわざわざ見せるユーモアの方が不思議だ。
「高い山を見たい」と希望した処「高いと云われる山はあるが高くても3千m以下だ」と云っただけで見せてくれない。
「他に見たい所があるから行きたい 惑星の大統領府を見たい」と頼めば「大統領府は近付く事も許されない」と惑星の法に触れる行動に神経を使っている。

 地球の科学の発展に寄与する重力の解明を第二次世界大戦で封じたUFOの惑星。
UFOが干渉する限り文明は宇宙の諸惑星にも遅れるだけだ。
 地球からUFOの惑星へ行く途中には地球程度の文明を持つ惑星が二つある。
一つA惑星人の容姿は地球人に似て欧米人風で人口は少なくUFOはA惑星を人口増に仕向けコントロールしている。
 壊滅する地球の代わりに人間資源を補い、喰う者と喰われる者になる。地球の代替でUFO惑星の人民へ養分資源の幼児を供給させ人口維持の胎児の生産拠点とする為、A惑星に今の地球と同じく負の宿命を将来に課した。
 UFOグレイは「その時 既に地球は壊滅している」と云う。
宇宙でも知能や文明の勝る者達がジャングルの掟に勝ち残り他の惑星の歴史を変える。

 以前、『猿の惑星』というタイトルの映画がありテレビでも放映していたが見なかったので内容を勝手に想像し、レンタルビデオを借りてきたが想像とは異なり期待外れであった。
 実際に地球の猿と同じ容姿で体毛の上に着衣している猿人間の住む惑星があり、猿人間の惑星も着衣は文化になっている。
 その二つの惑星は人工衛星を持ち他の惑星へ探査機を飛ばしている。
地球も含め宇宙の時間では稀な同時期の同程度の文明であり、ロケット推進は地球と同じ原理を使い技術的な失敗により当初は爆発も多かった。
 二惑星の科学は地球とほぼ同等、各惑星は地球と同じく科学は進歩している。
そうであるならUFOから干渉される地球の文明が二つの惑星にも遅れ、宇宙のジャングルの掟の中では猿の惑星から見下される可能性もある。
 この二惑星の位置と名称も教えてならない決まりがあると云い教えない。


 024 星空の中に
 
 UFOの惑星は以前から名称が『M54』と付いている。
その惑星は星空の彼方、オリオン座の馬頭星雲の方向にあり地球との距離の中間より少し手前の600光年の位置にある。
 UFOの惑星『M54』は宇宙の文明惑星では既に付けられていた名称であった。地球の天文学では知る由もなく、いて座の星に同じ名を付けた。それが隠れ蓑になり情報を操作するには都合が良かったと説明している。

 グレイは馬頭星雲の馬頭の形が以前から大分変ってきたと云う。
あの形良い馬頭の形が矢張り変るのか?
地球の天文学発表でマスコミもそんな報道をした事があった。何とも残念ではあるが広大な宇宙は動き、その中の出来事だから仕方ない。
「馬頭星雲の雲の中へ入った事があるのか」と尋ねた処「ガスは猛毒で危険の高い馬頭星雲の中へは惑星の決まりでUFOでも入らない」 

 猛毒ガスの集まる星雲へは入ってならないUFO惑星の決まりがあると云う。
高度な密閉の宇宙船でも危険なのか?
 グレイは「惑星の組織や法の中で規則を破る事はできない」
「馬頭星雲の中の文明惑星がテレトリーを主張している 紛争を避ける意味が強い」と説明した。
 馬頭星雲の向こう側へもグレイ達は「時間がないから行けない 馬頭星雲の向こうへ回るだけでも3日必要」と云い往復6日1200光年を移動しなければならないのだ。
 以前、UFOの惑星M54の方向を教わってから夜空を見てはオリオン座と馬頭星雲やUFOの惑星の位置に記憶を消されても尚、浪漫を感じていた。

 UFOグレイは「パソコンでグーグルを見ろ オリオン星雲にUFOが写っている」と云う。元々興味もありグーグルの星空は時々見ていた。
 UFOから降ろされ家で早速グーグルの星空でオリオン星雲を見た。拡大し過ぎても見づらくなり遠めにして何回も何回もなぞるように見ていたが見つからない。
 諦めかけていた時ゴミのような黒い物があり拡大すると葉巻型状の巨大であろうUFOが写っていた【赤経 5h 35m 11.36s   12月 -5。24' 25.50" 】 更に地図上で左斜め下約9Kの付近に同じタイプのUFOを見つけた。
 後日、UFOグレイにグーグル星空にUFOが写っていたと話し、UFOの位置を聞いた処、地球に近い位置で写ったと云っていた。


 025 天体芸術

 UFOは人間の都合など無視し突如とし着替える暇も与えない程に急がせ「早く来い」と命令調に云い人間達を乗せる。
UFOは計画業務を時間通り遂行したいのである。
 UFOへ乗って初めて知らされる行き先、UFOグレイの惑星へ地球より600光年の距離へ行く。
UFO惑星での滞在1日を含め1週間の予定、UFOへ乗った人間達は音信不通となり1週間の〝神かくし〟に遇い操り人形にされるのだ。
 グレイが「この位置が地球の見える限界だから見ろ」と云い星は小さくどれが地球だか分らない、やっと見つけた点のように小さな我が地球、遥か宇宙から〝青っぽい点〟を見た。
 こんなに宇宙での小さい点ならば地球は無くても宇宙は変らないではないか、地球の存在が小さ過ぎ人間世界の業の強さが情けなくなってしまう。
 3日目にUFO惑星の周りでゆっくり移動する。近くの巨大惑星M58と互いに廻り合う二重惑星であるとグレイが説明する。
 この宙点でUFOが魅せる天体芸術があり皆が集まりUFOの中から宇宙の神秘、壮大な美を期待し天体を見ている。 UFOは太陽(地球の太陽ではない)を背に二重惑星へゆっくり近付く。
 廻り合う二重惑星、UFOグレイの惑星M54に比べ惑星M58は余りにも巨大だ。 巨大天体M58が浮いている! 宇宙空間だから落ちる筈ないが不思議な感覚になる。
茶褐色の巨大惑星M58がUFO惑星の後方に近付いて来る。
 惑星M58の巨大天体の大地が見えるようであるが・・・そんな筈はないUFO惑星より遠い位置にあるのだ。
 その巨大天体がゆっくり動き見ているだけで圧倒され身体が揺れ額から圧力をかけられた如く反り返り後頭部から倒れそうだ。もう直ぐUFOと三天体が直列になり光の干渉芸術を観る事が出来る。
 手前のUFO惑星へ後方の巨大惑星M58が重なりUFO惑星M54に色が入る。
太陽、UFO、UFO惑星、惑星M58、と直列に並び天体の光の芸術が始まった。
紫・橙・赤・青・黄、入り乱れる色彩、音のない狂騒曲。
 UFOの中の人間は瞳も動かさず声も出ない、ただただ観ている。
メラメラと是でもかと光が乱舞し、うねり合い虹色が躍動する。
色彩の嵐、幻想的だ!焦点が合わない!何度瞬きをしても駄目だ!脳天が爆発しそうだ!オーロラが煌めき降りそそぎ七色の光を魅せつけUFO惑星は神秘の芸術に抱かれる。
色彩の炎、生きて舞う如くの天体、燃える萌える虹色が眩しい。
周縁から舞い狂うオーロラが華麗に流れ霧筋になる。
躍動の焔、オーロラ霧がUFO惑星の中心へ吸い込まれ魅了する。
 神じゃない宇宙の神秘、現の中に溶け込み脳が熱気を帯び頭が揺れ身体全体がユラユラしながら宙に浮遊している感覚だ。
 ありがとうUFOの人達、宇宙にある光芸術の真っただ中、古代から所縁ある皆と此処に来た事! この現実が嬉しい。
光の芸術! どれ程に美の言葉を探しても表現できない、宇宙にある何の美にも優る光が干渉し合う天体芸術ショーだ。
 いつ迄も此処で時間を止めてくれ! しかし、UFOは移動し始めた。
太陽系では月と地球もこのように見える位置があるのだろうか? UFOグレイは「地球と月にも同じような宙点はあるが色は薄く綺麗ではない」と云う。
 この後、何回観られるだろうか? 僕達はUFO搭乗の引退年齢は近くなり後輩が、若者達が二世代も来ている。
もう来られないかもしれない・・・まだ何回も来たいUFOの惑星へ来たい。
       (この時は、後に何回もUFO惑星へ来られるとは思いもしなかった) この現実を妄想と言われたって構わない地球の知識は宇宙に遥か遠い。
友人に話せば「脳回線を掛け違えだけで嘘じゃない」とかばっている。
『かばうな 情けはいらない お前がUFOだの宇宙天体の不思議だの知る訳がない』


 026 太陽の星 

 旧惑星から移住して文明を更に進化させ環境を改良したグレイの惑星M54。
この惑星へ二千年の血を受け継ぐ日本人が昭和時代から招待され、UFO文明と言われるグレイ達の惑星で〝太陽の星〟を見るのだ。
何回か惑星へ降り立ち土を踏んだ。血の繋がる二千年間、いや、億年前から惑星では太陽の星が輝いていた。惑星は晴れの日が多く太陽の星が見えない日は稀なのだ。
 惑星の太陽は地球の太陽より弱光ながら眩しくも肉眼で見る事が出来る。
初めてこの惑星へ来た時は3歳、その時初めて太陽の星を見た。太陽の近くに光る星が三つあり地球にない惑星の持つ昼間の不思議があった。

 遥か離れた恒星が昼間の星になり〝太陽の星〟を形成し地球人に神秘性を与えている。
 一つは太陽から離れ小さく微かに見え探して微かに見えたその星が爆発するとの話を聞いた。 三つの太陽の星が争い二つは同盟し一つの星を爆発させると云う話だ。
こんなに文明の発達している惑星で、おとぎ話のような星物語を聞いた。
 そんな話を聞いた次にUFOグレイの惑星へ行った時のこと、惑星が以前より明るくなったと思っていた。「前より明るい」とグレイに言った処、一番遠くの太陽の星が爆発の最中であると云われ以前惑星へ来た時に爆発する話を聞いたと思い出した。
 遠くの太陽の星の爆発は肉眼で見る事が出来たが可也眩しい。
眩しいが如何しても見てしまう。長く見るなと注意されても見てしまう。

 その後にも惑星へ行き太陽の星の事についてグレイからは「10年後に太陽の星がまた一つ爆発する」と説明を受けていた。
 そして今、二つの太陽の星の位置が入れ替っている。僕の記憶違いと思ったが「天体がまた変る」と云うグレイ。


 太陽の星が膨張を始め爆発は10年後と前回来た時に聞いていた筈も記憶を消されていた。 
そして今は10年近く経過している。
 太陽の星は入れ替わったのではなく、以前は小さく見えた遠くの星が膨張し爆発前の輝きを増大させ大きく見える。
太陽の星の爆発という恒星の連続爆発は肉眼観測の宇宙では稀な事だ。 間違いや太陽の星の入れ替わりではない、膨張している太陽の星の爆発は六ヶ月後という。
 太陽の星がまた一つ消える! 惑星で太陽の星を見る更に前、何十億年も輝いていたその星が終焉の時を迎えている。
 壮大な宇宙の宿命、太陽の星が終焉に向かう姿が此処にある。 グレイ達は恒星が爆発するのに驚きもしない。惑星のグレイ達はUFOで宇宙を観測し、もっと凄い天体事象を見るのだろう。
 宇宙を自由に往来している惑星の人達の宇宙観は文明と比例し桁が大きい。 あの星が爆発すればこの惑星はどれ位の影響があるだろうか?
六ヶ月後に太陽の星の大爆発が起こる事で僕がグレイの惑星を心配している。
 以前より近くの爆発でこの惑星が照らされ何等かの影響があるだろう。グレイ達は爆発を軽く云い、この惑星には影響など全くないという。
「太陽の星の爆発を見たい 六か月後にまた来たい」と頼んだ処、グレイは「そんなに何回も来させる事はできない 他に連れて来なければならない日本人達がいる」と云う。
 惑星へ来た時期と順序が気に入らないが既に爆発を見る日本人は決まっている。僕の依頼事で人員制限や日数を要するUFO使用、惑星の計画変更は出来る訳もない。 

 疎外されたフロリダ地下基地の件と今回の件、悔しさは何とも言えず悔しさが消えないまま惑星から帰って来た。
 記憶を消され何回も横目で見る地球の太陽、地球の太陽に何かを探す記憶を消された不思議な行動、惑星から帰還後に記憶の底の知らぬ場所で太陽の星が僕を惑わす。
 地球に帰った六ヶ月後、3歳年下で200mくらい離れた場所に住む〝乱暴息子〟と言われた宮坂が話したい事があると来た。
「太陽か星が爆発した」と怖がっているが意味が分からない。
星なのか太陽なのか曖昧に言いながら僕に知らせろと云われたという。
 その話をしているうちに僕の記憶は戻ってきた。
「太陽の星の爆発を見てきたな!」年下息子の宮坂に知らされて尚更腹が立ち悔しさは増し怒りが出てきた。
〝UFO〟にどうして宮坂が乗るのかと意外な驚きも同時にあった。
僕が惑星へ行ったのは六ヶ月前、時期が早く惑星で見られなかったことが何とも悔しい。「この息子 いつ見たのだ」と激しい口調で怒ってしまった。
「1週間前に見た その時『教えに行け』と云われていたから来た」と言う。
「どうして怒る? 怒らないからと云われた」と宮坂は真剣だ。
UFOグレイが云ったようだがムカついた。
 乱暴息子の宮坂の顔色が変り困りながらも真剣に言い「爆発の光を見てから目が痛くて惑星から帰って3日間も寝込んだから知らせるのが遅くなった」と言っている。
「小松さんの弟さんも一緒に惑星で太陽の星の爆発を見ていた 何も聞いてないか この太陽も爆発するかも知れない」と言い困っている。
せっかく知らせに来たのだから宮坂をこれ以上は怒ることは可哀そうだ。
僕が見られなかった悔しさが怒りに変ったが・・・内心は聞いて良かったと思っていた。
 安心をさせて遣りたくなってきて「この太陽は爆発しないから心配はない 億年も経てば爆発はあるかも」と静かに言えば安心した様子であった。
六ヶ月前、UFOの惑星へ行き帰還した事は爆発の時期に早過ぎ自分では変えられない仕方ない事なのだ。
 1969年の事であったが太陽の星の爆発光は600年間も地球に届く事はない。

 更に10年後、UFOは僕達を乗せUFO惑星へ向かった。
〝太陽の星〟の爆発の記憶も消されM54へ降り立ち武者震いする。
この惑星へ先に来て1日を経過した日本人達が集合していて直ぐ帰るようだ。
僕達はこの惑星へ降ろされ惑星の土を踏む嬉しさはあるが目的はいつも誰も知らされていない。 惑星は10年振りだから矢張り懐かしく1日の滞在は短すぎる。
太陽の周りを見た処、太陽の星が一つになっている。
「太陽の星がない 二つあったがどうしたのか」と訊くと、「爆発すると教えた 既に爆発は終った」と云う。
 また記憶が消えていたから恥ずかしい、太陽の星は爆発し終焉したのだ。
爆発で太陽の星は10日間、閃光で輝き一生を終ってしまった。
恒星が爆発したのに10日間か・・・事実であってもあっさりしている。
 しかし、10年以上前から膨張し続けていたのだから10日間の爆発は膨張の期間を考えれば決して短くはない。
 爆発のガスも欠片もこの惑星へは飛んでは来なかったと云う。
太陽の星が一つになったのは寂しい。しかし戦う星は最後の一つが天を制した。
 勝利した太陽の星よ、もう爆発はするな! この惑星を見守っていつ迄も何時までも輝き続け! この惑星へ来た日本人に〝太陽の星〟の記憶を残させてくれ。
争いの太陽の星はもう戦わなくてもよい安住の天体になったのだ。
 肉眼で太陽の星の爆発を見た惑星の人々は満足しているだろう。そして爆発を見た日本人達も驚き満足している筈だ。
 以前、太陽の星の爆発を見た時は遠くにあり尚且つ、子供の頃であり感動も少なかった。青年時代に宇宙の歴史的瞬間を見られなかった僕は不満一杯の不完全燃焼だ。
 
この文明惑星で〝太陽の星〟の爆発は記録され、おとぎ話に語り継がれるのだろう。
太陽の星の爆発を見た人間は人に話せば笑われると心配する。しかし、記憶を消されてしまうのだから仲間同志で話したい事も話せず過ぎてしまう。
かすかにでも〝太陽の星〟が記憶の中に残る者よ、夢ではない! 
お前達もUFOの惑星へ、M54へ行っている。 
 一度だけではない、二千年の宿命を持ちUFOから問題なしと選ばれた者はUFOの惑星M54の方針で〝UFO搭乗者に経験を与える〟として何回も惑星へ行くのだ。



 027 エメラルドグリーンの夕焼け

 その後にもUFOへ乗り惑星へ向かった。UFOが『惑星M54』に近付けば新人グレイが我が惑星の大気はオゾンで緑だと皆に自慢している。
大気の色に付いて今までも惑星へ来た時は見ていたが特に綺麗とも感じない。
 上空からは地球の秋靄のようであるが透明度は高く大気の薄緑色は可也薄く緑色と言える程でもない。
地球の青い大気の方が濃く鮮やかで綺麗と自慢できる。大気の薄い緑色が綺麗とグレイに気兼ねして言う仲間もいる。
 UFOはゆっくりと大気に入り〝遠くの靄状大気が緑色を帯びてきた〟と感じる程度だ。
 何回も惑星へ降りた僕は重力とオゾンの空気に一度も違和感はなかった。
オゾンの大気には直ぐ慣れるが違和感ある者にUFOからコントロールして違和感なく済むようにする。それでも酷い吐き気を催す人もいた。
 惑星へ降りたなら自然環境を見たい、何人もが行こうとすると「勝手に行くな」と惑星での指示は可也きつく勝手な行動はできない。
 UFOで惑星各地の見学や工場、都市や住居も見たいのだが「駄目だ」と云う。
住居等は地下にあり近年になり地上へも塔のような物が建設され二回入った事があるだけだ。
 惑星の地上から見る空は薄い高曇り色で上空から見る大気の色と多少異なる。
しかし、惑星の夕焼け空の色は格別だ!
地球の見慣れた赤紅色の夕焼けの美しさとは異なり格別の美しさがある。
 グレイは「夕焼けを見せる 見学時間は五分だ」と移動した。夕方の山の上空から太陽はオゾンンの大気を照らし緑色の夕焼け空に変えながら、ゆっくりゆっくり沈んでゆく。 
夕焼け空の緑色は明るく徐々に〝みどりの煌めき〟を増し更にみどり濃く染めている。夕焼けを見る時間は少なく瞬きも惜しい。
 惑星の山の上に〝輝くエメラルドグリーン〟があると聞き『宝石の山を見たい 持って帰れないか 価値観が違えば単なる石で誰も拾わないのか?』と思っていたが、この夕焼け空が 〝輝くエメラルドグリーン〟なのだ。
なんて素晴らしい輝きだ! エメラルドグリーンの夕焼け空! その美しさを今見ている。

「夕焼け見学は終りだ」と時間でUFOグレイが云う。
夕焼けは薄くなっても構わない、まだまだエメラルドグリーンは映え次に見られないと思い「もう少し!」とお願いし十数分見続け、惑星の夕焼け空見学は終了した。
 夜の天空は地球で見るより均一に星が出て単調に見え天の川は同じ銀河系なのに薄く細く直ぐに見つける事はできなかった。

 この惑星では地球の月とは違い、巨大で圧倒する惑星M58を夜空で見る事ができる。ラッセンの版画絵や同系画家の天体画のように地上から巨大天体に手が届きそうになり、SF物語や夢の世界の中に入ってしまった感覚になる。
夜の天空は空想世界のように梯子を掛け巨大天体へ行けると錯覚する。
 地球の半分の重力の惑星で皆が手を上げ高く飛び上り、何回もバレーボールのアタッカーのように天体に触れるかと賑やかであった。

 以前、UFO惑星の大きさを質問しても教えて貰えなかったことがあった。
惑星の大きさを知りたくて『答えてくれるかな』と思いながら質問すると「惑星は地球の半分の大きさで重力も半分だ」と答えてくれた。
「半分は直径なのか体積なのか」聞けば『半分』と強めに云う。
それ以上聞けず「重力が半分ならば体積や質量の事だと思う」と皆に話した。
間違いでは無かったのだろうグレイは否定しなかった。

 惑星へ雨が降り始め、まだ希硫酸が残っているかと期待したが改善された普通の雨であった。何回も惑星へ行き二度目の雨に遭遇し今回は少し長め時間の雨であった。

 惑星には大河がなく川の水は流れながら大地に浸透してしまう。雨が降れば小さな湖は出来るが直ぐ消え海は無い。水の少なさが地球より緑を少なくし景色は色彩に乏しい。 近くに小さな川があったとラジオの娘が言ってくる。
 グレイが我々の行動を規制しているから見に行けないが僕は惑星のグレイ達の様子を見ながら隙を見て小さな川を見に行った。
小川の周辺は草や木があり地球と同じ環境で水の流れは少なく小さな池で終っていた。
風は普通にあるが台風やハリケーンなどは無いと云い雷はあると云う。

 UFOグレイに惑星の水は美味いから飲めと勧められ飲ませてもらった。
以前も惑星の水は飲んだ事があり特に美味しいと感じなかったが貴重な水を時には飲ませてくれる事には感謝している。
 地球の水より比重が二倍ある惑星の水、水の比重が何故重いのか説明し、その時は解った気がしたが後では理解できなくなってしまった。
 水が多い地球は文明過程で公害を出し、UFO惑星は水が少なく大切に扱い文明過程でも公害を出さず惑星をクリーンに保っている。
 惑星の水を使えば地球のコンクリートは二倍の強度になると説明するので「我が家の境界線へ使いたい」と冗談で言えば「地球でこの水は使わせない」と本気で返す。

 以前からグレイに「惑星の山は見るな」と云われ山を見れば注意されていた。
その『山を見るな』が解禁され「山を見て無線による大送電をしている所を探せ」と云う。空間の歪んだ箇所が送電と云い山を見て探した。よく見ると確かに空間が歪んでいる箇所があり、その無線送電でもロスは少ないという。
 また、惑星の写真撮影は禁止されている筈だが許可されたと自慢げに見せる仲間がいる。この惑星は地球人にあらゆる記録を禁止し写真など撮ってはならない筈。
 UFO惑星で許可を得た人、それは木だけの許可であった。強くない重力だから木の枝は上へ伸びていると見せている。
許可されて撮った人は自慢げに見せているが不愉快だ。地球にだってそんな木はある。
以前、カメラを惑星へ持ち込もうとしてグレイから不許可とされた僕は釈然としない。
 UFOへ乗る全員がUFO関連の記録は全て禁止され、その禁を破り太陽の星や天体芸術、それにエメラルドグリーンの夕焼けを撮ったなら凄いが僕は不満一杯だ。


 028 檻の中の人間

 UFO惑星へ幼年時代に行った時から半円形に曲がる砂利道の先に檻があり、木材で作り高床にした粗末な檻である。人間には予め行くなと惑星から注意が出ている。
子供の頃から興味があり時には見て良いと云われた檻には地球の子供たちが居る。

 僕が小学五5生頃の事、以前から檻に居た同じ年頃の子供たちが居て地球で成長したと変らない感情の子は境遇の違いを隠したい様子であり「哀れだと思われたくはない 見られたくない」との気持が狭い檻から伝わってきた。
 見に行こうとする人に「行くな それ以上行けば殺す」というグレイ、殺すと云うグレイの警告にその人は戻ってきた。
 その人はまだ見に行こうと落ち着かない、時をみて檻に行き中を見て帰って来た。今度はグレイも気付かない。
人間が動物のように檻にいると初めて近くまで行って見たその人は驚いている。

 僕には惑星から檻を見て良いとのフリーの許可が出て惑星へ行く都度檻を見に行った。UFOに誘拐され地球から連れて来た子供たちの人数は見る度増減している。
 その日はヒトラーも惑星へ来ていてヒトラーを知っている日本人は近付かない。檻を見てから無駄だと思いながらヒトラーに「地球人を助ける方法はないか」と聞いた処、ヒトラーもUFOや惑星ではただの地球人「殺されてしまう」と動揺していた。

 何年か後、不惑の年齢でまたUFO惑星へ降りた時の事である。檻に居る地球の子供たちの人数が可也少なくなった。
 他に檻は無く子供の頃から何回も見て時には行くなと云われていた同じ檻だ。
以前から欧米人の娘が洋装で檻格子の所に立ち、話したいと行けば檻の奥へ逃げて行く。今日、その娘は檻格子の所から奥へ逃げる事なく初めて話すことが出来た。
「3歳の時UFOに連れて来られ檻に入れられた 今年で28歳になった 地球人がまた来ている 檻の中から涙を流しながら見ていた」と話すのである。
 3歳で連れて来られたのに娘は地球から遠く離れた惑星に今居る事を認識していた。「地球ではもう生活はできない」と見越して言い、娘の生まれた国名を聞けばブルガリアと覚えていて寂しそうだ。
 ソヴィエット連邦が崩壊し東欧が変ったと言えば彼女は知っていた。
檻に居てもグレイからそれなりの情報は入り考え方も普通と変らずしっかりしている。
 この娘だけは地球へ帰っても生活出来る! 連れて帰りたい! 
「あの娘だけ地球へ戻して遣れないか」とグレイに頼んだ。
しかし、グレイは「組織の中で勝手な事はできない UFOで内緒に地球へ返しても直ぐ分かり該当者は処分される 惑星の大統領を悪く言うことになり絶対できない」と云う。
 目の前の檻から地球の人間一人を救えない、何とも歯がゆい何ともできない、此処は地球から600光年離れたUFOグレイの住む惑星M54である。
 木の檻から出す事は簡単でも逃げた末路に食糧も行く場所も無く死しかない。
助けても帰りにUFOへ3日間も内緒に乗せる事などできない。しかも、それ以前にグレイ達に知られてしまう。
 何故、地球からこの娘や子供たちをUFO惑星へ連れて来たのだろう? 
直ぐに天地が変われば君だけでも連れ戻したい。絶対できない約束や気休めなどは言えない。今、実現不可能なUFO惑星に居る。
 娘は「逃げてしまえば死ぬだけ 檻の中なら死ぬ事はない」と諦めている。
話しているうちに少しずつ心が揺れ「地球に帰りたいが できる筈ない」と自制している気持が伝わってきて助ける事ができない僕は責任を感じていた。

 檻の中で生きるブルガリアの娘の諦めが信頼を厚くし時には外へ出して貰っている。娘に檻から出て良い許可があり「高台に行こう」と僕を誘い一緒に高台へ歩いた。
「ここで待っていて」と僕を待たせ一人で行く。娘は高台の先端まで歩き裸になり両手を腰に当て左足を石に掛け綺麗なバランスで立ち、風を受けブラウンカラーの長い髪をなびかせながら遠くを見ている。
〝何とも言えない美しさだ〟『ジャングル大帝』のホワイトライオン〝レオ〟のように美しく妖艶を醸しだしている。
「地球の人間が一番美しい」とグレイも云う。
高台で〝美の風浴流し〟をしてから娘は檻へ戻らなければならない・・・・・・・。
UFOの惑星でその娘一人助ける事もできない虚空の様な無力の中にいる。

 その娘は以前から一人だけ着衣が許され洋装で着替えもしている。
その都度グレイに頼み持って来て貰い惑星の人達と良い形で意志の疎通はあるのだ。
 1歳前後に惑星へ送られた子供たちは裸で動物のように成長し異性の所有欲もあり、檻には30人位の人間が居たのを見ている。
 その娘に聞けば「多い時は50人以上が居た 皆死んで檻の中は後から来た5人になってしまった」と寂しそうに話す。
 檻で死ぬ人間は放置され悪臭がし、何回も片付けてと訴えやっとグレイが片付ける。
悪臭にこの惑星の人達グレイは反応しない。塵一つないUFO、惑星の施設では僕達が入れば埃を吸引除去させ行動させる文明の人達が無関心である。
 UFOグレイに「地球の子供たちを惑星へ連れて来るのは将来の問題発生を未然に防ぐ理由なのか」と訊いた。
「何人と惑星からの命令だ 五日以内に地球から送り届けなければならない 命令は気のすすまない時もあるが処分は受けたくない」「二歳前の子供は惑星へ連れてきても直ぐ慣れるが二歳以上の子供はいつ迄も泣いてばかりいる」とグレイは云っていた。

 地球に帰り六ヶ月位が経過した頃、新聞報道で〝ブルガリアに狼少女〟と表現し森から戻った女性と小さくコラムに掲載された。〝幼児期を過ぎて一緒に狼と居たから社会復帰は可能である〟との内容であった。
 新聞の記事をみて直感的に思った! この女性はUFO惑星が地球に帰した娘ではないだろうか? 絶対そうだと記事に釘づけになった。
紙面をみて無性に会いたい、その娘も会いたいと思う気持が遠くても伝わってくる。会って話したいが無理だ、出来る訳はない。UFOの介在があれば実現出来るのだが、こちらからUFOへ今直ぐの連絡ができない。
 その後、UFOで確認したくて訊いた処、矢張り惑星から地球へ帰した娘だった。
「もう時間が経っているから会わせない」と云う。
 交渉で惑星が譲歩する事もあるのか? 地球の娘1人を帰してくれたのは事実なのだ。僕にはできなかった事を誰かが遣ってくれた。
 UFOグレイは何もできなかった僕の気持を察し「お前の考えが後に大統領に成るお前の友人に伝わり友人が現職大統領に直訴した 大統領は惑星M54の大統領序列の安定と権威を重んじ地球に帰す決定をした」と説明した。
                     ・・・・・・・『ありがとう僕の友人』



 029 宇宙連盟非加盟

 アメリカが協定したUFO、それは僕達が乗せられるUFOであり、宇宙で最高文明と思っていたのだが全く違っていた。
UFO惑星の超文明も宇宙では相手にされない低い文明であったのだ。
 宇宙には多くの超高度文明が存在し宇宙連盟があり、宇宙トップレベルの文明に到達していないグレイの惑星は宇宙連盟に加盟できない。
惑星M54のUFO文明や住人グレイの超能力さえも、遥かに超える超々高度文明を持つ惑星が宇宙連盟に加盟できるのである。
 多くの超高度文明の惑星が集まった宇宙連盟は〝文明の低い惑星へ干渉せず自然に任せる〟との決まりであるが宇宙連盟に加盟できないUFO惑星へは連盟からの干渉はなく、其れを好都合とし地球人の命を蹂躙している。
文明の進んだ宇宙だから平和的に地球は護られるという事にはならない。

 惑星間の交流度合は立体表示に線があり交易度合いを表し、惑星間で線ならば交易を盛んにし点線なら交易は稀である。
UFO惑星と線で繋いだ惑星は無く点線で繋がれた惑星が三つあると説明するが二本しか見えない。途中で切れているように見えた点線は繋がっていたのだろう。
 最高文明だと思っていたグレイのUFO文明が宇宙では交易相手にもならないのだ。 宇宙交易は各惑星の機密保持の為、技術などは稀であり惑星間の資源の貸し借りをメインにしたバーター交易である。
UFO惑星は宇宙で低い文明という証明を本来なら見せない筈、躊躇もなく見せた。
UFOの中では人間に対し絶対優位の立場だからだろう。


 030 ダビデの星と真理の図

 UFOの一室へ入ろうとすると入口上部に〝ダビデの星〟のエンブレムが取り付けてある。ユダヤの民を敵視したのに違和感があった。部屋へ入る時は上を見るなと子供の頃からきつく云われ習慣で入口上を見なかっただけだ。


 UFOグレイに「部屋入口の上を見たが良いのか」と訊いた処「今は見ても良い問題ない」と答え厳しく見るなと云っていた事が解禁されていた。

「ダビデの星は敵視したユダヤと同じではないか なぜ同じエンブレムがあるのか」と訊いた処、UFOグレイは「ユダヤより遥か古くから使用しているエンブレムである 同じダビデの星をユダヤが紋章としても問題はない エンブレムは偶然ユダヤが使用した」「ダビデの星のエンブレムを使う我々の惑星は六芒星と呼ぶ事もある」と説明した。
六芒星とは地球でも占いの世界で使用し幸運を呼ぶとされている。

 幼少期の事、UFOグレイが見ろと云う記号図をUFOの部屋で見た。
面白くもなく直ぐ部屋を出た処、グレイに「よく見ろ!」と強く云われ部屋に戻り、じっと見ていると少しずつ気持が良くなってくる。
落ち着いた気持から何とも言えない初めての不可思議な感覚に入った。
 グレイから「来い」と呼ばれ部屋を一旦出たが、また見たくなり部屋に戻って見ていた。少しなら良いと思ったのだがグレイは直ぐ来いと怒っている。可也強く注意され次にも見る事が出来るからと部屋から出た。
 UFOに掲示してある記号図は『真理の図』と云われ家に帰ってから見たくて探したが無い。記憶を消された行動は家の中を闇雲に探していた。
 少年期が過ぎ大人になっても部屋に入り心理の図を見ているが掲示されている真理の図は見る度に少しずつ変化している。
「何故 宇宙の真理の図が変わるのか」と訊けば「間違いや新たに分かった事だ」と云う。文明が発展しているのに未だ間違いや発見があり何回も修正されている。
 真理の図は額に入り楕円形の中でランダムに変な記号を使い、記号一つが宇宙であり図全体が宇宙であると分かったようで解らない説明をする。
 グレイは「宇宙全ての根元が現れている真理の図だ 麻薬と同じ効果があるから見過ぎてならない」と云う。
 何回かUFOへ乗っている間に真理の図が無くなり見たいと言っても見せてくれない。見た時の心地よい不可思議な感覚を味わいたい。
 惑星が真理の図を母船へ移せと命令しUFOへ乗った人間達に見せない措置をとった。その真理の図をUFOへ乗った人間が日本の著者に知らせ本に載せているからだ。
 UFOの惑星は地球で広まる事を懸念している。


 031 社会体制と通貨

 UFO惑星では地球社会の人間は哺乳類の頂点に君臨していると紹介されている。惑星にはグレイ以外、動物の生息は無くヒト科の分類も無く奴隷か否かである。
 その社会体制は資本主義と社会主義の中間の体制と説明し、大統領は選挙で決めるのではなく350年以上前に大統領序列の八代が決まっている。
その事を訊いてもグレイは「惑星の体制を批判したように取られたくない」と大統領や体制に可也気を使い答えない。
 地球より一万年も進んだ超文明、超能力の惑星も人民の序列は並みではなく上下関係を崩さない管理体制で惑星人民を統制している。
 グレイは「惑星の人民の階級はカースト制とは比較にならない」と云う。
階級はカースト制度とは全く別で人民個々に序列が決められる。
 地球より遥か進んだ能力や文明を持つ惑星の人民社会は誕生時間が優先し、一人一人に記号と数字で序列を決めている。
一歩でも早く敷居を跨いだ者が上位になる極道(ヤクザ)組織順位の決め方に似ている。
 超能力の惑星は地球の自由主義や共産主義的での組織とは異なり、人民全員の序列は順位を飛び越え上位に就ける制度はない。

 超文明を築いたUFOの惑星では超能力の平等と誕生順の平等で序列は不動である。 超能力を持ち地球人と身体感覚が異なる人達は地球と発想基準が異なり、身体に不要で育成しない部位があるなら文明もそれに合った文化が創造される。
脳が満足すれば地球にある娯楽文化も必要としない。

 経済基準は金のような物を使うのではなく時間を価値の単位としている。
労働の時間は個々に記録され必要な物などに取引換算できるシステムである。
地球ではICカードが発達し決済システム的には似ている。
 UFOを持ち超能力を持つ文明の惑星でそのシステムを使わない物と物との交換が人民間で行われ一番早いと云っている。
「原始的な物々交換を遣っている」と言えばグレイは「概念が違う」と不機嫌に云う。物々交換は時間を換算する事なく合理的だが大規模な取引は処罰の対象になる。

 惑星で価値があり必要とする金属はアルミニウムである。
UFOと言われる巨大宇宙船を建造するには大量のアルミニュウムを必要とし柔らかく軽い超強度の金属を作り出す価値ある金属で〝金〟の価値は認めていない。
 地球では金が通貨の元となり誰もが〝金〟を価値ある金属と知っている。
しかし、UFOグレイは「〝金〟は金属ではない そのうち分る」と云う。
 その後の事、地球のテレビで純金の表面を電子顕微鏡で写し純金の表面が常に細かく動き不安定なので金属の要素を欠き金属ではないと大学教授が説明していた。
この事をUFOグレイは云っていたのだ。

 惑星M54の社会体制で指揮命令系統の最先端に置かれるUFOボート(小型UFO)の乗組員は命令を忠実に必ず遂行しなければUFOボートのグレイ達は処分される。
 地球製の巨大な船舶を収奪しUFO惑星へ展示してある。惑星の子供たちも社会見学があり地球文化の巨大船舶を見学し、更にスポーツタイプの車輌も展示してあり実際に走らせて見せ人気があると云う。

 地球の記録は沢山あり第二次世界大戦の記録の戦車戦が子供たちに一番人気がある。
UFOには地球上の記録が沢山あるのなら世紀の大事件を見る事が出来るのではないか。
僕は「ケネディ大統領の暗殺記録を見たい」と頼んだ処「CIAとの協定があるからUFOにある暗殺記録は見せられない」と断られてしまった。
 UFOグレイの弱点であろう処に何回も同じ事をくりかえし言えば超能力の脳が混乱して人間の依頼することを受け入れるのに其のままにしてしまった。


 032 INSEI

 本に金星人という記述があり金星人と交流していると言う人がテレビに出ていた。金星に生物が生存出来る筈もなく地球の科学でも嘘だと分かる。何故この人達は証明できないのにテレビにまで出たのか? 他の出演者に叩かれ笑われていた。
 絶対に嘘だと思いUFOへ乗り訊いてみた処、グレイの返事は予想外であった。
「限定の的に考える太陽系や銀河系 地球の思考は宇宙に遠く及ばない 一定の範囲で物事を考えている 金星が我々の銀河系に数個ある」と云う。
 名称など別々に付けられないのか? 同名の星が幾つもある事の方が不思議であったがUFOグレイが云うのだ。
 グレイは「テレビや本で言われた〝キンセイ〟という惑星は アンドロメダ銀河の超高度な文明を持つKINSEIの事だ 地球にもアンドロメダ銀河のKINSEI人が来ている」
「地球の言葉は少なく的確な説明ができない 宇宙には超高度文明が多く説明は代用語になり正確に伝わらない事が多い」と説明した。
 本の著者やテレビに出た人やタレントは太陽系の金星と考えている様子だ。この話の類は体験者も証明できず、知らない者の反論は多数で証明の必要もなく有利である。

 銀河についてグレイは「内宇宙も無限的で銀河の数が二兆を超えてある」と云う。地球の科学で宇宙に銀河は二千億あると言われた頃に聞いたが、最近、銀河の数は一兆と地球科学からの報道があり良い数値になっている。
 内宇宙の文明数も多く、UFO惑星でも未だ把握してないと云っていた。


 033 惑星間協定

 平和と思っていたUFO惑星M54、UFOグレイは「大変な事になっている 戦争が始まるかも知れない」と云い、UFOグレイ達の気持の乱れが伝わってきた。
 しかし、UFOの惑星と戦える高度な武器は地球にはなく超高度な惑星文明は地球と戦う事など全く必要ない筈、地球という惑星など戦争せず乗っ取れるのに今さら何の必要があって地球と戦争するのか?
 それともUFO惑星内部で紛争が起きるのか? 反政府分子が蜂起するのか? 反逆者など超能力の惑星では事前に全てが知られてしまい考えられない。
「そうではない! 他の銀河の文明を持った惑星と戦争が始まる」と深刻に云っている。SFの宇宙物語に出てくるような出来事だ。
 戦争はUFO惑星が相当不利と云いUFO内の雰囲気は普段より可也悪い。文明が発達している惑星間の戦争になれば惑星自体が消滅するかも知れない。
地球では惑星間の戦争が起ころうと全く知らずに過ぎるだろう。月資源の武力紛争だって知らないでいる。宇宙での大戦争も地球は文明が低く架空の世界だ。
 惑星間戦争になればUFO惑星の犠牲は400万人と大損失を見込み人口を増やさなければと普段とは違う険しい形相になっている。
 以前、UFO惑星の人口は多くはないと云い訊いても答えなかったから少ないのだ。 UFO惑星の存亡の今、急激に人口増など出来る訳もなく人口増には日本人を必要とし、更に栄養源にされる地球の幼児の犠牲は多くなる。
 そうなっても防ぐ事のできない我々の地球。

 文明がこんなに進化していても戦争が起きるのは一体何故なのか? 訊きづらい、いつもと違いUFOの中は重苦しい雰囲気が続く。
UFOの中のグレイ達は今まで見た事も無い緊張と焦りがある。理由が知りたい、UFOから帰る前に訊かなければと、理由を訊ねた。
 グレイは「地球に来ているアンドロメダ銀河のKINSEI人に接触を持つ日本人が地球ではUFOグレイに犠牲を強いられている 現状を助けて欲しいと訴えている」と云う。
 アンドロメダ銀河のKINSEIはUFO惑星へ「地球に干渉するな」と警告しているがUFO惑星の人民グレイ達は地球の資源で生命と人口を維持し妥協できないのだ。
 既にUFO惑星は惑星間戦争準備に地球の超大国を巻き込み、地球世界は知る由もなく次の報道があった。

『ソ連は核の管理不備で何発も不明になっている テロに渡る危険性がある』
ソ連が自由主義に向かっている時で混乱しているのか、ソ連は報道を無視し対応しない。軍が核兵器を売り飛ばしてしまうのか? とんでもない国家だ。
ソ連はロシアという自由主義になっても長年の歴史の体質は変らないだろうと思っていた。
 1ヶ月位後だったろうかアメリカの核についても報道があった。
『アメリカの核も不明になっている 不明数はソ連の比ではない』
 アメリカの核の不明の報道で気を良くしたのかソ連の政府発表があり「ソ連の政局がどうあろうと核は軍が管理している テロに渡るなどの問題はない」と発表された。
矢張りそんな事が起ころう筈はない、勝手な邪推であったと思った。
 アメリカは完璧に核管理をしている筈、そこで起った大量不明の報道の1週間後アメリカ合衆国政府は「アメリカの核の安全は確認出来ている 問題の発生はない」と発表した。
 僕はアメリカ政府が発表してから両政府の表現に疑問を持った。
超大国が両国とも否定しながら核の不明は一発も無いとも核は全て有るとも言わず言葉を選んで否定した。
大量の核不明が事実であると世界が知れば超大国への核全廃運動が起きるからだろう。 

 UFOで米ソの核不明について質問をした処、驚きの返事が帰って来た。
「核爆弾は我々が持って行った」とUFOグレイは平然と云う。
「地球は核爆弾など馬鹿な兵器を造っている」と云っていたUFO惑星の人達が核爆弾を必要とし惑星間戦争の準備をしている。
 急に必要になった惑星間戦争の兵器を造るより早く簡単にUFOは地球から戦争用に核爆弾を収奪したのだ。
「米ソが核削減をしているから核の数が減っても誤魔化しできるから丁度いい」と云う。UFOは当初100発の核爆弾を収奪、まだ必要と増え米ソから300発収奪した。
アンドロメダ銀河のKINSEIとの惑星間戦争に地球の核爆弾を打ち込む。
 アメリカの核爆弾は信頼性があり移動も保管も安全性が高くアメリカから270発、ソ連からは30発の原子爆弾を収奪し惑星間戦争の準備は整ったが不安そうだ。
「戦争で水素爆弾は使わないのか」と聞いた処「KINSEIは汚れても良い」と云う。
 僕は多少落ち着き「UFOの反重力炉を爆発させれば 同じ効果がある」と言ってみたが怒る事もなく不機嫌に「それはしない」と返されただけであった。
 核爆弾でさえ必要あれば収奪するUFO、CIAは通告されて全てに隠蔽工作をする。

 アンドロメダ銀河のKINSEIは卓越した超文明の実力を背景に警告している。
UFO惑星のUFOボートは光の7万倍速で最高速宇宙船はUFOボートの300倍速あり光の2100倍速で1秒間に6兆3千億キロを移動する。
 KINSEIの宇宙船はグレイの最高速宇宙船の15倍速あり光速の3億1500万倍速で1秒間に94兆5千億㌔を移動する。
 警告されても回答をしないUFO惑星へKINSEIから一発の警告攻撃があった。
人の住んでいない極地への警告攻撃である。
『戦争を回避したいのならM54の大統領がKINSEIに来い 代理は受け付けない』と通告され警告攻撃に対し防御無能のUFO惑星は受け入れるしかない。
 UFO惑星の大統領がアンドロメダ銀河のKINSEIまで行き解決しなければ惑星間戦争を回避できない。
 UFO惑星の最高速のUFOでも260万光年離れたアンドロメダ銀河KINSEIへ約45日が必要になる。
 KINSEIは同じ宇宙距離を3日で移動できUFO惑星の宇宙船速度を超越し15倍の宇宙速度は宇宙戦争での勝敗が決まる。
 KNSEIに呼び付けられたUFO惑星の大統領、普段は体制維持の為に惑星を離れる事はしないが惑星の存亡を賭けている交渉だ。惑星の人民が見守り留守の間に反乱は起き得ない。
 僕は超能力の惑星の大統領ならKINSEIとの交渉は成功すると思った。アンドロメダ銀河のKINSEIは地球の為に動くのに何故かUFO惑星の味方している。
KINSEIの大統領はUFO惑星の大統領を低位とし出迎える事はない。
 M54UFO惑星の大統領とKINSEIの大統領との交渉で戦争回避の協定が出来たが協定は地球にとって現状を良くする内容ではなかった。
 交渉は地球人を年間二万人助ける為、UFO惑星は戦争で400百万人の犠牲が発生する。UFO惑星は地球の血縁者であると二千年の歴史を説明した。
 二千年前の古代日本はUFO惑星と血が繋がり現在も続いていると説明し、交渉の結果KINSEIは現状維持のUFO惑星を認める決定をした。
 協定ではグレイの惑星のUFOは今後KINSEIの近くへ行く事も禁止された。
『地球人幼児、二万人以上の誘拐犠牲を増やさない、日本人胎児の取り上げ数を増やさない』との協定締結で地球の犠牲は現状から改善されなかった。
 その協定を守っているかKINSEIの宇宙船が定期的に地球まで来て確認する事になった。
 アンドロメダ銀河KINSEIの最高機密テクノロジー、宇宙空間の移動技術にUFO惑星は遅れをとり更に地球は遥かに遅れ宇宙科学の原始時代が始まったばかりである。
宇宙にある文明惑星の移動速度は科学力の物差しになり優劣が判断される。
 KINSEIの宇宙船の移動テクノロジーはUFO惑星の超能力でも解明できない超越した科学である。
KINSEIの安全を護るテクノロジーをUFO惑星では入手する事ができずグレイは悔しさを顕わにしている。
「四次元空間を通ればどうか」と言った処「宇宙に四次元空間はない」と地球で仮説的に考えられている四次元空間を否定した。

 アンドロメダ銀河のKINSEIは地球と同じ文明過程を一億年かけて発展させ、寿命でもKINSEI人は優り700年を生きる。
 KINSEIの人達は寿命や宇宙船速度も遥かに優越しているが必ずしも全てが超高度な文明とは言えないのではないか。
 KINSEI人の宇宙の移動速度や生存年数は前述の通りであるがUFO惑星は高度に発展させた脳を使う文明は優れ、KINSEI文明の全てが惑星より優るのではない。
 超能力を全員が持つUFO惑星の人達もKINSEI移動技術が解明できず超能力を以ってしても億年の文明の積み重ねを超えられない。
 
グレイ達は脳で透視や意思の疎通をし、未来や過去の事象が解り、脳ある全ての生物をコントロールし会話をする。そのUFOグレイの超能力は無限の能力ではなかった。
 KINSEIは超能力の惑星ではないが一億年の文明があり、特殊能力を開発したグレイ達が宇宙の移動速度で大きく水をあけられている。
 UFO惑星はKINSEIの超越した移動技術を必死に模索するもKINSEIの管理体制は強固であり機密漏洩は死刑となる。
 宇宙でも文明が発展しているKINSEIに死刑があり、グレイの惑星M54には監獄や死刑も無く島流し的に宇宙の未開惑星へ放り出す。
 どちらが文明的なのか、管理体制に都合良い方法がその惑星では文明的なのだろう。 文明とは〝平和や共存共栄とは異質〟である。 

 UFOグレイは「アンドロメダ銀河のKINSEI都市は地球の都市に似ているが綺麗で都市の川にはゴミ一つない」と変に感心していた。
 KINSEI社会では電気自動車を使用すると聞き地球と同じ地上用と思っていたが空中用の電気自動車で空中では制御され事故は無いと云う。
 宇宙の文明惑星も強い者が生き残り地球世界の戦国時代と変らず、宇宙の文明は超高度であっても喰う者と喰われる者の〝ジャングルの掟〟が存在する。 食物や生存の連鎖体系は地球も宇宙も同様に種族の存続に情けはない。
 
一億年をかけ積み上げたアンドロメダ銀河のKINSEI文明や超能力の惑星M54も文明の出発点は宇宙単位で遡り、宇宙での文明を誇る多くの惑星も石器時代から始まっていると思えば気も休まる。

 惑星間戦争は回避でき「米ソから調達した核爆弾はUFO惑星の極近く個々に地下に貯蔵した」とグレイが云う。
「米ソとも 核は地下サイロにいれてあるから地球と同じだ」と言えばグレイは「安全はそれとは違う方法だ」と不快そうに否定している。
 
核爆弾は個々に貯蔵し一つの核が爆発しても頑強な貯蔵施設は破壊される事なく核爆発を閉じ込め外には漏れないのだ。
 
僕はUFOへ乗らなくなって時が経つ、その後の事は知らない。


 034 
第三次世界大戦の回避

 UFOグレイは「我々の惑星がヒトラーを選び第二次世界大戦を勃発させた UFO惑星が地球科学の重力解明を封印する為に必要な戦争であった」と云うのだ。
 UFO惑星は重力を解明するのはユダヤ人と分かったが個人を特定する事ができず、地球の同等文明構築を阻止する為に地球に大規模な干渉をした。
 UFO惑星の大統領は地球に重力を解明させてはならないとユダヤ人排除の決定をし、最前線のUFOへ戦争勃発の誘導を命令したのである。

 この事をユダヤの血を受け継ぐヒトラーは複雑そうに話していた。ヒトラーはUFOから選ばれ地球で自分の意志ではない大戦争をしなければならなかった。
戦争の本当の理由はヒトラーしか知らず第二次世界大戦の表面だけが歩いた地球である。
 UFOから干渉されず重力を解明すれば宇宙に飛び出せた筈であるが、重力を解明させない封じ込めはUFO惑星の安全保障を確保する命令であった。
人間がUFOと同じ文明を持てばUFO惑星は人的利益を地球に求める事はできない。
 第二次世界大戦後三十年経過した頃、UFO惑星はユダヤ人への重力解明阻止は未完結と解り目的達成の為に第三次世界大戦を画策し、UFO惑星は再び〝戦争する操り人形〟に成る者を選ぶ。
その話を聞いたヒトラーは「もう嫌だ 俺はやらないぞ」と言っていた。
 第三次世界大戦を勃発させ中東起爆に三ヶ月で終ると云う。エジプトは中東の盟主を狙い挙兵し数の中国は軍勢一億を挙兵する。
危機の中、優柔不断の日本は参戦の決断ができないまま大戦は終り、その優柔不断の日本は戦争に加担せず地球人として〝良し〟である。
 戦争は人間を狂わせ野獣の如くの第三次世界大戦が起こり、生き残るユダヤ人は世界に僅か20万人となり大戦後ユダヤ人は世界から保護されるもユダヤの民に申し訳ない。
 UFOグレイは「お前ならヒトラーのようにしても良い」と云う。僕の困惑を余所に人選は既に始まっているのだ。
 戦争や虐殺は僕にはできない。権力を維持する間は良いが終焉の時は必ず来る。
親族も権力謳歌した後、戦犯で処刑されるだろうと思い「僕に虐殺はできない」と断った。
 その後、ある事件を秘し『隣近所から世界まで殺戮出来る 必要だ』と考えUFOが要請すれば受けるであろう。
 しかし現在はアンドロメダ銀河KINSEIの介入がありUFO惑星の計画はKINSEIが干渉する以上、第三次世界大戦は回避されるだろう。
 UFO惑星の地球への干渉阻止に絶対優位を誇るKINSEI文明は『今以上 地球に犠牲を出させない』とUFO惑星との協定を締結している。文明格差は大きくUFO惑星の画策する第三次世界大戦回避は出来る筈である。
 しかし、協定にその他の地球内戦争やUFOの地球攻撃は含まれていないようだ。
UFOは地球攻撃を何回もし、更に2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震が起こる前にはグレイは「地震はUFOが重力を変化させ 簡単に起こす事が出来る」と云っていた。

 知らず干渉された我が地球の文明、これ迄UFOから干渉されたアメリカ・ロシア・日本の三カ国が直接・間接に原子炉を攻撃されたのである。
 アンドロメダのKINSEIが知らない筈はないがUFOの惑星は予知力で協定には曖昧さを残しUFOの惑星が問題なしと透視すれば地球攻撃は続く。
 

 035 第三章 UFOの因縁


 036 古代から

 UFOグレイは古代からの惑星と弥生の地
(日本)の接点を話した。
「二千年前 UFO惑星の粛清でUFOから3人が弥生の地へ降ろされた その人達が弥生人との戦いの末弥生の地を治め(大王)天皇を名乗った」

 UFOは二千年前の先祖の墓へ連れて行くと云う。
「先祖の墓へ行け 神社の脇から行くのだ」と云いUFOからゆっくり降ろされる境内、参拝客が気付き驚いている。【僕はこの神社が何処に有ったか未だ思い出せない】
参拝客が「UFOから降りて来た」と空を指差す。
上空にはまだUFOは静止している。
 いつもなら降りた後、直ぐUFOは移動して見る事はできないが今日は何故だ? 早く移動してくれと見ていた。
UFOが移動したので平然と歩く僕に何事も無かったように周りも動きだした。
「いつもなら参拝客は居ないのに『昨夜急に明日屋台を出せ』と言われ急いで用意した」と屋台の方は不満そうだ。
 UFOグレイは「神社の境内らしくする為 人を動かし賑やかにした」と云う。

 神社の脇を通り抜けたが墓は無くUFOは誘導してくれない。探しながら歩く僕を先ほど「UFOから降りて来た」と話かけた人が後から付いて来た。
「お墓なら先だ」と言い細い坂道を歩き少し広い所へ出た。
古ぼけた石碑の後ろに盛り土が続きその上をハイキングの女性達が歩いてきた。
「この墓はUFOに関係あると以前から言われていた 此処までは来る人はきっとこの墓に関係がある子孫ではないですか? 行政が墓の保存していないのでどうする事もできない」とその人は嘆いている。
 古代とは言え神とされていた先祖の墓が荒れ、その人と同じく修復したい気持はあるが費用の用立てなどサラリーマンにはできない。二千年の血を引く同じ子孫だろうが普段と違い時間的にゆっくり話はできず境内まで戻り線香の煙に巻かれながら迎えに来ているUFOへ上げられた。

 UFOグレイは「まだ他にお墓が在るから行く」と云う。権力者はいつの時代も墓は複数造られ他に墓があっても不思議ではない。
 生駒市総合公園のテニスコート駐車場へ10人位が降ろされ古い形式のトイレに寄り山中へ入った。道を探しながら30分近く歩くと赤と白に塗られた鉄塔の直ぐ下に小さ目の石で盛り上げた古墳があり此処も荒れ由緒あるニギハヤヒ(饒速日命)の古墳が小さい。
 線香立てや供養物の置台があり時には誰かがお墓参りに来ている様子でありがたいと思い順番に両手を合わせて往古を偲ぶ。


 数年後の事、車のカーナビはセットしないままUFOから誘導され400キロ近くを運転し、着いた所は生駒市の総合公園である。
グランド脇から山中に入りUFOからコントロールされながらニギハヤヒのお墓まで歩いた。
 この頃、母は「電車やバスを乗り継ぎ奈良県の先祖の墓へ行って来た」と自慢していた。交通機関の何回もの乗り継ぎや、お墓の場所を調べず行って来たと言う。
同じようにニギハヤヒのお墓までUFOから誘導されていたのだ。

 更に、饒速日命(ニギハヤヒノミコト)が祭られている大和郡山市矢田町の日本最古である〝矢田坐久志玉比古神社〟へUFOの声に操られ自家用車で着いた。
 この神社もお参りはUFOで降りた時を入れれば3回目、境内に〝二の矢〟塚がある。此処に降り立った我が祖先は二の矢の人である。 
 三の矢の人の塚は北矢田社会教育会館体育館の近くに整備され綺麗であった。


 一の矢の人の塚は少し離れた沖台川の堤防を降りた農地の奥にあり竹藪が覆い被さり邪魔するように荒れていた。
 更に、箸墓古墳まで誘導されて着いた。以前あった桟橋やボートの貸し出しは規制され観光で濠を使用することが禁止されていた。以前もボートから古墳に降りる事は禁止されていたがUFOからの指示だったので古墳に降りても問題には成らなかった。
 これらの古墳に埋葬された人は 二千年前のことUFO惑星の大統領に反目した事が罪とされ〝惑星外追放〟という粛清があった。
 大統領は惑星体制維持に粛清は不可欠でありUFO惑星の異端児は宇宙遠くの地球へ島流しの如く弥生の地へ三人が降ろされた。(現、奈良県大和郡山市矢田町)
 UFO惑星には監獄という施設は無く他の惑星で代用する。粛清では危険のある他の惑星へ置き去りにしUFO惑星との接触を断つ宇宙規模の流刑である。

 弥生の地の3人にUFOは3日に一度、養分補給に来る保障のみ身体や命の安全保障は無く原住民族との戦いで命を落すかも知れない。
 未知の惑星へ軍隊の命令のように敵の真只中に降ろされたと同じである。地球での命は自分自身が護らなければ生き延びる事はできない。
 惑星から追放され地球の一地点、弥生の地に降ろされた容姿の異様な3人に弥生民族が攻撃を仕掛ける。生き抜く為に3人が弥生の地で戦い始めた。
危険であろうとUFOは思想犯を助ける事はしない、粛清はUFO惑星の大統領命令だ。
 惑星の粛清で島流しにされた一の矢の人は地球で早くも弥生民族に殺害された。超能力が有っても何かが狂えば一つの命を落とす。
大統領が交代するまで生き抜けば惑星帰還は必ず出来るが、先の事である。
 養分の補給が一度抜かされ死ぬかと思った。食する事のできない身体は二回養分補給が無ければ更に危険な状態になり、身体に養分を蓄えられないUFO惑星の人達、人間より可也の脆弱性がある。
 超能力を使って戦い生き抜き徐々に支配地を広げる二人、平定は一部を除き出来たが土雲族は反抗が強く統治できなかった。
 
惑星から来た二人は弥生人流の策を講じ大和人に宴会支度をさせ、土雲族全員を宴席に招待し油断させて宴会の真只中に攻め込み一網打尽に討伐した。
 異星人ニギハヤヒは平定した地を『邪馬台国(ヤマト國)』と命名した。
その『邪馬台国(ヤマト國)』とは宇宙規模で遡りUFOグレイ達が惑星M54へ惑星間移住する前の旧惑星名『ヤマト』から採り邪馬台国(ヤマト國)とした。

 平定した邪馬台国で権力を維持するには妻を娶らなければならない。
異星人の容姿は大和人とは違い普通なら偉くたって遠慮するが超能力のニギハヤヒは妻になる女性の脳を納得させ結婚していた。
 夫婦でも子の誕生はさせられない筈、UFOの惑星は超能力・超文明の異星人であり後にUFO医学が介在し饒速日命(ニギハヤヒノミコト)の子を誕生させたのである。

 やがてUFO惑星M54の大統領が交代し惑星へ帰還の許可が下りた。
三の矢の一人は惑星へ帰還を選び二の矢の一人は大王(天皇)を名乗る饒速日命で統治している邪馬台国に残った。
 
大統領が代わっても惑星帰還をせず、邪馬台国に残った饒速日命(ニギハヤヒ命)は在地球惑星大使の役目をするようになり惑星M54の任務を遂行するようになった。

 饒速日命の時代以降、他の惑星人活用から移行し邪馬台国人を活用したUFO惑星の胎児育成改革が始まり、日本人との二千年の血は繋がるのだ。 
 UFOグレイは「天皇は五代まで同一の饒速日命だ」と天皇家の始まりを説明した。長寿命の惑星人は弥生の地に降りても350歳から400歳を生存し大和人は寿命が短い。
 饒速日命(ニギハヤヒノミコト)は妻が亡くなるとその都度後添いを娶り一代で五人の妻を娶り、妻を娶る毎に(大王)天皇の名前を変え邪馬台国の平定を続けた。
五人目の妻が天照大御神である。
 
天皇の名前は違うが五代までは同一人物と言われる由縁は現在もある。
饒速日命(ニギハヤヒ命)亡くなる前、異星人であり墓を掘り起こされる事を危惧し「私の墓は造るな」と言い残し亡くなったが饒速日命の意志とは別に墓は造られた。

 饒速日命の最後の妻、天照大御神は邪馬台国(ヤマトコク)の名称由来を倣い、旧惑星の女王名『卑弥呼』を名乗り統治した。女官は通常八十人前後、祭り事は百八十人以上必要だった。邪馬台国は現在の奈良県、大阪府、京都府の日本海近く迄の範囲である。
 やがて卑弥呼が亡くなり円形の墓が造られた。夫婦だからと饒速日の遺骨は掘り起こされ卑弥呼と並べて埋葬された。後に前方後円墳の形に整え周囲に広く濠を造った。それが箸墓古墳である

 更に実在しなかった説明の架空の人物『神武天皇』は紀元前六六〇年の皇紀にも理屈の合わない年代になるがグレイの説明は全てUFOの脳波記録から説明し、間違いを言うなら古代日本の記録間違い、或いは故意の入った都合上の記録になっているからだ。 

 UFOへ乗る者は『ニギハヤヒ』の末裔と云われUFOグレイに聞いた祖先が初代邪馬台国天皇の饒速日命(ニギハヤヒ命)である。 しかし、五代分の天皇の名称に〝饒速日〟の記録は無い。
 ニギハヤヒは大和郡山市矢田町にある矢田坐久志玉比古神社の二の矢で『櫛玉饒速日命』と祭られ檀家の皆様が守ってくれるのは有難い。
しかし、神官さんの話では檀家はもう増やさないとの事で疎外感を受けた。 僕の家は大和郡山市と400キロ近く離れ、お参りも例祭も簡単には行けない。 
 UFO仲間の情報が欲しく神社の近隣の家や神官さんにお聞きしメモしていたのに不審者だと言われ至極残念である。 

檀家なのに櫛玉饒速日命が他の惑星から来た事、邪馬台国を建国した事や卑弥呼が神社近郊に居住していたと知らない人達に言われた。

 神社の近くや隣接する家のUFO仲間四人共ご高齢で亡くなったとの事で代替りしていた。
ご子息達も末代までUFOへ乗る宿命を継いでいることは間違いないが年齢は僕と離れ一緒にUFOで会った事もなく顔も知らない。
 帰るまでに神社に隣接するなど直近でUFOへ乗る家七軒を確認した。


 037 UFOの目的

 惑星M54のUFOが地球に来る目的を『UFOの神かくし UFOの宿命』と当著で分散的には記してあるが、特に知って欲しい事として再記載する。

 UFO惑星は人民生存のため、UFO群を資源確保の最前線に配置し地球に養分を求め、人間幼児1人と牛二頭からグレイの養分20万回分を生産している。 
 年間ではUFOがアメリカとロシアから幼児2万人を連れ去り、母船の工場へ送り潰し機でミンチにし養分を抽出する。牛は4万頭必要になり同じ手法で養分を抽出する。
 ヒトラーの言う『UFOはユダヤ人虐殺より酷い事をする』は養分生産のプロセスの
事で、幼児たちの行方不明も騒がないようにUFOは該当家庭や国家社会をコントロール
する。

 UFO惑星の人民グレイは全員が長寿命で350年から400年を生存し、宇宙であろうと他惑星であろうと長年存在でき養分を3日に一度摂取するのが多数である。その中で10人に1人位は4日に一度の養分摂取で足り生存出来る。
摂取する栄養分を地球の1年で40億回分作り出すUFOグレイの惑星。
 UFO惑星の人口を知りたいがいつもの通り一度訊くだけでは教えない、何回か人口の質問をして答えた人口は3600万人だ。
 1年間に40億人分必要の惑星人口は約3.620万人、人口を栄養摂取で裏付け計算上も数字は符合している。
 惑星間戦争で400万人の犠牲者が見込まれた事は惑星存亡の重大危機で尚、惑星の人口が3千万人を割れば文明進歩は遅延すると云う。

 惑星の人口維持に日本人の成人男女520人が毎日UFOへ乗せられその都度、胎児生産の任務、すなわち生殖行為をさせられる。
その結果、妊婦260人も再度UFOへ乗せられ妊娠初期の胎児が回収され、1年6ヶ月の周期で繰り返し、その1周期548日で約14万2千人の妊婦から胎児を回収し透明容器で育成して地球人の血を引く惑星の人間にする。
 UFO惑星の人口維持に必要な〝成人男女〟は1周期(548日)で約28万5千人がその任務で〝UFOの神かくし〟に遇い操り人形にされ記憶を消される。

 胎児育成を知らない頃、透明容器で育成される胎児を見てUFOグレイの胎児育成は凄い、試験管で子種を創り容器に管で養分を入れ育成する超高度医学と思っていた。
 しかし、現実は日本人にUFOで生殖活動をさせ妊娠した日本人女子を再度UFOへ乗せ胎児を取り上げ容器で育成していた。
 日本人胎児は巨大UFOの育成所の容器で容姿や体内を変えられ性別をなくして育成し、惑星人として11ヶ月で〝取り出し〟と云い誕生をさせていたのだ。
 UFO惑星の人民とは日本人の胎児を取り上げ容器で育成し身体を変えて育った人間、すなわちUFO惑星の人々は容器育成された日本人グレイである。
 地球の人間とは見えない程に容姿を変えて育成し、超能力を習得させ文明を継承発展させたUFO惑星の住人は日本人だ。
 惑星のグレイ達は直接子孫を残さず日本人を活用し日本人の胎児を育成したグレイは当然日本人の〝親子・兄弟・従兄弟〟になる。

 地球ではグレイと言っていることや邪悪だと言われていると日本人グレイから平然と云う。 グレイとは色の事かと質問した処『人間胎児を育成過程で変化させ どちらとも言えないグレイゾーンの人にするから〝グレイ〟とCIAが名付けた』と説明した。
 どんな名称が付こうと素は日本人、その日本人グレイは成長し惑星M54の業務でUFOといわれる宇宙船に乗り地球の人間を必要として来る。
 一度UFOへ乗せられた日本人は1年6ヶ月の一周期毎に乗せられ子供たちを入れればまだ更にUFO搭乗者は多くなり、日本人が一周期では約57万人が乗せられる。
それが昔から〝神かくし〟と言われ記憶を消され帰される人達である。

 UFOへ乗せられる日本人の上限年齢は大体が43歳前後と決められ、惑星の人口政策に健康体を必要としている事が分る。
 事情があって頼めば更に高年齢でも乗る事ができ60歳を過ぎて乗った者もいる。
そして僕は定期的の他ランダムにも乗っていた。
日本人の平均年齢からUFO搭乗の現存者、114万人が記憶を消されている。
 文明に超を冠するほど発展し人間胎児を育成して存続し地球の人口形成とは異なる文明を構築し〝惑星M54〟存続の人口政策に日本人を活用している。
 日本人を活用する理由は古代の弥生人は身長がグレイより少し低く、その体型がその頃のUFO医学でグレイを育成する事に適していた。
 UFOのグレイ達は小柄な身長で120㎝位、惑星単位の民族を残す為、二千年前に大和人は諸条件が合い他の惑星から徐々に移行させたのだ。

 UFOグレイが「胎児育成を見せてやる」と云いUFOは母船へ入る。母船には体育館の広さを幾つも並べた場所があり容器が列を成し胎児が育成されている。


 五番目の容器がお前の胎児だと云うグレイの平然とした説明に文明差の非情と対抗できない虚しさを思い知らされた。
 大藤も容器に自分の胎児が有ったと暗い顔をしていたので何処に有ったか聞けば記憶は曖昧で「病院以外の場所だったかも知れない・・・」とUFOの記憶は既に消されている。
 日本人が見て『かわいそう』そんな気持は通じる訳もなく、感情が希薄というより文明や立場が遥かに優越している当たり前の文化なのだ。
 身体を変えられ成長した日本人グレイが600光年離れた惑星M54でUFOの超文明を継承し惑星の日本人グレイ存続のため、地球へ大掛り且つ組織的にUFOと言われる宇宙船で来て惑星の業務を遂行する。
 「地球は協定を他の惑星とは結ばずに邪悪な我らと結んだ もう遅い 協定を結んだ後では他の惑星とは協定させない」と日本人グレイが自ら邪悪と云うから複雑な気持ちになる。

 近年は胎児生産の方向が多様化し日本人ばかりではなく欧米人を使うようになった。以前は「体格が日本人なら遣り易い」そう云っていた。
UFOグレイは「日本人も最近は大きくなっている 欧米人とあまり変らない 欧米人の胎児を採り込むようになったのは CIAのしつこい要請に応えたのだ」と説明した。
 反発的な気持で「欧米に住む人間は色の違いがあるが大丈夫なのか」と質問した処「全く問題ない」との返事であった。
「欧米人グレイが多くなれば日本人グレイとの衝突や大統領制を脅かす」と言った処「それを回避する為、欧米人胎児は容器育成後、超能力教育をせず奴隷にしている」と云う。
 驚異的長寿と文明で地球を我が物としUFO惑星の日本人グレイは惑星の繁栄と存続の任務を担い、惑星組織の中で宇宙や地球をUFOと言われる宇宙船に乗り活動する。

 宇宙でも地球でも〝ジャングルの掟〟の大自然界では血縁であろうと無情の世界だ。
UFOグレイが地球に来る目的は惑星へ供給する『養分生産と胎児生産』である。
 そんな高度文明を持つUFO惑星の非情な胎児生産に組み込まれ、UFOの神かくしに遇い
UFOの操り人形にされる事の反発心、その一方でUFOには親しみを感じ長年UFOで日本人グレイと触れあったことは信頼の積み重ねでもあった。


 038 グレイの特徴

 UFOグレイの特徴も随所に記してあるが追記したい。
物を持つには親指が無ければ持ち辛く物を作る事も大変なのに文明を発展させている。
そんな疑問でグレイに質問した処、グレイは「親指がなくても長い四本の指があり物を持つのに不便はない 工具は地球の人間用工具は使えない」との返事であった。
当り前ではあるがUFOグレイの手に合った工具を作り使用している。

 台の上に簡単な工具が置いてありハサミのような工具で持つ所が変な形に曲がっている。これが親指を使わず使用出来る工具なのだ! 数個の工具をまじまじ見て工具を手に持とうとしたが片付けられてしまった。
 工具の好きな僕は手に取って見られず残念であった。グレイは「地球人に見せてよい工具の数は少なく見せてならない規則がある」と説明する。
 日本人グレイの身体に体毛は全く無く育成過程で改良を加え体毛は体内に入ると健康に支障が起こると云う。

 服装は透明性で肌に密着し一見着用しているか分からない。
襟を少しめくると正面で左右に分かれ微かに青く、上下は繋がり足の先まで一体化し靴を別途に使用する事はない。
 地球のような食文化は無く純粋な養分を摂取し体表や身体の内部も人間と違い消化器官などは不要で健康要素は人間より遥かに高い。
 身体の不要部位は退化したのではなく胎児育成時の医学操作で育成せず地球人の様な消化器官は無く病気とは縁遠い身体になっている。不要な臓器が無ければ臓器疾患が多い人間と異なり生命を長く維持できる。
排出も人間とは異なり汗が少し出るだけで大小便の必要は無い。 

 屈伸や物を持ち上げるのに筋肉の使用でなく腕や足の内部の細い筋にて手足を動かし、その筋は地球の同じ太さのワイヤーに比べ強くしなやかである。
 体温は人間よりやや低く34度で、そのグレイの手に触れば2度の差が少し冷たい感じで34度の体温も長寿の要素であるという。
 四本の指の間に水掻き状の膜があり進化の過程と関係なく、その部分はコウモリの飛膜翼の部位に似た柔らかさで何とも言えない良い感触であり水掻き状の部分は腕や指とは違い温かく血液が通っていると感じる。
 指の全部を拡げて見たかったが全部見せてと言えず遠慮して頼まなかった。
腕の表面は触った感じがやや硬く指で押せばソフトな感じがする。

 大きな目は複眼で180度を超え同時に正確に見る事ができ大きな目の中に黒く角状形がぎっしりと綺麗に並びトンボの複眼に似ている。
目全体は黒く大きく目全体がつり上がり少しきつい表情に見える。
 しかし、映画『未知との遭遇』の記録画像では目玉があって瞬きをした。UFOボートや母船の中では一態のグレイだけで他のタイプは見なかった。後に三態があると知った。

 音声で話をするのではなく意思の疎通は超能力を活用した微細脳波と思われる方法で行い的確に意志を伝え相手の脳波も受ける。
 耳は穴だけがあり「音が聞こえなくて危険はないのか?」と訊けば「音は聞く必要がない 別機能が判断して不便や危険もない」と云っていた。

 UFOグレイの文明が超高度でも色覚が異常と思えた不可解があり、ネオン街の地球の夜景は綺麗だと話をしても気のない返事をしている。
この時に色の話に理解がない、話をしたグレイが色覚異常なのかUFO惑星の人達に色覚異常が多いのか、個人だけであれば悪いからと思いそれ以上聞かなかった。
 次にUFOへ乗った時、色の事が理解出来たと聞き、どうして理解出来たのか知りたかったが矢張り個人的であれば悪いと思い聞くだけにした。
 他のグレイは白い血や薄緑の大気の説明をして緑色の夕焼けを見せているから色覚異常ではない筈である。
 後に、感覚は超能力で処理し地球人の五感より遥かに優越しているとグレイが云っていた。 

 UFOグレイは元々日本人、血液の色は赤であるが育成過程で改良し白色にする。
地球の代用血液は未だ使用されないが白との報道で可也以前に猿の実験は成功している。 唇は薄く小さいが口は開けば可也大きくなり口の中は真っ赤な色で口裂け女と笑ったことがあった。
歯は無く食するという文化がない象徴だ。 嗅覚も医学操作で不必要としたのか臭いを感じることは無く強烈な臭いに平気である。
 120㎝の身長に似合う身体はやさしい感じの体型をして手足もスマートになっている。
故障した関節などは金属製の医療器具で二ヶ所まで埋め込めるが三ヶ所では死んでしまう者が多いという。
 命に別状はないと思うのだが・・・指などはiPS細胞のように再生している医学を持つのに、グレイが云うのだからそのまま受け止めた。
 身体に比べて頭が大きく見た目に少し不安定に見え頭の内部は前後に骨板で分離され前後の脳は同じ機能を持つ。
 前脳と後脳は同時に使うが時間経過で交互に休ませ 完全睡眠は3時間で足りる。人間も出来るか訊けば「できない」とのこと。
 宇宙の文明惑星と同じくUFO惑星にも握手の習慣はない。グレイが人間の握手に対応しないのは「思考換えをし 体力勝る人間との握手は危険だ」と云う。

 一万年の文明差で諸々に圧倒する惑星、詳しく説明する知識と言葉は地球には無く代用的な説明で実際とはかけ離れてしまう。


 039 呼吸教育

 UFO惑星の学校教育は地球のように文字や数学や歴史を教える教育とは全く異なる教育システムである。
5歳から五年間の学校教育は呼吸法のみであり脳を活性化させることで超能力を身につけ社会へ出る。 活脳は脳の60パーセントを学校で行い、その後は社会で80パーセントになり活脳が身に付けられなかった教育の未達成者は惑星には居ない。

 活脳未達成で超能力が身に付かなかった者は日本人グレイであっても奴隷にされると決まっているからだ。
 呼吸法の教育で超能力を身に付ける方法は日本にもある。
密教には優れた能力開発法があるのに地球は無視し密教自体も超能力開発法を忘れているとグレイは指摘する。
 昔、中国に修業を積んだ超能力の仙人が居たと伝承されているが全て嘘ではなさそうだ。
 グレイに超能力の開発法は僕の知っている呼吸法と同じだろうと訊いた処、手法は同じであったが概念が違い呼吸を止めることから酸素と二酸化炭素の効果を逆に考えていた。
 次の①~④は惑星の学校教育の呼吸法で脳内の毛細血管に酸素を送り更に微細血管を作り出し脳の機能を格段に向上させる手法であるので簡単に記す。

①肺の中の全ての空気を吐いて出す
②我慢出来るだけ息を止める
③限界で一気に空気を吸い酸素を脳に送る
④我慢出来るだけ止めて静かに吐く
この方法はUFOの惑星が安全管理の下で行い、安全知識のない地球では危険を伴い注意されたい。

 地球も呼吸法の教育システムを取り入れたなら脳のある宇宙の全ての生物に意思の疎通ができ未来を透視し原子を動かせる超能力者に誰もが成れる。

 10歳以上の年齢で呼吸法を遣れば血管が破れる危険があると忠告を受けていたが、遣ってみて一ヶ月程で効果が現れ壁に突き当たっていた事に打開策がひらめく等した。しかし、もうこれ以上は危険と感じ止めてしまった。

 人間は脳の25%位しか使っていないと言われているが惑星と同じ教育訓練を取り入れれば人間も脳の80%以上使えるようになり超能力の地球に変えられる。
 日本では富士の自衛隊施設で『全く異なる特殊教育をする 官僚子弟を集め始めた』と報道され子供たち200人の特殊教育は2年で未完成のまま失敗したと小さく報道された。
〝超能力はない知識もない〟そんな教官では完成する訳もない。

 その超能力者と言われるユリゲラーが時々テレビに出て超能力を遣っていた。
見ているだけでも力が入ってしまう超能力番組、ユリゲラー本人の超能力だと思っていたがUFOグレイは「ユリゲラーにはUFOが超能力を与えている」と説明した。
 僕は幼年に人の病気を治す能力を与えられている。何人もの病気を治し今も施行する。

  

 040 文字と数学

 UFOの部屋の入口上にダビデの星と入れ替えに文字が横書きに書いてある。
文字など必要ない超高度な文明だと思っていたが象形文字に似て文明が発達しているのに文字だけは原始的のままであった。
「文字を使う機会は少ない」とグレイは云う。

 以前から思っていた事、教育で数学は習うのか? この文明を築き上げるには相当高度な数学が必要になる。
 しかし、教育で数学は遣らないとの不思議な返事をされてしまい超能力があれば数学は必要ないと思い数学を訊けば必要と云う。
「十進法の数学を使う地球の文明進歩は遅い」とUFOグレイは云う。
「我々の惑星の数学は十二進法を使用している 十二進法を使えば立体的なコンピューターを作る事が出来る 画面の事ではない」と云う。
 立体的な仕様とは〝物か?事か?〟分らないが、UFOのコンピューターは脳波対応をし、演算はUFO惑星も地球も同じく二進法を使っている。
「四本の指が十二進法の単位の元なのか」と訊けば「違う イギリスは貨幣の十二進法を 数学に活用させる事をしなかったのは惜しい」と云っている。
 UFOグレイは「宇宙には十六進法の数学を使っている惑星もあり 三十四進法を使う惑星もある 三十四進法を使えば最も文明進化は早い」と説明する。
三十四進法?!?・・・ 返って解りづらくなるのではないかと思い頭に描けない三十四進法にピントが合わず質問などはできなかった。
 数学ばかりでなく何でも知り得ることが出来るのは「必要と思う箇所や未来や過去へも脳波が線で繋がる」と説明した。
「人間の脳波でも本を枕に寝れば内容を全て覚えることが出来るからお前にしてやる」と云われ本を読む楽しさがなくなると断り今は残念と思っている。


 041 UFOグレイの休日

 UFO惑星の組織も業務もきついのか休日は何もしない事が多いと云いゴロゴロとしているだけで一日の休日を過ごす事もあると云っている。
 休日の過ごし方は地球のサラリーマンに大分似た処もあるがUFOの中では疲労するような重労働らしき仕事は一度も見ていない。

 地球で業務遂行するUFOグレイは惑星時間の1日25時間を使わず地球の24時間で1日を計画する。時間の事に付いて自由な時間が1時間少なくなりグレイ達は不満がある。
 UFOグレイ達は地球業務での労働時間は1日11時間労働であり勤務体系は5勤1休制で土曜日や日曜のような連休や祝祭日のように他に休日がある訳ではなく、文明が進んでいるのに人員不足を補うような酷い勤務体系だった。

 それでもグレイ達は私的にUFOで他の惑星へ遊びに行く事がある。
地球に来るには3日かかり往復だけでも6日を要する。
その疑問を持っていた処グレイは「連休はないが休日労働を累積して連休に振替えられるシステムがある」と説明した。振替休日の制度は同じ考えで地球にもある。
 後に地球での自由時間1時間不足は累積され休日に振り替えるようになった。
通常の休日は惑星へ帰還する時間はなく業務上で宇宙空間にいるUFOの母船に滞在して休日を過ごし翌日の業務に就く。
 UFO惑星から日数離れた宇宙や他の惑星で業務する間、近くの巨大宇宙船に私的な空間が確保されている。
 UFOグレイの宇宙生活者は生涯ではないが多くの人が常時、惑星M54を離れUFO業務を遂行する。

 長径、数十kら二百kある母船を居住空間とし長年滞在するグレイも多くいるが地球人が考える長年と400年も生存するグレイの長年は尺度が違う。
 UFO惑星の人達が宇宙空間で業務遂行をし、私的生活をしても僕はUFOの人達を宇宙人と言うのには抵抗感がありUFOの人・惑星の人・UFOグレイ・日本人グレイなどの名称を使う。
但し、意味を伝え易くする為、止む無く宇宙人と言う場合もある。


 042 神の存在

 UFOグレイが「ユダヤ教やキリスト教それにイスラム教は元々同じ神だ」と云う。
今が神の存在を訊く時だと思い「UFO惑星M54に神の存在はあるのか」と訊いた処グレイは「〝神〟の存在がある」と云う。
 今まで神という存在の定義を知りたかったが何処にも満足する定義は無かった。
〝神の定義を知りたい 何かないか〟と長年思っていた。
今、このチャンスを逃がさないように「神の定義が知りたい」とグレイに訊いた処、予想外だ、答えてくれない。
絶対に即答すると思っていたがグレイは他を向き回避の行動を取っている。
 今聞かなければ知り得る機会を逃してしまう。
「神とは原子核や電子が脳波のような物質に及ぼす作用なのか」と訊き、答えを引き出そうとしたがグレイは「違う」と云うだけであった。
神の存在があると云いながら定義を云わない。

 UFOに居るグレイ達の様子を見れば訊かれないように作業を続け無視の態度をする。地球人の僕は知らないから神を訊くのは当たり前と思うが惑星では重大なことなのだ。
 惑星の神は『皇神王神』の顕現であるならグレイ達が人間に言えば惑星大統領の序列や制度を批判したと捉えられ惑星外追放にされる可能性もある。
 UFO惑星の日本人グレイ達は地球より一万年も文明が進み科学が超と付くほど進化していても統制や禁止がある以上、神の定義云えないのだ。


 043 天皇家とUFO

 UFOグレイは「地球に国という区分のある事が分からない 一つの惑星だ」と云って不思議がっていた。超能力があっても理解できない? その方が不思議であった。
「言葉や習慣 陸地や歴史 見た目や利害 社会制度や思想も違う」と答えた。


 日本独自の天皇制に付いてグレイは『日本の社会体制がどう変ろうと 日本の天皇制は我々の惑星が護る』と確たる信念を語った。
それには惑星存続の重要事実があるのだ。

 皇太子徳仁親王(こうたいし なるひとしんのう)を惑星M54の大統領令の重要儀式で、UFOへ乗せるとした。
 余りにも唐突な事に大揺れの宮内庁はUFOと天皇の繋がりを知らず「絶対そんな事はできない」と反対するのである。
 皇太子殿下がUFOへ乗れば天皇家は末代まで護られるのであるが天皇家と惑星間の歴史的な縁を知らない宮内庁の抵抗が続いた。
 UFOの惑星は皇太子殿下が儀式を行わないなら天皇家を入れ替えると通告している。この事を以ってグレイは僕に三種の神器があるから天皇に成れと云っていたのだ。
 宮内庁がどれ程の反対をしようと超高度文明を持つUFOグレイの惑星の決まり事や制度を覆せる訳はない、文明の差は歴然としている。

 天皇家は古代から隔代毎にUFOへ乗り〝惑星の大統領を顕現する〟特別なお立場であり、UFOグレイの惑星が護る重要な存在が天皇家である。
 UFOで皇太子殿下が儀式をすればUFO惑星M54の体制維持する安全保障に繋がり、超文明を持つ惑星M54が絶対継続する二千年前からの『皇神王神』の儀である。
 いつ迄も反抗すれば直ぐに天皇を名乗る者を選び出すのがUFO惑星M54だ。
UFOは日本国内に埋もれている三種の神器の所在を複数知り得ている。
三種の神器は幾つもあると云いUFOへ乗る者の中から天皇を主張する者を選び出す。

 嘗てUFOは昭和天皇を乗せるとしたが宮内庁が反対した為、UFOは饒速日命の血統の中から熊澤氏を選び三種の神器を与え天皇を主張させた。
このままでは以前、週刊誌やスポーツ紙で騒がれた熊澤天皇の再来が御世に起こる。
 UFO惑星は惑星の大統領体制や大統領序列安定の現状維持を饒速日命の血統でUFOへ乗せている日本人から天皇を選び代える命令を出すのだ。
 宮内庁は天皇家を護る為の組織であり妥協以外はなく、UFOの中で搭乗者達に思わせる精一杯の条件は〝皇太子殿下に似ている人が居る〟であった。
 皇太子殿下でさえUFOの神かくしに遇えばUFOの記憶は短い筈、饒速日の血を引く一般人と同様に二千年のUFOと宇宙の中にいる。
 皇太子殿下がUFOへ乗り似ていると聞かされていたラジオの娘は「間違いない皇太子殿下だ」と言いに来た。

 直ぐ後、皇太子殿下にお会いしてUFOから皇居に降りたいとお願いした処、宮内庁が煩いからと殿下は場所を吹上御所の近くと仰せられた。
 UFOから皇居へ降りた所は砂利の小径で皇居の中には自然があり吹上御所の方向へ歩くと殿下と雅子さまがご一緒に待っていらした。
 殿下に「皇居には少年の頃に降りた事があります」とお伝えした処、「知っています」とお答えになられ「帰りは家まで車で送りましょう」と笑顔で仰せられましたがお立場を考えご遠慮申し上げ「そこの桜田門から帰りたい」と言えば「半蔵門です」と教えて戴いた。
 UFOから「降りた場所へ戻れ」と伝えられ元の場所まで歩きUFOへ上げられた。
天皇家と惑星の大統領は高貴所縁で繋がり、大統領は邪馬台国の王で饒速日命の系譜であり天皇家所縁の〝王の大統領〟である。
 天皇ご子息が惑星の王の大統領になる制度が二千年続き、前代の惑星の王の大統領は江戸時代の第百十代、後光明天皇のご子息であった。 2021年現在の惑星の王の大統領は霊元天皇の御子息が顕現している。
 昭和天皇ご子息グレイで僕の友人は現在序列六代に在り惑星王の大統領で顕現する。 饒速日命を祖神とする王の大統領は惑星君臨を確固たるものにし、UFO惑星M54の体制安定の為、日本の天皇家は最重要な存在であり護るのだ。
 惑星M54王の大統領の継承は血統による隔代継承である。

【惑星M54(六芒星)王の大統領序列】
百十二代、霊元天皇  御子息     (れいげんてんのう)
百十四代、中御門天皇 御子息     (なかみかどてんのう)
百十六代、桃園天皇  御子息     (ももぞのてんのう)
百十八代、後桃園天皇 御子息     (ごももぞのてんのう)

 天皇家はUFO惑星M54の王の大統領を顕現する血統御本家であり、UFO惑星M54が天皇家を護る事で惑星王の大統領を不動にさせるシステムだ。
UFO惑星M54の神事『皇神王神の儀』は二回目の変態で画像の姿に成り、手や脚は二倍に伸縮自在で、頭部と胸部に脳を二つ持ち超能力は二乗で完成し天皇家所縁の『王の大統領』は顕現する。
惑星の大統領は『王』であり『神』なのだ。


 天皇家を超能力と超高度文明のUFO惑星が護る以上、天皇家は存続する。
 皇太子徳仁親王(なるひとしんのう)は惑星が天皇家や地球世界の各王族も護って欲しいと依頼し、特にイギリス王族とは絆が強く想いは深いと僕は受けとめた。
 皇太子徳仁親王は世界王族を統括出来るお立場にあるも皇太子で在るが故、UFOの事は黙したまま天皇ご即位が間近になり宮内庁より発表された。
今上天皇ご退位は二一九年四月三〇日
徳仁親王の天皇ご即位は同年五月一日



 044 神かくしと一族

 以前、気に入っていた知人の女性や友人の女性をUFOへ乗せて良い顔をしたい。
ダメ元でUFOグレイに頼んでみた処、思いの他簡単にOKしてくれた。
 次にUFOへ乗った時には女性達がUFOへ乗ってきた。
良い顔をしたいと思った期待とは裏腹に「私は既に結婚しているから困る 日常生活に支障が出てしまい迷惑だ」と言う女性がいる。
そんな事は考えなかったがUFOへ乗り感謝している女性もいたのでホッとした。
 どちらにしても1日24時間の記憶は消されて帰され一時的なUFO仲間は本当の仲間には成れる由もない。
 別の日にも友人知人をUFOグレイに依頼し何回か乗せる事が出来たのでもっと多くの知人をUFOへ乗せてあげればよかったと思っている。
 状況の寄せ集めから、もしかして弟もUFOへ乗っているのではないか? 双方がハッキリさせる事をして記憶の糸口になれば良い。
質問を書き出し直ぐにはっきりと断定出来るに至ってしまった。
母が「お前だけと思っていたのに弟もそうだ」と言っていた。
 記憶が戻らない時のこの意味が普段の生活の内容か何の意味か分からずUFOの記憶を消されている時でありUFOと繋がる事は無かった。
 石川(県)の家(母の弟の家)も長男がそうだと言いながら絶ち切れないこの宿命に母は凄いショックを隠せないでいた。

 弟が宇宙の話を珍しい! まさかと思った事を平然と話し太陽の近くに星が見えたって不思議はないとお株をとられた。
 僕でさえ人前でUFOの話をするには躊躇するが今なら聞き易い、念の為UFOの雑誌を見たか聞いた処「UFOの本などは見ない」と言いながらUFO惑星へ行かなければ知り得ない〝太陽の星〟を臆せず話す。
口にした事が説明できず「宇宙は広い そんな事があっても不思議ではない」と繕った。弟は天皇に自分が成っても良いと言い三種の神器は沢山あるという。

 僕が天皇に成れとUFOグレイに言われた直後の事で僕にはそんな教養も品格も自信もなく、皇太子殿下と僕はUFOでは良い信頼関係にあり背信行為は考えたくもない。
そんな事から現状の天皇家を護りたいとUFOグレイに断ったのだ。
 その時もUFOグレイは三種の神器は直ぐにでも幾つも調達出来ると云っていた。
それに、殿下がUFOの中で僕を信頼し、お話しされたことは胸に秘めておきたい。

 昭和天皇がUFOへお乗りになることを当時宮内庁が反対した為、UFOは前記の熊澤氏を選び三種の神器を与え熊澤氏は熊澤天皇を自称し裁判まで起こそうとしていた。
 自称熊澤天皇もUFO神かくしに遇い天皇主張の操り人形にされたのだ。
 天皇家、二千年の歴史では末裔など有り余る程居て僕や弟がUFOから「三種の神器が有るから天皇を名乗れ」と言われても不思議ではない。
 兄弟でUFOへ乗っているとは思いもせず、そんな事は考えもしなかった。事ある毎に関連を付けて考えておけば早くに判断出来ただろう。

 弟の妻が愚痴り「主人が時々1日帰らない事がある 道の駅の〝つたの湯〟へ行き一日戻らなかった翌日 何食わぬ顔して帰ってきた 風呂用具を持ち普段の風呂帰りと全く変らない様子だった」と言ったので弟に「家に帰った時 風呂用のタオルは乾いていたのか」と聞いた処「タオルは乾いていた」と返事をした。
矢張りそうか、UFOへ乗り24時間経過していたのだ。

 僕も中学生の時、銭湯から真直ぐ帰ったのだがタオルが乾いていた事があり母が直ぐタオルに触って〝神かくし〟に遇ったと心配していた事を思い出した。
その時も24時間という1日が経過していたのに気付くことはなかったのだ。
弟の妻は「時々1日帰らないのは仕方がないが1週間も帰らない事もあった」と言う。
 1週間帰らないという愚痴の直ぐ後、弟は「太陽の星」を口にし、祖母がヒトラーと関連があるとかCIAだのフリーメイソンだのと言っていた。UFOの神かくし直後に記憶が残る場合がありUFO関連を口にし、その後は記憶が消えて話は合わない。
 UFO惑星へ行って来たと分かったが血縁者だけが集まっているとはいえ、その前で宇宙人だのUFOの惑星だの皆に笑われそうで言える訳がない。

 UFOの宿命の血縁を思い出させたい、結果はどうあれ行って話をしよう。
質問は50項目を超え弟の家に行く約束だ。
確信した事であるから弟の記憶を戻す為の質問なのだが女房が明日は用事で駄目という。ふざけるなお前一家の事だ! 子や孫や末代までの宿命だ!二千年前から受継ぐ血だよ!お前の女房が僕を嫌っている事は分かっている。
 兄弟にUFOの神かくしや宿命を理解させる方法は無く焦りが逆効果になってしまう。いつ迄も僕が生存し続ける事はできない、血縁者が記憶を取り戻すか分らず変に思われるだけで時間が過ぎる。UFOグレイのように400年も生きる事はできないのだ。

 幼少期のこと弟と喧嘩をした夜、UFOの二人が家へ入ってきた。
弟の口を広げて顔面を捲り上げて何かをしている。
次には頭蓋骨を外して何かしているから今ならば弟をやっつけることが出来ると近くへ行こうとした処「それとは違う」とUFOの人が怒っている。
 また弟と楽しく遊んでいる時、また「喧嘩をしろ」と声が聞こえた。
楽しいから喧嘩は嫌だと言ってもUFOは聞き入れず嫌なのに理由もなく喧嘩を始める。UFOで何故喧嘩をさせるのか訊けば「お前を宇宙船に乗せる為 家を出易くする」と云う。
 逆の事もあり弟が突如と喧嘩を売ってきて見ていた母が弟を叱っていたが理解されなかった弟も夜は宇宙船の神かくしに遇う日だったのだ。
UFOの命令だから仕方なく喧嘩をしなければならない! 僕達は反抗でる訳もない。
だからと言って普段の兄弟喧嘩が無かった訳ではなく多かったと思い出している。

 弟が3歳の時の夜、弟がいつの間にか家に居ない。時間が経っても帰って来ない喧嘩の後だから、それ見ろと思った。
 母は「弟は未だ3歳だ 探して来なさい 可哀想だと思わないのか」と言ったので急に心配になり昼間一緒に行った向かい家の蔵の付近を探したが分からない。
UFOから「家に帰れ」と指示され帰ると母から探す時間が短いと叱られた。
 翌日の昼間、その家の奥さんに蔵を開けて貰い探したが居ない、周辺も探したが居ない。夜になり外で寝ているのか心配し、また探しに出ようとし母に止められた。
「必ず帰ってくるから探さなくても良い」と言い母は全て理解した様子であった。
 何日か経過してから弟が帰ってきた。
何処にいたか聞こうとするが眠いから一度寝てからと言う。相当疲れている様子であった。
 矢張り向かい家の蔵の前で最初は寝たと言い直ぐ後にもっと良い所で寝たと言う。
良い所? 何処か聞いても思い出せない様子である。
記憶を消されて帰ったからUFOを思い出すことはない。
この〝神かくし〟の日数からUFO惑星へ行っていたと母は分っていたのだ。
 弟は家を出る数日前からUFOから指示され石垣を登る練習をしていた。僕も三年前、同じ場所の石垣を登る練習をしていた。
UFOから云われ石垣の上の障害物のない所からUFOへ上げられたのだ。

 弟は二十歳前後に僕が見られなかった事を口にした。
「太陽が爆発をしたから この太陽も何れ爆発する」と言い出した。弟が怖がっているめずらしい、戦慄が身体中に走っているのが分かる。
「爆発の閃光は見るなと言われたが少し見た 目がつぶれると思った」と言っている。
太陽の星の爆発を言い、その爆発を弟は見て来たのだ。
六ヶ月前、僕がUFO惑星へ行って来た後の出来事なのだ。
 数日前、太陽の星が爆発したと言って知らせに来た〝乱暴息子〟宮坂が「弟さんがUFOの惑星で一緒に居た」と言っていたのを思い出した。
 その太陽の星の爆発を知らせに来た〝乱暴息子〟宮坂の家は我が家から200m離れているだけ、尚且つ弟の同年生であり見間違いはあり得ない。

 弟も定期的にUFOへ乗せられ惑星M54へ何回か行っている筈だ。いつか弟がUFOへ乗っている証拠を見つけたいと思っていた。
 法事で皆が集まった時、弟に頭や顔に小豆位の凸はないか聞いた処、左耳のモミアゲの所にあると言い触っていた。
「UFOの感知用だ」と言っても本人は他人事のように信用する気配はないが証拠はあった。 UFOを言えば笑われ目立ちたいと思われ嫌がられる。
UFOの事は身内も気付かず常識外れと僕を煙たがる時があり、そんなUFOの話を皆が集まって居るのに聞く方も調子悪いのだ。

『二千年の血を引く者がUFOの人智を超えた宿命を背負い〝神かくし〟に遇っている』この奇想天外な話は変り者の言う事であり聞こえない振りをされてしまう。
しかし、血縁者の何人かは一時的に記憶が戻った時、UFOへ乗ったと口にしている。  現在も二千年前から饒速日命の血を受け継いだ末裔の若者達が次から次へUFOへ乗せられ記憶を消され帰される。
『UFO二千年の宿命』! 歴史の中の現実は一瞬に過ぎ末代まで続く。


 045 終りのない神かくし

 UFOグレイに誰が依頼したのか分らなかったが親戚である伍味家の法事の10日位前、兄弟や従兄弟、甥、姪たちがUFOへ乗った。 近い血筋だけがUFOへ集まったことは一度もなくUFOは数多くあり乗る時期も全員が違い、その時まで〝多くの従兄弟が乗っている〟と考えた事はなかった。
初めて見る甥や姪が30人位いてUFOの広めのホールに集合させられている。
「強い要請があり初めての事だ 普段は絶対しない」とUFOグレイが云う。

 UFOの中で僕は『テンノウ』とあだ名をされていたが青樹家の従兄に一目置いて話していると「あそこに恵正が居る」という。
名は聞くが顔と一致しない、普段は付き合いの薄くなった母の実家の伍味家の従兄の長男である。
 青樹従兄は更に石川(県)の叔父さんの長男が居たと言い後日、富士見町で法事があると日時を教え必ず来いと伝えたと言っている。
 皆が同時にUFOへ乗ったのは法事の施主、恵正が法事には皆に集まって貰いたいと
UFOグレイに頼んだのだ。

 法事の日、石川の従兄が法要に参加し後の会席で紹介され挨拶を頼まれていた。
その挨拶の中で「石川県金沢市の地元ではUFOの事でおかしいと言われている」と自己紹介をし「この中にUFOへ乗っている人は居ますか」と尋ねた。
「UFOの事ならあそこに居る」と青樹従兄が僕を指差したが話は続かなかった。
 石川の従兄は帰宅する電車の時間がないと言いUFOを理解している石川の従兄が帰った。次に会っても記憶を消されているかも知れず大切な機会を逃がしてしまった。

 以前、諏訪から石川県金沢市へ行くには一般道で北アルプスを峠道で越えるか新潟県直江津を経由したので時間を要し、親戚付き合いも無くUFOの事も記憶を消されていた。北陸が頭に浮かべば中学生の時にUFOで知り合った岡本さんを思い出し、富山県からUFOへ乗りUFOの記憶は消されず『雄峯運輸』を経営していた方がいた。

 法事会席の帰り際に青樹従兄は〝UFO〟の事を書いたと言い「お前もUFOを書け 俺は出版しないから UFOから指示されたお前が出版しろ 3日の間に読みに来い」と言い、その3日後、青樹従兄はUFOの原稿を全部焼却してしまった。
 原稿を読めと言われ3日間の中で時間を作れなかった僕も残念だと思っているが、同僚の中沢はUFOの許可のないままUFOを書き出版準備をして殺害されてしまった。
 迷いに迷った末UFOを書けと云ったグレイを信じ1年後、UFOの事を書き始めるとその周辺を思い出し記憶の蓋が飛ぶ如くUFO記憶が湧き書く事が間に合わない。

 UFOグレイに記憶が戻る者の理由を訊いた処「UFOへ乗っていた事の記憶が戻る衝撃に耐えられる者に機会を与え 我々が仕向ける」と云う。
 このUFOの宿命の記憶は自分が背負うだけでいい〝UFOの神かくし〟から帰され記憶を消された者がUFOの宿命やUFOと宇宙など考える事はないからだ。
 UFOによるアメリカとロシアの幼児犠牲者、毎年二万人と日本人UFO搭乗者100万人以上はアメリカのトップシークレットで情報操作され、CIAが二人組になりUFO情報を知る家を一軒毎に廻り脅迫しながら情報を抑えに来た事は知っている筈だ。

 血縁の身近な者達がUFOを話せば心で笑い聞き流し『UFO』と言うだけで横を向く。 僕は我が家の兄弟姉妹は九人と思っていたがUFOグレイから「お前の兄弟姉妹は10人だ」と云われ1人の特定をし始め、忘れていた1人を思い出すことができた。
僕の兄弟の中には家に居た兄弟姉妹の六人だけと思っている者もいる。
 身近な事も知ろうとしない兄弟姉妹が『UFOだの二千年の宿命だの神かくしだの』と言ったって理解するものか! UFOなんてよそ事だと思い関係ないと直ぐ忘れてしまうようだ。

 現実でも奇想天外と思われるUFOと宇宙文明、日本人グレイ、惑星M54、高度な文明を証明できない悔しさ歯がゆさ、UFOに翻弄された半生だ。
〝UFOの神かくし〟に遇った日本人の現存者、114万人は二千年以上続く血の繋がりの宿命を背負ったUFOの操り人形なのだ。

 大和郡山市に在る矢田坐久志玉比古神社の直近で、UFOの記憶がある先輩方はUFOグレイから強く出版を云われた僕を心配し「ガリレオになるな」と忠告し高齢で世を去った。
 母は「UFOの本を出せばCIAが脅迫に来る 兄弟姉妹や親戚中に迷惑が掛かる 人より先に物事を知ったからといって ガリレオのようだ」と怒っていた。 その後、母は亡くなるも終りの無いUFOの宿命〝神かくし〟を誰にも説明しないまま。
 わが一族は〝UFO二千年、血の宿命〟を背負い先祖代々、更に子や孫や末代まで〝UFOの神かくし〟に遇い操り人形でいる。
我が事であるのに聞く耳待たない馬鹿な親族ばかりだ。
『お前たち、末代までの宿命を知らずに笑う ピエロのようだ』
 

                               小松正宏 著